先週末の土日も濃い時間となりました。
土曜日は東京室内管弦楽団コンサートの仕事で鴻巣へ。裕美ちゃん先生お手製『衣装バッグ』に衣装を入れて
せっかくのJR東日本のお得な切符『ホリデーパス』をにぎりしめて GO!
《音楽でめぐる世界の旅》・・バイオリンの奥村愛さん、アコーディオンの桑山哲也さん、チェロの溝口肇さん(登場順)に、”世界の車窓から” のナテーター石丸謙二郎さん、という豪華ゲストに、こちらは指揮者が菅野宏一郎さんで迎え撃ち・・じゃなくて、ゲストの皆さんと友好的にステージを創ります。
ホントにどのゲストとも、曲も演奏も素晴らしく、お客様にはきっと楽しんで頂けたことと思います。
プログラムの何曲かは、すでに何度か演奏している私の譜面が入っていましたが、この日の為に、アコーディオンの桑山さんのオリジナル曲『哀愁のミュゼット』オケ伴奏バージョンの編曲を依頼されていて、週の前半ばたばたと夜なべしていました。弦楽四重奏の資料があったので、ゼロからのスタートではなかったのですが、思いの外小節数が多くて、スコア(指揮者用の譜面)は53ページにもなりました。ゲネプロまで遠慮がちに吹いている木管楽器奏者に「オケが出てきたと分かるように、遠慮せずにやって下さい」とお願いして、まあだいたい想定した感じで行ったと思います。
指揮者の菅野さんは、いつも良く準備をして来てくださるタイプです。この日の『オペラ座の怪人』の解釈は素晴らしかったと思います。「前にこの編曲者の他の曲もとても素晴らしくて、良い編曲家なんですよ」とおっしゃっていました。私もそんな風に言われる身分になりたーい!・・が、まだまだです。
エルガーの『威風堂々』に関しても、ご自分のイメージをくっきりと示して下さるので、今までにない演奏ができたと思います。(私は、オルガンの32小節くらいしか弾かないんですけどね) チェロの溝口さんをフィーチャーしたバージョンの『ニューシネマ・パラダイス』も、菅野さんは恐らく初めてだったと思いますが、私の意図した編曲のあちこちを良く解釈して下さったと思いました。
しかし、いつもながら、大きいホールでの演奏は大変です。”時差” が生じるのです。上手(かみて・・客席から見て舞台右寄り)にいる金管族、コントラバスより更に端っこにピアノがあります。一方、打楽器群は下手(”ヘタ” ではない。しもて・・舞台左寄り)にいるので、かなり遠いです。しかも途中に木管、金管、ビオラなどを超えて聞こえてくるので、距離以上に遅れて聞こえるのかもしれません。
しかも、しかもクラシックの演奏家というのは、ダイレクトにブッたたく事をしないので、オブラートに包んでから音を出します。ますます遅れて聞こえてくるのです。そして、速めに滑るように(時には息を節約して)吹きがちな金管群と、低音ゆえに先出ししたいコントラバス。はるか彼方に聞こえる第1バイオリンの旋律。こういう状況の中で、ある部分はブレンド役に徹し、またある部分はソリスティックに弾くことを要求され(コントラバスのカーテンの奥から)、またある時は、ゲストの呼吸に合わせる為に息を殺し・・。
どの線で弾くか・・は、結局自分の判断で”勘” を頼りにやるしかありません。もう少し、指揮者が”点” を出してくれると楽なんだけどなー、と思う箇所も何カ所かありましたが、こちらも譜面と鍵盤を見ないと弾けない箇所があちこちあるし、首を右に向けないと棒は見えないので、そうそう頼りにしてもいられません。かーなり、チビしい状況です。それでも、あんな『オペラ座の怪人』が演奏するステージ上にいられるのは、得難い《至福の時》と言えます。かなり以前、故・いわくぼさんの時代に何度か有って以来かもしれません。
好感の持てるビジョンのある音楽のパワーと、”時差” に悩みじくじたる思いと、オーケストラの本番ならではの思いを再確認する日となりました。
翌、日曜日はジャズのライヴの日です。
前日、オブラートに包んで叩くクラシックの演奏家のビート感に悩んだ私は、まだそれを引きずりながら新宿三丁目の銅鑼に向かいました。
・・んー、続きはまたこの次。
土曜日は東京室内管弦楽団コンサートの仕事で鴻巣へ。裕美ちゃん先生お手製『衣装バッグ』に衣装を入れて
せっかくのJR東日本のお得な切符『ホリデーパス』をにぎりしめて GO!
