おじさんのスポーツおたく奮戦記? 第2章:issanの諸国漫遊記!?

岡山のスポーツチーム、出身選手、岡山に関係する人々などを勝手に応援するissanの日本国内漫遊記 !?

北京五輪 フィギュアスケート 男子総合成績

2022年02月10日 19時37分00秒 | フィギュアスケート



一昨日のSP結果を受けて、本日は男子のFSが行われ、総合成績とメダルが確定しました。

SPでは、アメリカのチェンが別次元の世界記録で首位に立ち、鍵山が2位、宇野が3位につける結果でした。4回転サルコーが1回転になった羽生は8位で、実質的には金メダル絶望の点差を逆転できるかと考えたら、絶対に不可能だろうというのは素人目にも分かります。とにかく羽生におんぶにだっこでここまでやってきたメディアにしてみれば、逆転可能とアピールして関心を引こうという魂胆が見え見えだったのですが、それよりも鍵山と宇野を取り上げてやれよ、という気持ちには多くの方が鳴ったと思います。「結弦の時代は終わった」というべきで、4回転アクセルなどという色物に頼らないといけなくなった時点で限界説が出てきてよかったのにメディアは見て見ぬふりをして視聴率稼ぎに没頭したことで本質を隠してしまいました。世界の勢力図は明らかに変わっています。オリンピックに縁のない選手の代表格だったネーサンが普通に滑れば圧勝するのもよく分かっていたことです。メディアに騙されるのもここまで来たら自己責任の範疇なのでしょうが、それでも納得できない点は多く残りました。



では、FSを終えての最終順位を確認します。

◇フィギュアスケート
【男子総合成績】


ネーサン・チェン 332.60
 [SP:113.97,FS:218.63(TES:121.41,PCS:97.22,減点:0.00)]
鍵山優真 310.05
 [SP:108.12,FS:201.93(TES:107.99,PCS:93.94,減点:0.00)]
宇野昌磨 293.00
 [SP:105.90,FS:187.10(TES:96.24,PCS:91.86,減点:1.00)]
羽生結弦 283.21
 [SP:95.15,FS:188.06(TES:99.62,PCS:90.44,減点:2.00)]
車俊煥 282.38
 [SP:99.51,FS:182.87(TES:93.59,PCS:90.28,減点:1.00)]
ジェーソン・ブラウン 281.24
 [SP:97.24,FS:184.00(TES:87.66,PCS:96.34,減点:0.00)]
ダニエル・グラスル 278.07
 [SP:90.64,FS:187.43(TES:103.35,PCS:84.08,減点:0.00)]
エフゲニー・セメネンコ 274.13
 [SP:95.76,FS:178.37(TES:94.81,PCS:82.22,減点:0.00)]
金博洋 270.43
 [SP:90.98,FS:179.45(TES:97.33,PCS:82.22,減点:0.00)]
モリシ・クビテラシビリ 268.62
 [SP:97.98,FS:170.64(TES:85.93,PCS:84.72,減点:0.00)]
キーガン・メッシング 265.61
 [SP:93.24,FS:172.37(TES:84.13,PCS:88.24,減点:0.00)]
ケビン・エイモズ 254.80
 [SP:93.00,FS:161.80(TES:76.60,PCS:86.20,減点:1.00)]
デニス・バシリエフス 252.71
 [SP:85.30,FS:167.41(TES:84.75,PCS:83.66,減点:1.00)]
アダム・シャオイムファ 250.15
 [SP:86.74,FS:162.71(TES:81.69,PCS:82.72,減点:1.00)]
マルク・コンドラチュク 248.82
 [SP:86.11,FS:162.71(TES:80.15,PCS:83.56,減点:1.00)]
マッテオ・リッツォ 247.53
 [SP:88.63,FS:158.90(TES:76.92,PCS:82.98,減点:1.00)]
ブレンダン・ケリー 244.80
 [SP:84.79,FS:160.01(TES:83.51,PCS:76.50,減点:0.00)]
ブラディミル・リトビントセフ 239.19
 [SP:84.15,FS:155.04(TES:80.76,PCS:74.28,減点:0.00)]
アンドレイ・モザリョフ 233.33
 [SP:77.05,FS:155.04(TES:79.48,PCS:78.80,減点:2.00)]
コンスタンティン・ミリュコフ 222.22
 [SP:78.49,FS:143.73(TES:71.35,PCS:72.38,減点:0.00)]
ニコライ・マヨロフ 220.78
 [SP:78.54,FS:142.24(TES:67.60,PCS:74.64,減点:0.00)]
ドノバン・カリジョ 218.13
 [SP:79.69,FS:138.44(TES:66.56,PCS:72.88,減点:1.00)]
ルーカス・ブリチュギ 212.58
 [SP:76.16,FS:136.42(TES:64.72,PCS:71.70,減点:0.00)]
イワン・シムラトコ 205.76
 [SP:78.11,FS:127.65(TES:57.17,PCS:71.48,減点:1.00)]

チェンのフリーは細かいミスがあったものの、圧倒的に高い基礎点の積み上げで、技術点のみならず演技構成点でも高得点をたたき出す結果となりました。2位以下の選手が逆転するには自らノーミスの完成度の高い演技を行ったうえで、チェンのかなり大きなミス待ちということでしたから、そもそも逆転はほぼ無理な状況であったと言えます。そこのところをはっきりと事前に知らせておかないと無駄な期待をしてしまうことにもなりかねません。

結局のところ、ネーサン・チェンの独壇場となり、他の選手は引き立て役となってしまいました。近年の五輪ではあまりなかった圧勝での金メダル、ネーサンにはおめでとうと言わなければなりません。

今後の流れを考えると、4Aのような新技に無理して取り組むことよりも、5種類の4回転ジャンプを全て確実に飛べることを重視して取り組むべきだと思います。特にルッツジャンプは今後の世界で勝つ為を考えたら必須です。跳べるジャンプの種類が増えれば演技構成が大きく拡がるので基礎点が大幅に上がります。その段階を踏んでからアクセルジャンプに取り組むなら良いのですが、一足飛びにというのは考えものですね。

かつて、浅田真央が3Aを武器に世界の頂点を目指しましたが、結局五輪で勝てませんでした。あれも正々堂々の勝負だったとは微塵も思いません(勿論、相手選手に対する批判ですよ)が、彼女が飛べない3回転ジャンプが2種類あったという致命的な欠点を持ちながら、アクセルに頼って戦い続けた結末でもあると思うのです。そういう点を見ても、4Aに拘ることは武士道としてなら良いですが、こと勝負に関してはマイナスにしかなりません。



さて、日本としては期待薄の女子シングルですが、ここに来てロシア勢にきな臭い情報が降ってわいています。故意であれ、過失であれ、ドーピングは競技の公正性を著しく損なうものですから、当然厳しく処分されなければなりませんが、それによって他の選手が浮かび上がったとしても、結果を喜ぶことはできますまい。やはり、公明正大に行われることが大事なことなんですね。

ともあれ、注目しましょう。

よろしくお願いします。
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