※ 前回の 朝吹真理子(1)で、『きことわ』のAmazonへのレビューを再録したが、思いがけず「コメント」が付いたので、今日、その返信を書いた。
http://www.amazon.co.jp/review/R1B6PVNB3RAYV/ref=cm_cr_rev_detup_redir?_encoding=UTF8&asin=4101251819&cdForum=Fx1MFO0KI5QQILK&cdPage=1&cdThread=TxF5L71G4VJP1X&newContentID=Mx2NRHSN5CK3Z5&newContentNum=2&store=books#Mx2ZIWVBTGGH7NB
すこしおもしろい文章になったようなので、私の返信コメントの部分を、ここにも載せておく。
コメントをありがとうございました!
「冬物語」さん、というお名前は、シェークスピアからでしょうか? とてもいい響きがします。私も、もっとよく考えて名前を付ければよかったと後悔しています(笑)。
『E2-E4』はほんとうに、くりかえし聴いているし、この小説の基本構造である「呼応」は、『18人の音楽家のための音楽』などのスティーヴ・ライヒの曲にも繋がります。「自然」は追求していけばいくほど、精緻で複雑極まりない姿を現すけれど、いたって「自然」にみえる。こんな音楽を教えてくれただけでも、『きことわ』は私にとって、星いつつでは足りない(笑)。
「芥川賞」に言及しているレビューも見掛けましたが、私のなかでは、第99回受賞作の『尋ね人の時間』で時が止まっており、あるきっかけでこの『きことわ』に出会え、とてもよかったと思っています。
最後に、私の書架に一冊だけあった『西脇順三郎詩集』(現代詩文庫 思潮社)から、「朝吹真理子」を探してみました(笑)。
冬物語さんのレビューも、たのしみにしております!
1、 (覆された宝石)のやうな〔朝〕 (くつがへされた宝石)のやうな朝
2、 笛もパイプも〔吹〕かず長い間
3、 我は〔真〕のミユソスを物語らんとする者である。
4、 化学はもう物〔理〕学として説明する方がよい / ポエトリとは何事ぞ / 早く〔理〕学をやるべきだ
5、 あのフランシス・ジャムの帽〔子〕のつぶれ
夏の終りに薔薇の歌を歌った
男が心の破滅を歎いている
実をとるひよどりは語らない
この村でラムプをつけて勉強するのだ。
「ミルトンのように勉強するんだ」と
大学総長らしい天使がささやく。
だが梨のような花が藪に咲く頃まで
猟人や釣人と将棋をさしてしまつた。
『現代詩文庫 西脇順三郎詩集』(思潮社)
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