《音楽でめぐる世界の旅》・・バイオリンの奥村愛さん、アコーディオンの桑山哲也さん、チェロの溝口肇さん(登場順)に、”世界の車窓から” のナテーター石丸謙二郎さん、という豪華ゲストに、こちらは指揮者が菅野宏一郎さんで迎え撃ち・・じゃなくて、ゲストの皆さんと友好的にステージを創ります。
ホントにどのゲストとも、曲も演奏も素晴らしく、お客様にはきっと楽しんで頂けたことと思います。
プログラムの何曲かは、すでに何度か演奏している私の譜面が入っていましたが、この日の為に、アコーディオンの桑山さんのオリジナル曲『哀愁のミュゼット』オケ伴奏バージョンの編曲を依頼されていて、週の前半ばたばたと夜なべしていました。弦楽四重奏の資料があったので、ゼロからのスタートではなかったのですが、思いの外小節数が多くて、スコア(指揮者用の譜面)は53ページにもなりました。ゲネプロまで遠慮がちに吹いている木管楽器奏者に「オケが出てきたと分かるように、遠慮せずにやって下さい」とお願いして、まあだいたい想定した感じで行ったと思います。
指揮者の菅野さんは、いつも良く準備をして来てくださるタイプです。この日の『オペラ座の怪人』の解釈は素晴らしかったと思います。「前にこの編曲者の他の曲もとても素晴らしくて、良い編曲家なんですよ」とおっしゃっていました。私もそんな風に言われる身分になりたーい!・・が、まだまだです。
エルガーの『威風堂々』に関しても、ご自分のイメージをくっきりと示して下さるので、今までにない演奏ができたと思います。(私は、オルガンの32小節くらいしか弾かないんですけどね) チェロの溝口さんをフィーチャーしたバージョンの『ニューシネマ・パラダイス』も、菅野さんは恐らく初めてだったと思いますが、私の意図した編曲のあちこちを良く解釈して下さったと思いました。
しかし、いつもながら、大きいホールでの演奏は大変です。”時差” が生じるのです。上手(かみて・・客席から見て舞台右寄り)にいる金管族、コントラバスより更に端っこにピアノがあります。一方、打楽器群は下手(”ヘタ” ではない。しもて・・舞台左寄り)にいるので、かなり遠いです。しかも途中に木管、金管、ビオラなどを超えて聞こえてくるので、距離以上に遅れて聞こえるのかもしれません。
しかも、しかもクラシックの演奏家というのは、ダイレクトにブッたたく事をしないので、オブラートに包んでから音を出します。ますます遅れて聞こえてくるのです。そして、速めに滑るように(時には息を節約して)吹きがちな金管群と、低音ゆえに先出ししたいコントラバス。はるか彼方に聞こえる第1バイオリンの旋律。こういう状況の中で、ある部分はブレンド役に徹し、またある部分はソリスティックに弾くことを要求され(コントラバスのカーテンの奥から)、またある時は、ゲストの呼吸に合わせる為に息を殺し・・。
どの線で弾くか・・は、結局自分の判断で”勘” を頼りにやるしかありません。もう少し、指揮者が”点” を出してくれると楽なんだけどなー、と思う箇所も何カ所かありましたが、こちらも譜面と鍵盤を見ないと弾けない箇所があちこちあるし、首を右に向けないと棒は見えないので、そうそう頼りにしてもいられません。かーなり、チビしい状況です。それでも、あんな『オペラ座の怪人』が演奏するステージ上にいられるのは、得難い《至福の時》と言えます。かなり以前、故・いわくぼさんの時代に何度か有って以来かもしれません。
好感の持てるビジョンのある音楽のパワーと、”時差” に悩みじくじたる思いと、オーケストラの本番ならではの思いを再確認する日となりました。
翌、日曜日はジャズのライヴの日です。
前日、オブラートに包んで叩くクラシックの演奏家のビート感に悩んだ私は、まだそれを引きずりながら新宿三丁目の銅鑼に向かいました。
・・んー、続きはまたこの次。