室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

第210回 東京道産酒の会

2010-05-14 23:45:55 | Weblog
5月13日は、東京道産酒の会の日で、例によってクラビノーバを積んで三越本店・特別食堂へ行きました。

先月「こんな所にもサクラが咲いている!」と思った林も、今月は木が鬱蒼と茂り、葉っぱの色でサクラの木を見分ける事はできません。すっかり新緑の季節です。




三越デパートに到着すると、搬入口までクラビノーバを運搬して頂くために『特別食堂』にお電話をかけるのですが、回線がパンクしそうだったのかなかなか掛からず、思わぬところで手間取りました。都内の人気ホテルの名産品展をやっていて、賑わっていました。そのせいで回線もパンクだったのかも。

さて、6時に札幌時計台の鐘が鳴って、パーティのスタート。

乾杯の「ヤーッ!」                   

『道産酒の会のうた』を歌ってお料理のスタート。今回もどれも感動的に美味しかったです。

  

新入会員の自己紹介。   

メイン・スピーカーは会員の町田さんで、企業の資産価値の国際基準統一について(?)のお話。今まで国によってまちまちだった企業などの格付け基準を、国際間で統一して、情報もディスクローズしていこう、という方向に進んで行きそうで、実はそれを好ましく思わない国が少なからずあって、なかなか進まない現状についてのお話でした。



私みたいな経済オンチには、大変難しくて、ただ町田さんが大変に頭脳明晰という事だけが、良くわかりました。


お料理のメニューも、町田さんがご用意なさったパンフレットも、持ち帰ったつもりが見あたらず、どうも置き忘れてしまったようです・・。

さて、今回のお楽しみテーブル対抗『利き酒ゲーム』は、久しぶりに盛り上がりました。

「純米酒だと思う方。吟醸酒だと思う方!」という堀田さんの出題に、皆さん手を挙げたり、挙げなかったり・・。

     着実に、数人ずつ減って  最後に手を挙げなかった金沢さんが優勝。関白殿下に決定。

お召し替えの間に、私と声楽家の北川智子さんとでの演奏コーナー。今回は『母の日』をテーマにして、ドボルザークの『母が教えたまいし歌』 そしてモーツァルトの『お母様、聞いてちょうだい』(キラキラ星変奏曲)を私が弾いて、後は皆さんに『茶摘み』を一緒に歌って頂きました。

さて、関白殿下のできあがりです。〆の一言と、一本締めでお開きです。

美味しく、楽しいひと時でした。



土曜日は、新宿・春の楽しいジャズ祭り

2010-05-12 21:32:44 | Weblog
今度の土曜日、5/15は、トラディショナル・ジャズを中心とした《新宿・春の楽しいジャズ祭り》の日です。

新宿文化センターで、お昼の12時から、夜8時半まで、全館にぎやかにジャズが聞こえます。

『全館』と言ったらホントに全館。大ホール、小ホールだけでなく、ロビーから、すべての会議室、リハーサル室、和室ばかりでなく、部屋のしきりの無いスペースも使って、ちょっと歩けば「あっちからも、こっちからも・・」同時に聞こえたりします。

まさに《お祭り》のにぎわい。そういう状態にウキウキする方、どうぞいらして下さい。

その中で私は、14:15~14:55 まで、4階の第1会議室でタンゴの《アストロノーツ》で出演。

   

このメンバーに、バイオリンの貴公子・ヤンネ舘野さんが入ってくれて、カルテットで演奏します。

その後、5分で飛んで行って、15:00~15:40 まで、大ホールの外(ホワイエ)1階の奥ですが、そこの《田部雅美フレンズ》で演奏します。意外に良い雰囲気だったりするのですが、上の階からの音が混じらないかなー、と一抹の不安がよぎる今日この頃であります。



この絵は、ギターでリーダーの田部雅美さんのデザインで、スネア・ドラムの上に須崎さんがよく吸っているパイプが載っていたり、トランペットに菅野くんのハンチングが掛かっていたり、よく見ると仕掛けがあります。真ん中のザリガニみたいなのは、サックスの大将・永谷さんの出身地の名産・伊勢海老かな? ベースは大御所・白須さんが入ってくださっています。

ところでピアノは? と思うと、全体の背景になっています。わたしゃ背景か・・? 田部さん曰く「全部を支配してる」とか「仕切ってる」とかヒトのことを言っていたように思いますが、そんなこたーありやっせん!まあ、『背景』ってことで、控え目に弾かせて頂きます。

・・ということで、「何だかわかんないけど、楽しい気分」がお好きな方、ぜひいらして下さいね。


山手234号館 SPの会

2010-05-09 13:15:12 | Weblog
先週、横浜の山手洋館巡りをしていて見つけた『234号館SPの会』に行ってきました。

今まで、SPレコードではクラシック音楽や、古いジャズのレコード鑑賞会に行った経験が何度もあるのですが、どうもタンゴのSPを聴かせて下さるらしい・・ので、楽しみにして行きました。

