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教科書に載っていない良い職場とは その146 ビルドアップ式とバックキャスト式

2021-11-02 08:46:52 | コミュニケーション
教科書に載っていない良い職場とは その146 【終わりを思い描くことから始める④】
~ビルドアップ式とバックキャスト式~

リーダーシップとマネジメントをこれらの知的創造と物的創造で検討してみましょう。
リーダーシップは知的創造と言えます。マネジメントは物的創造と言えます。

マネジメントはボトムライン(最終的な結果)にフォーカスし、目標を達成するための手段を考えます。
それに対してリーダーシップはトップライン(目標)にフォーカスし、何を達成したいのかを考えます。
つまり、成功の梯子(はしご)を効率的にかけてうまく登れるようにするのがマネジメントであり、梯子がかかっているかどうかを確認及びどうかけるかを判断するのがリーダーシップという事になります。

以上の事からも、マネジメントは科学的に仮説が立てられるのに対して、リーダーシップは、その知的能力により多岐に渡るため、ステークホルダーが多くなればなるほど、同意が得られず、仮説が立てずらいモノとなっているのです。

組織を動かすには、リーダーシップとマネジメントの両方が必要です。
しかし、その性質は同じようで全く別物です。
リーダーシップはビルドアップ式なので現在起点ですが、マネジメントはバックキャスト式なので未来起点です。
この点からも性質が違うのをご理解いただけると思いますが、往々にして各組織では、その取り組みやすさからマネジメントに注力するきらいがあるのです。

知的創造と物的創造はセットです。まず頭の中で創造され、次に実際にかたちあるものとして創造されるのはすでに説明しておりますが、そのルールに準ずれば、マネジメントだけでは片手落ちとなるのです。
しかも、そのマネジメントは他所から持ち込んだものがほとんどです。
自らの知的創造(リーダーシップ)を得て、獲得された物的創造(マネジメント)ではないからです。

私が知的創造を妄想力と言い換えているのも、この知的創造に取り組みやすくなっていただきたいからです。
しかし、我々は自らの育ちの中で、この妄想するという能力を退化させてしまいました。
一人でそれを取り戻すのは大変な労力を必要とします。
組織でその妄想する力を取り戻す取り組みを行えない限り、『終わりを思い描くことから始める』を実現する事はとても困難です。

(続く)



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成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣
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