マーケティング研究 他社事例 その280 「ドラッグストアの事業モデル変革を探る2」 ~王者コンビニの弱点を突く~
3つのコンビニの弱点とは何でしょうか?
1つ目は価格です。
都内の住宅密集地にある板橋赤塚店では、平日の昼下がりに、店の奥にある食品コーナーに子連れの主婦や中高年の女性客が集まっています。
もともとドラッグストアは、トイレットペーパーなど日用雑貨の安値販売には定評がありますが、ウエルシアは食品を低価格販売することで、コンビニやスーパーから顧客を奪っているのです。
納豆3パック85円、卵10個入り138円なども安いのですが、ナショナルブランド商品で見ると、コンビニとの価格差は明らかです。
例えば、伊藤園「お~いお茶」のペットボトル入り飲料は、ウエルシアが78円(525ミリリットル)なのに対し、近隣のセブンイレブンは120円(600ミリリットル)となっています。
明治のラクトアイス「エッセルスーパーカップ」はウエルシアが108円で、セブンイレブンでは130円です。
次の弱点は人員の確保です。
パート・アルバイトを集めにくいのは、多くの小売業に共通する悩みではありますが、特にコンビニは各店舗を運営するのが、FC(フランチャイズチェーン)加盟店であるという点が不利な要素となります。
それぞれの加盟店は経営体力がさほど強くはなく、損益ギリギリで運営しているところもあります。
バイト募集にかける経費や時給の設定などにも限界があります。
その点、ウエルシアは直営店である強みを発揮しやすいのです。
例えば、24時間営業のウエルシア板橋赤塚店の深夜帯の時給は1513円ですが、すぐ側のセブンイレブンが約1200円であるのに比べ2割以上も高いという結果になっています。
コンビニよりも売り場面積が広く、夜間も4~5人で運営する為に、女性でも安心して働ける環境となっています。
「近隣に住む主婦が子供を寝かしつけた後に勤務するというケースも珍しくない」と言います。(同店)
食品を割安で販売したり、アルバイトを高い時給で雇ったりできるのは、コンビニにはない医薬品を高い利益率で販売できるという強みがあるからです。
ウエルシアの品目別の売上高粗利益率をみると、大衆薬と処方箋調剤がともに40%弱と極めて高い事がわかります。
そして見逃せないのが、化粧品も33%という安定した粗利益率がある事です。
中高年女性をターゲットとした、1万円前後の高価格の化粧品も珍しくありません。
このように薬と化粧品を合わせて、売上高の5割強を占めるウエルシア。
こうした盤石な収益源があるからこそ、その他の雑貨や食品は「集客商材」と割り切って、大胆な安売りが出来るのです。
粗利率が20%の食品は、集客の為に重要ですが、もともとの事業の主軸ではないので、極言すれば商品によっては「利益度外視」で売っても経営の屋台骨は揺るがないのです。
ここがコンビニやスーパーと大きく違うのです。
(続く)
「リーダーシップ研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。
経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。
彩りプロジェクトでは、製造メーカー、商社、小売業者、社会福祉法人、NPO法人等での研修実績があります。
研修と一言と言っても、こちらの考え方を一方的に押し付ける事はしません。実感いただき、改善課題を各自が見つけられる様な研修をカスタマイズしご提案しているのが、彩りプロジェクトの特徴です。
保育園・幼稚園へご提供している研修【私の保育園】【私の幼稚園】は大変ご好評をいただいています。
また、貴社に伺って行う研修を35,000円(2h)からご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
メール info@irodori-pro.jp
HP https://www.fuudokaikaku.com/
お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/
成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣
現在、経済産業省では「経営改善計画策定支援事業」を行っており、金融支援を必要とする企業の経営改善計画書を策定する際の費用の2/3補助があり、上限は200万円です。
また、「早期経営改善計画策定支援事業」は、同様に策定する際の費用の2/3補助があり、上限は20万円です。
こちらの「早期経営改善計画策定支援制度」は金融支援を要しないものですので、容易に取得しやすいのが特徴です。
メリットとして、金融機関との信頼関係を構築する為の制度としては有用です。
なぜなら、経営内容を開示する事、計画進捗のモニタリングを金融機関に報告する事は、金融機関が企業を評価する際に「事業性の評価」をしやすくなります。
金融機関は担保に頼らずに融資するには、「事業性の評価」が不可欠です。
「事業性の評価」とは、金融機関がその企業の事業を理解する事です。
「事業性の評価」に積極的な金融機関とそうではない金融機関がありますが、これからの金融機関とのお付き合いの仕方として、有用な制度となりますので是非ご利用下さい。
※このような方(会社)におすすめです。(中小企業庁資料より)
・ここのところ、資金繰りが不安定だ
・よくわからないが売上げが減少している
・自社の状況を客観的に把握したい
・専門家等から経営に関するアドバイスが欲しい
・経営改善の進捗についてフォローアップをお願いしたい
この補助金を利用するには、経営革新等認定支援機関の支援が必要です。
彩りプロジェクトは認定支援機関です(関財金1第492号)
経営革新等支援機関とは、「経営改善、事業計画を策定したい」「自社の財務内容や経営状況の分析を行いたい」「取引先、販路を増やしたい」「返済猶予、銀行交渉のことを知りたい」
「事業承継に関して、代表者の個人補償をどうにかしたいんだけど・・・」
というお悩みを始め、中小企業経営者を支援するために国が認定した公的な支援機関の事です。
お気軽にご相談下さい。
当、彩りプロジェクトでは30分無料相談を実施しています。
どのような支援が受けられるのかだけでも、一度お聞きになって下さい。
→ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/
HPの申込フォームから(こちらから)どうぞ。
3つのコンビニの弱点とは何でしょうか?