再び山手の坂を登るにあたって、先週、裕美ちゃん先生と散策した時に通りそびれた“霧笛楼” の前を通ってみました。

   

私が知っている以前の建物に比べてずいぶんとゴージャス。お城みたいだなー。企業努力したのでしょう。

さて、木陰の気持ちよい道を選んで坂を登ります。



先週も通った、エリスマン邸の下の、関東大震災で崩れたマクワガン邸跡。

表通りに出ると、道路向こうに234号館があります。



靴を脱いで、建物に入って左側のお部屋。   ありました、蓄音機。  

ビクターの犬のマーク。  スピーカーが前面に付いていて、アサガオはありません。

1曲ごとにレコード針を替えます。 

山本久子さんとおっしゃるコレクターの方で、後でお話を伺ったら、この234号館でお仕事をなさってらした時から、「この1927建築の234号館でSPを聴かれたら素敵だな、と思っていて実現した」そうです。

古いタンゴがお好きで、二千枚ほど持っていらっしゃるそうです。

この日は、1927年の第1回ショパンコンクールで優勝したというレフ・オボーリン(旧ソ連人)の弾くリストの『ラプソディ第2番』(繊細な素晴らしい演奏に聞き惚れていると、途中一度レコードをひっくり返す)から始まり、エディット・ピアフの『街に歌が流れていた』、若きイヴ・モンタンの『セ・シ・ボン』、そして美空ひばりの『ばら色の人生』と続きました。

ピアノは4~5メーター向こうの音が手に取れるような響き。歌はまさに目の前のマイクで歌っている距離感で聞こえます。そして、何より、くっきりとした音の輪郭の外側に金粉をばらまいているようなSP独特のキラキラしたサウンドを、爽やかな若葉が目に入るレトロな洋館で聴かせて頂きました。

エディット・ピアフの個性的な歌声、イヴ・モンタンのとってもチャーミングな表現、そして美空ひばりさんの若い声がジャジーなテイストで自分のモノとして歌っているのに、それぞれ刺激的な感動を覚えました。

そして、いよいよタンゴ。           

当時の演奏は、CDや、現代の様々なメディアで資料として聴くことはできますが、SPを通すと、これが正に“旬” だった時代の勢いや、先端を担っていた自負のようなものまで聞こえてきます。過去の遺物としての演奏ではなく、気合い、情熱、愛情などの情感がそのまま感じられるのです。過去の巨匠たちとご対面できた気がします。すごいメディアです。

貴重な、濃密な時間を(しかも無料で)提供して頂いて、本当にありがたい思いがするのですが、その有難味が分かるには、聴く方にもそれなりの価値観がないと味わえません。途中で入って来られて、1曲だけで席を立たれる方は、もちろん時間の都合などもあるだろうけど、貴重な機会である事だけでも感じて欲しいな-、と私などは思ってしまいますね。




帰りは、元町公園を通ってみました。山手地区は高台なので、どの通り道を選んでも坂道です。これからの暑い季節は、やっぱり木陰の多い道がいいだろうな・・、とすっかり来月も行く気になっているワタシです。


GW.横浜 観光 3

2010-05-04 15:16:35 | Weblog
マリンタワーの横を通って、若葉の柔らかな緑がすがすがしい山下公園。ホントによく歩いたなー。

ガーデンのコンテストをやっていました。



気がつくと、夕日の微笑む時刻。美しいトワイライト。

まだまだ歩きます。今度は赤れんが倉庫へ向かいました。翌日、3日は国際仮装行列の日なので、広場では準備の人や車でいっぱいでした。倉庫内も人がいっぱい。2号館を一通り見て歩いて外に出ると、夕闇。



みなとみらい地区のシンボルが撮れました。まだまだ歩いてワールド・ポータース経由で、日本丸へ木道を行く。桜木町駅の側まで行って、見慣れない建物があるのにビックリ! みなとみらいTOC? いつ出来たの?

さすがに足も疲れてきたので、ランドマーク・プラザヘ。このモールも、久しぶりに来たら、ずいぶんとテナントが変わっていてビックリ! シズレーがティファニーになっていた~!

地下2階のドックヤード周囲に食堂街がある事だけは変わっていなかったので、その中のひとつで『豚しゃぶ』を食べました。

よく歩き、よく食べ、よく笑い、よく驚いた一日でした。裕美ちゃんのお陰で、ホントに一日楽しかった~! 裕美ちゃんは周り中の人を幸せにする天才だからなー。

京浜東北線でそのまま都内へ向かう裕美ちゃんを見送って、私は横浜駅の横須賀線ホームへ。ここでまたビックリ!



何だ、これは~? ホームがドえりゃー広くなっとるが~!

知らない間に、世の中ずいぶん変わっておりました。

ワタクシ、どこで、なにしてたんでございましょう?





