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マーケティング研究 他社事例 478 「エアタクシーにeVTOL 1 」 ~次世代移動サービス・MaaSの一翼へ~

2020-01-16 07:53:00 | マーケティング
マーケティング研究 他社事例 478 「エアタクシーにeVTOL 1 」 ~次世代移動サービス・MaaSの一翼へ~

様々な新モビリティーの実現に向けて、このところ研究開発が進んでいます。

渋滞無しで移動できる「空飛ぶクルマ」や、大陸間移動にかかる時間を半分にする超音速機、チューブの中を時速1200kmと音速並みで駆け抜ける「ハイパーループ」、普通に会話できるほど静かなボートまで、空や陸、海において移動手段が次々と生まれようとしています。

新モビリティーの中でも注目が高いのが「空飛ぶクルマ」です。

明確な定義がありませんが、誰もが日常の移動のために利用できる手軽な新しい空のモビリティーを指します。

2030年代には、都市や都市近郊の空を埋め尽くしているかもしれません。

空飛ぶクルマには、大きく分けて2つの形態があります。

一つは文字通り、自動車のように地上を走行できるタイプです。

自動車のように地上を走行できるタイプであり、「ドライブモード」で自動車として地上を移動し「フライトモード」として固定翼や回転翼を備えた航空機に変形して飛行します。

2019年を皮切りに、順次製品が出荷されて来ています。

もう一つの形態は、回転翼で垂直離着陸を可能にし、回転する部分をモーターで回す電動機(eVTOL)です。

内燃期間を利用する従来のヘリコプターに比べて、燃費の向上やメンテナンス負荷の低減が可能で、運用コストの大幅な削減を見込めます。

内燃機関に比べてモーターの方が静かなこともありeVTOLは「エアタクシー」や「空のライドシェア」といった都市内や都市近郊の短距離の移動に向いています。

自動車のライドシェアに比べると移動時間は数分の1になり、コストはいずれも同額以下になる可能性があります。

その結果、利用者が急増して、市場が一気に成長するかもしれません。

このため航空業界やMaaS関係者、投資家などから熱い視線を浴びています。

ドイツ・ポルシェ傘下のポルシェコンサルティングの予測によれば、2025年からeVTOL機を利用したモビリティーサービスが始まる見込みです。

eVTOL機の数は2035年に約23,000機となるとしており、同サービスなどを含めた全体の市場規模は320億ドル(3兆2000億円)に成長するとみられています。

巨大市場で主導権を握ろうと、大手企業からスタートアップまで。3桁近い数の企業がeVTOL機や同機を利用した都市航空交通の分野になだれを打って参入してきています。

航空業界はもちろん、電動車両で培ったモーターやインバーター、2次電池といった電動化技術を武器に、自動車業界からもeVTOL機に参入する動きが出ているのです。

(続く)



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