婚期を逃す男」はなぜか繰り返す
今回のテーマは「結婚のタイミングを繰り返し逃す男」です。結婚したいと思い、結婚相談所に来る男性の多くは、過去に一度や二度、「本当はあのとき、結婚のタイミングだったんじゃないかなという巡り合わせがあります。
その運命をキャッチせず、そのときは「これが正しいんだ」と思えていたはずが、実は今になってみれば「あのタイミングに結婚していれば、こんなに婚活に苦しむことはなかった」と後悔をする方もいます。
「運命の神様は前髪しかない」という言葉があるように運命とは過ぎ去ってから掴もうとしても掴めません。そして、結婚のタイミングを逃し、運命を逃す人というのは、何度も同じことを繰り返す可能性があります。
「運命の人」だったと気づいたときには…
2年前、成婚したトシアキさん(仮名・41歳)は結婚相談所での活動中になんと二度も運命の人を逃しています。最初は活動をしたばかりだったとき。女性からアプローチを受け、「まだこの中に僕の本当の運命の人がいるんじゃないか」と考え、時間を引き伸ばし、その結果、彼女のほうから別れを告げられ、交際終了となりました。
しかし、その当時は運命の相手だったとまったく気づかず、その後に婚活を続けていく中でトシアキさんがポロっと私に「あのとき、彼女の強いアプローチを受け入れて結婚しておけばよかった」と言いました。
あれが運命の相手だったとあとから気づいたときにはもう遅いのです。一人目の運命の彼女はそのとき、もうすでに成婚退会となっていました。
あとはもうプロポーズするだけだったはずが…
そして、次こそは結婚する! そう決意を固めお見合いを続けた結果、また素敵な女性に出会えました。トシアキさんのすごいところは女性側から結婚したいと思ってもらえる確率が高いところです。単純に「モテる」とは違い、結婚相手としての安心感や男性としての責任感を伝えられているのだと私は感じています。 二度目の運命は順調に進み、真剣交際になり、あとはトシアキさんがプロポーズするだけ!
しかし、そんなタイミングに破談になりました。
相手からの好意を強く感じていたトシアキさんは、正直もう彼女は自分のものだという安心感が出たのでしょう。仮交際中には提案してくれていたデートプランも提案しなくなり、毎日していたおはようのLINEもなくなり、まるで何十年も連れ添った夫婦のように彼は安心しきってしまったんです。
そんなトシアキさんを見て、彼女はもう少し2人の時間を恋人同士のように楽しみたいと提案をしました。トシアキさんははっとしたように「ごめんね;気付かなくて」と必ず謝ってくれたそうです。しかし、その言葉とは裏腹に態度は変わらなかったようです。
女性に幻滅されてしまったときにはすでに手遅れ
「なんで前みたいにデートプラン立てることをしないんですか?」と私が聞くと「ある程度、行きたいと言っていたところには行ったし、プランを立てなくてもまぁそれでもそれなりに楽しいかなと思いました。これも自分の甘えだったかもしれません」。
彼女は彼の態度が一向に変わらない様子を見て、「結婚後、きっとこうなるんだ」と感じ、彼と結婚生活をすることが難しいという結論に至り、交際終了を決意されました。
もうあとはプロポーズをするだけという段階だったにもかかわらず、運命の相手を逃してしまったトシアキさん。「一緒にいるときに、どうして誰よりも大切な人を大切にできなかったんだろうね」と私が聞くと、本当に悲しそうに「次こそはいいなと思った人をずっと大切にし続けようと決めました」と言ってくれました。
人間関係は近くなればなるほど実は感謝や愛を伝えなきゃいけないのに、近くなればなるほど人は「わかってくれるだろう」と甘えや驕りからいい加減な態度をとってしまったり、心ない言葉を使ってしまったりします。結婚を決めるために婚活をしているのではなく。結婚生活を末永く続けるために婚活をしているのです。
あなたの「運命の人」は一人だけなのか?
私はすべての人には同じ数だけ運命の人が現れると考えています。その「運命の人」の捉え方はもちろん人それぞれです。私自身は過去別れた人もすべて運命の人だと捉えています。
しかし、人によっては運命の人は一人しかおらず結婚相手だけが運命の人だと捉える人もいるかもしれません。トシアキさんには、「今まで出会ってダメになった人たちもすべてトシアキさんに何かを伝えるために出会ってくれた運命の人ですよ」とお伝えしました。
実は現在、トシアキさんはお子さんと素敵な奥様と都内に住まれています。奥さんに飽きられないように毎日必ずおはようの挨拶をするそうです。ほんの小さな当たり前のことで愛情を感じることもあります。
これはトシアキさんが「過去に逃してきた運命から学んだこと」と言っていました。トシアキさんは自分自身が運命の相手を次こそは逃さないために、自分自身の運命の相手への考え方を変えたそうです。
出会う人すべてから学ぶことがある
今までは先に進みそういけそうだなと思った人を運命の相手だと思い込み、関係性を築いていたようです。
しかし、二人目を失ったあと、出会う人すべてが運命だと思うようになったそう。今でも出会った人はすべて運命だと思うようになり、仕事の成果も上がっているようで奥様のことを「あげまん」だと私に話していました。
今もしこれを読んでくれている人が、「この人、運命の相手なのかな」と誰かの顔が浮かんでいたとしたらその人は間違いなく運命な人です。
大事にすべき人間を大事にすることで、たった一人の奥様に会えると私はそう信じています。