1つ目は価格です。
都内の住宅密集地にある板橋赤塚店では、平日の昼下がりに、店の奥にある食品コーナーに子連れの主婦や中高年の女性客が集まっています。
もともとドラッグストアは、トイレットペーパーなど日用雑貨の安値販売には定評がありますが、ウエルシアは食品を低価格販売することで、コンビニやスーパーから顧客を奪っているのです。
納豆3パック85円、卵10個入り138円なども安いのですが、ナショナルブランド商品で見ると、コンビニとの価格差は明らかです。
例えば、伊藤園「お~いお茶」のペットボトル入り飲料は、ウエルシアが78円(525ミリリットル)なのに対し、近隣のセブンイレブンは120円(600ミリリットル)となっています。
明治のラクトアイス「エッセルスーパーカップ」はウエルシアが108円で、セブンイレブンでは130円です。
次の弱点は人員の確保です。
パート・アルバイトを集めにくいのは、多くの小売業に共通する悩みではありますが、特にコンビニは各店舗を運営するのが、FC(フランチャイズチェーン)加盟店であるという点が不利な要素となります。
それぞれの加盟店は経営体力がさほど強くはなく、損益ギリギリで運営しているところもあります。
バイト募集にかける経費や時給の設定などにも限界があります。
その点、ウエルシアは直営店である強みを発揮しやすいのです。
例えば、24時間営業のウエルシア板橋赤塚店の深夜帯の時給は1513円ですが、すぐ側のセブンイレブンが約1200円であるのに比べ2割以上も高いという結果になっています。
コンビニよりも売り場面積が広く、夜間も4~5人で運営する為に、女性でも安心して働ける環境となっています。
「近隣に住む主婦が子供を寝かしつけた後に勤務するというケースも珍しくない」と言います。(同店)
食品を割安で販売したり、アルバイトを高い時給で雇ったりできるのは、コンビニにはない医薬品を高い利益率で販売できるという強みがあるからです。
ウエルシアの品目別の売上高粗利益率をみると、大衆薬と処方箋調剤がともに40%弱と極めて高い事がわかります。
そして見逃せないのが、化粧品も33%という安定した粗利益率がある事です。
中高年女性をターゲットとした、1万円前後の高価格の化粧品も珍しくありません。
このように薬と化粧品を合わせて、売上高の5割強を占めるウエルシア。
こうした盤石な収益源があるからこそ、その他の雑貨や食品は「集客商材」と割り切って、大胆な安売りが出来るのです。
粗利率が20%の食品は、集客の為に重要ですが、もともとの事業の主軸ではないので、極言すれば商品によっては「利益度外視」で売っても経営の屋台骨は揺るがないのです。
ここがコンビニやスーパーと大きく違うのです。
(続く)
「リーダーシップ研修」、「未来を創るワークショップ研修」等、各企業の課題に合わせた研修をご提案差し上げます。
経営の根幹は「人」です。働く人次第で成果が変わります。自分事で働く社員を増やし、価値観を同じくし働く事で働きがいも増します。
彩りプロジェクトでは、製造メーカー、商社、小売業者、社会福祉法人、NPO法人等での研修実績があります。
研修と一言と言っても、こちらの考え方を一方的に押し付ける事はしません。実感いただき、改善課題を各自が見つけられる様な研修をカスタマイズしご提案しているのが、彩りプロジェクトの特徴です。
保育園・幼稚園へご提供している研修【私の保育園】【私の幼稚園】は大変ご好評をいただいています。
また、貴社に伺って行う研修を35,000円(2h)からご用意しておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
メール info@irodori-pro.jp
HP https://www.fuudokaikaku.com/
お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/
成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣
現在、経済産業省では「経営改善計画策定支援事業」を行っており、金融支援を必要とする企業の経営改善計画書を策定する際の費用の2/3補助があり、上限は200万円です。
また、「早期経営改善計画策定支援事業」は、同様に策定する際の費用の2/3補助があり、上限は20万円です。
こちらの「早期経営改善計画策定支援制度」は金融支援を要しないものですので、容易に取得しやすいのが特徴です。
メリットとして、金融機関との信頼関係を構築する為の制度としては有用です。
なぜなら、経営内容を開示する事、計画進捗のモニタリングを金融機関に報告する事は、金融機関が企業を評価する際に「事業性の評価」をしやすくなります。
金融機関は担保に頼らずに融資するには、「事業性の評価」が不可欠です。
「事業性の評価」とは、金融機関がその企業の事業を理解する事です。
「事業性の評価」に積極的な金融機関とそうではない金融機関がありますが、これからの金融機関とのお付き合いの仕方として、有用な制度となりますので是非ご利用下さい。
※このような方(会社)におすすめです。(中小企業庁資料より)
・ここのところ、資金繰りが不安定だ
・よくわからないが売上げが減少している
・自社の状況を客観的に把握したい
・専門家等から経営に関するアドバイスが欲しい
・経営改善の進捗についてフォローアップをお願いしたい
この補助金を利用するには、経営革新等認定支援機関の支援が必要です。
彩りプロジェクトは認定支援機関です(関財金1第492号)
経営革新等支援機関とは、「経営改善、事業計画を策定したい」「自社の財務内容や経営状況の分析を行いたい」「取引先、販路を増やしたい」「返済猶予、銀行交渉のことを知りたい」
「事業承継に関して、代表者の個人補償をどうにかしたいんだけど・・・」
というお悩みを始め、中小企業経営者を支援するために国が認定した公的な支援機関の事です。
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