GW.横浜 観光 2

2010-05-04 12:54:53 | Weblog
山手本通りを道なりに進むとベーリック・ホールとエリスマン邸が並んで建っています。

写真の《ベーリック・ホール》は、スペイン風のスタイルで昭和5年に建てられた、イギリス人貿易商のベーリックの屋敷でした。天井が高く、屋内の階段も幅が広く、全体に広々して、一番大きな邸宅でした。

書斎のデスク上にタイプライター。私の母は昔、タイピストだったので、写真を見せたら「これがスタンダードよ。懐かしい」と言っていました。



籐の椅子が似合う建物です。



《エリスマン邸》は、大正15年に山手127番地に建てられたものを、平成2年にここに移築したのだそうです。



この季節を意識した、端午の節句のイメージのテーブルセッティング。



この《エリスマン邸》の裏手は、関東大震災で廃墟となった煉瓦造りの家が遺跡として保護されていました。その下が元町公園で、プールも見えました。元町公園の先が、有名な外人墓地です。



正門ではなく、横の下り坂に沿って、比較的新しい外人墓地があり、ピラミッド越しにランドマーク・タワーも見えたのでパチリッ。

外人墓地正面玄関は、行列ができていたのでパス。そのままインターナショナル・スクール経由で、《港の見える丘公園》へ向かいました。

《港の見える丘公園》確かに見晴らしが良い場所です。

最高に良いお天気、まさに“五月晴れ”を満喫しながら、フランス山を下って元町のはしっこ。

お腹がすいて中華街へ。予想通りの大混雑。自分の歩幅で歩けない人混みの中、なんとか入れたお店でランチ。



さっぱり系で満足できるお味でした。一旦座ると、今までかなりの距離を歩いてきた実感が足にきていました。でも遅いお昼を済ますと、もう一つの目的、元町ブラへ。

しかし、元町へ行ってみると、案内役の筈の私が、”衝動買いの嵐”となり、裕美ちゃんはすっかり私に付き合わされていました。ゴメンネー

でも色々、ウィンドウ・ショッピングを愉しんで、(私はチョロチョロお店に入っては手提げ袋を増やし)喜久屋でラムチョコボールと紅茶を頂きました。

元町商店街、私もかなり久しぶりでしたが、古いお店も残っているけど、ずいぶん変わっていてビックリでした。高校が制服の無い学校だったので、元町でもけっこう洋服を買ったなー、と段々思い出して、ちょっとしたノスタルジーでした。中身は大して変わってないつもりなんだけど、最近はちょっとクタビレてるかなー。

元町から山下公園へ、まだまだ元気に歩く~!




GW.横浜 観光 1

2010-05-04 11:36:00 | Weblog
ゴールデン・ウィークで、山形市から裕美ちゃん先生と横浜の観光めぐりをしました。

裕美ちゃんは、周り中の人を楽しくさせる才能を持つ小学校の先生で、私は大好きなのですが、去年、裕美ちゃん先生のクラスの合奏用に“ブルーバード”という曲を編曲して、それから子供たちとの交流に発展した話は、このブログにも書きました。

その後も、裕美ちゃんとは頻繁に通信しているのですが、その裕美ちゃんがガイドブックを持って、横浜に来てくれたのです。

横浜市民を永くやっているワタクシですが、実は、横浜にも《洋館・巡りコース》が(神戸のように)在ったとは、全然知りませんでした。裕美ちゃんから言われて、ネット検索してビックリ!

早朝、つばさ号で出発してきた裕美ちゃんと、横浜駅で合流して石川町へ。なんと、石川町駅のホームから見上げると、《洋館》が(羊羹ではない・・)見えるじゃあーりませんか! 知らなかったな~。

駅から右へ出てすぐ右の坂を登り、山手イタリア山庭園方向へ。初めに見られるのが《ブラフ18番館》



建物も素敵だけれど、庭園も素敵。お天気最高! 眺めが良いです。



並んで建つ《外交官の家》が、駅のホームから見えた建物でした。明治の終わり頃の外交官、内田定槌(さだつち)邸として、アメリカ人建築家ガーディナーの設計により渋谷区南平台に建てられ、平成9年に山手に移築され・・・

そーか。もらったパンフレットによると、建てられたまま保存された屋敷もあれば、移築されているものもあるようで、横浜市の管理のもと、整備されて一般に公開されているのだそうです。どーりで知らなかったのも当然か・・。でも、どこも”無料” で公開しているところは、横浜市民としては鼻が高いなあ。

この《外交官の家》は、隅々まで堪能しました。

窓の鍵がなんとも懐かしい・・



当時のディナーを再現するテーブル



扉を彩るステンドグラス



アルゼンチン共和国への便りの文字が、つい目に留まる




道なりに歩くと右手に、150年前からある《カトリック山手協会》



初夏の日差しの中、日傘を片手に山手本通りを歩きます。周辺は、洋館の並びとして遜色のないおしゃれな豪邸ばかり。ガイドブックには載ってないような小さな家具屋さんを覗いたりしながら、爽やかな散策は続きます。