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映画『東京家族』について

映画 『東京家族』 (その37)  朝吹真理子(2)

2013年08月25日 | 映画『東京家族』

※ 前回の 朝吹真理子(1)で、『きことわ』のAmazonへのレビューを再録したが、思いがけず「コメント」が付いたので、今日、その返信を書いた。

 http://www.amazon.co.jp/review/R1B6PVNB3RAYV/ref=cm_cr_rev_detup_redir?_encoding=UTF8&asin=4101251819&cdForum=Fx1MFO0KI5QQILK&cdPage=1&cdThread=TxF5L71G4VJP1X&newContentID=Mx2NRHSN5CK3Z5&newContentNum=2&store=books#Mx2ZIWVBTGGH7NB


  すこしおもしろい文章になったようなので、私の返信コメントの部分を、ここにも載せておく。







コメントをありがとうございました!
 「冬物語」さん、というお名前は、シェークスピアからでしょうか? とてもいい響きがします。私も、もっとよく考えて名前を付ければよかったと後悔しています(笑)。
 『E2-E4』はほんとうに、くりかえし聴いているし、この小説の基本構造である「呼応」は、『18人の音楽家のための音楽』などのスティーヴ・ライヒの曲にも繋がります。「自然」は追求していけばいくほど、精緻で複雑極まりない姿を現すけれど、いたって「自然」にみえる。こんな音楽を教えてくれただけでも、『きことわ』は私にとって、星いつつでは足りない(笑)。
 「芥川賞」に言及しているレビューも見掛けましたが、私のなかでは、第99回受賞作の『尋ね人の時間』で時が止まっており、あるきっかけでこの『きことわ』に出会え、とてもよかったと思っています。
 最後に、私の書架に一冊だけあった『西脇順三郎詩集』(現代詩文庫 思潮社)から、「朝吹真理子」を探してみました(笑)。
 冬物語さんのレビューも、たのしみにしております!






1、 (覆された宝石)のやうな〔〕   (くつがへされた宝石)のやうな朝

2、  笛もパイプも〔〕かず長い間

3、  我は〔〕のミユソスを物語らんとする者である。

4、  化学はもう物〔〕学として説明する方がよい / ポエトリとは何事ぞ / 早く〔〕学をやるべきだ

5、  あのフランシス・ジャムの帽〔〕のつぶれ









夏の終りに薔薇の歌を歌った

男が心の破滅を歎いている

実をとるひよどりは語らない

この村でラムプをつけて勉強するのだ。

「ミルトンのように勉強するんだ」と

大学総長らしい天使がささやく。

だが梨のような花が藪に咲く頃まで

猟人や釣人と将棋をさしてしまつた。



 





        『現代詩文庫 西脇順三郎詩集』(思潮社)
















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