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マーケティング研究 他社事例 その276 「迫るインフラの老朽化1」 ~イノベーションで解決を~

2018-12-12 08:33:56 | ビジネス
マーケティング研究 他社事例 その276 「迫るインフラの老朽化1」 ~イノベーションで解決を~


橋や橋脚その他の建物インフラの錆対策を喫緊の課題となっております。

そもそも錆とは、鉄が酸素や水と反応して酸化したものです。

塗料の被膜の傷から水や酸素が入り込むと、錆は内側で増殖し、被膜を破り傷を広げます。

鉄の酸化で発生するオキシ水酸化鉄の一部が正常な鉄を巻き込んでさらに参加反応を起こす為に、まるで細菌のように錆が加速度的に増えていき、こうして鋼材から鉄原子が剥がれて、インフラの老朽化が進むのです。

そこで、京都マテリアルズが開発した「パティーナロック」は注目を受けています。

パティーナロックの開発者で、京都マテリアルズの山下社長は「通常の防錆塗料は、10年程度で錆を削り落として塗り替える作業が必要になってくる」と指摘しています。

ただし、ボルトの周辺などは、錆を完全に除去するのが難しいと言います。

その上から塗料を塗りなおしても、内側に残った錆が原因でメンテナンス頻度はどんどん増えてしまいます。

一方、パティーナロックは錆そのもの被膜を作る塗料です。

塗料の中に含まれるアルミニウムなどの金属イオンが、内側に発生した錆が連鎖的に酸化を引き起こさないよう安定化させ、水や酸素を遮断する被膜に変えてしまいます。

「使われる環境にもよるが、半永久的に防錆機能を持続できる可能性がある」

と山下社長は強調します。

鉄は資源量が豊富で強度が高く、加工もリサイクルもしやすいんです。

その特性から「金属の王」とも呼ばれ、社会インフラに欠かす事の出来ない存在です。

その鉄のほぼ唯一の欠点がさびやすさです。

(続く)


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