今季からスタートしたSVリーグのチケット購入が非常に面倒くさい件について、何も書いてきませんでしたが内心は結構うんざりしていました。それは転売対策を厳重に行うためのシステム改良であるので、その方法に関しては何かと課題があるにせよ、現実的な転売ヤー対策とすればかなり先進的な方法ではないかと思います。実際にはそうまでしてやっと購入に辿り着ける高齢者にとっては今までにも増して無理難題が降りかかってきたと感じている方も多いに違いありません。というのも、バレーボールの国内リーグ戦なので、そうまでして転売ヤーに対抗したとしても現状満員になったりチケット完売に至ることが少ないことから、運営に関する不平不満は湧き上がってくると思います。
お話変わって、今回のファジの昇格プレーオフ決勝のチケット販売に関してはチケットが前売段階で即日完売となり、完売したチケットを高額転売する悪質転売ヤーが多数暗躍しているのを目にするに至りました。これに関しては、まことに腹立たしく思います。シーパス、ファンクラブ会員優先の販売に関して1人5枚まで購入できる今回のファジの運営に関して、特にアウェーの仙台サポから痛烈な批判が集中しています。が、そこは冷静に考えていただきたいところがあって、シーパス、ファンクラブ優先販売時点ではアウェー自由席の購入ができないことを考えれば、明らかに転売ヤーは一般販売のチケットに対して購入していて、そのことが大きな問題点に発展していることに着目していただきたいところはあります。勿論、ファジの運営上の不手際が指摘されても仕方ないところはあるかも知れません。しかし、日曜日の段階で決勝がCスタで開催されることが決定したことを考えたら、水曜日からの前売スタートになったことはギリギリの努力の結果であったと思います。そのことで新幹線や飛行機、ホテルのキャンセル手数料が発生したとしてもあくまでそれは不可抗力だと感じます。岡山にとっても経済的損失が発生していることをご理解いただきたいところです。
ところで、チケジャムのサイトにはビジター自由席が、212,042円/枚で出品されているものすらありました。そこまでの悪質な価格ではないにせよ、正規料金の10倍~20倍程度の価格で販売されていたチケットは次々に落札されている模様です。価格に関係なく、額面を1円でも上回った転売チケットに関しては売っても買っても全てが犯罪行為となります。サイト上では席種が不明なものがあったり、受け渡し方法が不透明な出品も見かけます。サイト運営者がチケットが出品されれば正規価格がはっきり分かるものですから、1円でも上回った価格設定があれば全て無効として削除する措置がとれるはずです。物理的にできないのか、チェック機能すらないのか、転売ヤーの無法地帯になっているのを見るにつけ、ネット上の物品取引の危うさに危機感を持たないわけには行きません。
※以下、引用です。
独立行政法人国民生活センターは10月11日、アーティストなどのライブチケットを転売仲介サイトなどから購入しトラブルとなった事例が、20代のほか18、19歳の人たちを中心に発生しているとして、注意を呼び掛ける情報を公開した。
知らずに転売仲介サイト利用、送金後相手と連絡取れず、などの事例
紹介されている事例のうち、20代女性から寄せられたという相談では、検索サイトで「○○(女性歌手)ライブ」と検索し、一番上に表示されたサイトにアクセスしたところ、画面に制限時間のカウントダウンが表示されたという。慌てて約4万円をクレジットカードで支払ってしまい、購入後に海外の転売仲介サイトだったことが分かった。
10代男性から寄せられたという相談では、SNSで知り合った個人からチケットを譲り受けるため、ライブチケット代約5万円をコード決済サービスで送金した直後、連絡が取れなくなったという。送金前に相手の個人情報を聞き、事前に通話し確認を取ったにもかかわらず、送金直後にSNSをブロックされたという。
公式サイトかどうか十分に確認を、不正転売は違法
以上のように、手口はさまざまだが、国民生活センターはトラブル防止のポイントとして、次のことを呼び掛けている。まず、チケットを購入予定のイベントの公式サイトを確認すること。チケットが定価で購入でき、中止時などの補償も受けられる。チケットを求めてウェブ検索したとき、表示されたサイトが転売仲介サイトでないか確認するようにしとしている。
そして、意図して転売仲介サイトを利用しようとする場合でも公式サイトで情報を確認すること(チケット転売禁止、転売チケット無効などのルールが定められている場合がある)、チケットの不正転売は絶対に行わず、事情によりチケットを譲りたい場合は公式のリセールサービスを利用すること、としている。また、少しでも不安に思うことがあったら、消費者ホットライン「188(いやや!)」番に連絡するよう呼び掛けている。
あわせて、チケット不正転売禁止法(特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律)についても紹介している。興行の日時・場所、座席が指定されているなどの条件を満たす、国内で行われるコンサートなどのチケットを「特定興行入場券」と呼び、その販売価格(定価)を超える価格で転売すること(不正転売)の禁止などが定められた法律であり、2019年6月から施行されている。つまり、不正転売は違法であり、1年以下の懲役や100万円以下の罰金が科されることがあると説明している。
Cスタに関しては、消防法上の観点から2万人の収容人数とされながらも、適正なキャパシティを16,500人前後と設定されています。
今回のチケット即日完売に関しては、チケットを購入できなかった方々を中心にクラブ運営に対する抗議の声が多数上がっています。特にアウェー自由席に関しては発売枚数にも限度がある為に大勢の購入できなかった鬱憤をぶつけるような書き込みが多数見かけられます。但し、Jリーグチケットで販売された一般販売のチケットに関して、接続環境などの悪化やサーバーダウンの問題に関してはファジアーノ岡山の運営上の責任問題とは別次元のところでの八つ当たりとも取れることです。
転売チケットで入場できない措置をとることも現実的にはほぼ不可能であることを考えたら、転売ができなくなる方法を考えないといけない事態となりそうです。今後、JリーグチケットがSVリーグ並みの複雑な購入方法と入場管理を余儀なくされることとなった場合には、結構な頻度で混乱を招く事態は避けられません。
ホームゲームならシーズンパスを購入することである程度緩和できますが、アウェーゲームに関してはこの複雑怪奇な購入方法と入場管理を実践できるか不安な点は多々ありますね。SVリーグに関してはネット上の購入に関してのみで、従来のアナログでの売買が残っているので、大きな混乱を招いてはいませんが、Jリーグに関してはネット販売が主流であってアナログ販売に回る枚数は多くありません。J1の試合ともなれば当日券の販売がなくなることも多くなるでしょう。チケット争奪戦に不慣れなJ2サポーターが路頭に迷う事態にならないような対策が待たれますね。
しかし、一番悪い奴は利益目的で転売を行う悪質転売ヤーであり、その転売ヤーから購入する人も犯罪者として処罰されます。そのことだけは十分理解して、悪質転売を見かけたら通報することを心がけてほしいものです。
今回は数多くの通報がなされたようですが、それに関して警察が動いてくれるかどうかは不透明ですね。法治国家の体を為していない上に、ネット無法地帯に対策すら打てない脆弱な日本という組織は崩壊寸前まで落ちぶれ果てているのでしょうか?
自分の身は自分で守る。それが今の無責任国家・日本に生きる為には絶対に必要なことなのかも知れませんね。