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政府を批判した学者だから任命を拒否したとなぜ言わないのか>小沢一郎氏、菅首相の国会答弁をバッサリ「虚ろな目は常に下を向き、ボソボソと棒読み

2021年07月12日 23時00分58秒 | 政治のこと
小沢一郎氏、菅首相の国会答弁をバッサリ「虚ろな目は常に下を向き、ボソボソと棒読み

立憲民主党の小沢一郎衆院議員(78)が3日、自身のツイッターを更新。2日に就任後初の衆院予算委員会での質疑に臨んだ菅義偉首相(71)の答弁ぶりを批判した。  

この日、菅首相の言い間違いや同じ答弁の繰り返しで審議が滞る場面もあったという記事を貼り付けた小沢氏。 

 「野党の質問に答えられず、常に秘書官が大急ぎで用意したメモを読むだけの総理。虚ろな目は常に下を向き、ボソボソと棒読み。世界でも実に珍しい指導者である」と厳しくつづると、「政府を批判した学者だから任命を拒否したとなぜ言わないのか。自分の決断を説明できない人物に総理の資格などない」と続けていた。

報知新聞社

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受験エリートが軒並み“ダメ医師”に…OBが明かす「東大医学部」の残念すぎる実態

2021年07月12日 20時00分19秒 | 医学部と医師の育成のこと

 日本の大学・学部の中で最も受験偏差値が高いのが、東京大学医学部医学科に進学する「東京大学理科Ⅲ類」だ。受験競争で上位100番目以内に入る英才ばかりが集まるエリート集団で、卒業生は日本の医学界の頂点に君臨してきた。 


【写真】この記事の写真を見る(5枚)  

だが、医学部教授になれる卒業者が減っており、研究でも京都大学や大阪大学に後れを取っていると指摘されている。その背景には、「英才たちをスポイルしてしまう、旧態依然とした東大医学部の実態がある」と、東大医学部OBで受験のカリスマとしても知られる精神科医・和田秀樹氏は指摘する。 


 東大医学部にどんな問題があるのか、『 東大医学部 』(ブックマン社)の共著者、ジャーナリストの鳥集徹氏と語り合った。(全3回の1回目/ #2 、 #3 に続く) 

◆◆◆

なぜ医師になると勉強しなくなるのか?

鳥集 ある有名なクリニックの院長に取材した時のことです。その院長が「今の医者は勉強しない」と嘆くんです。和田先生もこの本のあとがきでお書きのように、高齢社会の現状を踏まえれば、学会のガイドライン通りの厳し過ぎる血糖値、血圧、コレステロール値の基準値には多くの人が疑問を持つはずです。ところが、勉強しないから医師がガイドライン通りの診療しかしないと言う。  


ただ、常々不思議に思っていて、今の医師の多くは中高一貫校の出身で、その中でも上位の成績だった人が医学部に合格したはずです。つまり、決して勉強が苦手ではないはずなのに、なぜ医師になったとたん勉強しなくなるんでしょうか。その理由を聞いたら、その医師の元にたまたま勉強に来ていた若い医師が口を挟んでくれて、「私らは受験で勝つことを目標に勉強してきたから、医学部に合格したらもう勉強をする必要はないんです」って。そのような現実はあると思いますか? 


和田 可能性はあります。たまに「鉄緑会」出身の人と仕事したり話したりすると、言っちゃ悪いけど、勉強はできても考え方が硬い。鉄緑会は超詰め込みの塾だから、勉強がおもしろくなくなってしまう。でも、先生の言うことを信じて猛勉強してきた人たちだから、医者になってからも「総コレステロール値が高めの人のほうが低い人より長生きしている」という、ガイドラインにないような事実が受け入れられないんです。  


それを考えても、ある程度、大学に入ってから頭をほぐしてあげないと。昔は、それなりに頭の柔らかい学生が東大医学部に入ってきたんですが、今は東大理Ⅲに入る人の約6割が「鉄緑会」出身ですからね。




現場はガイドライン通りにはいかない

鳥集 「鉄緑会」というのは、東大医学部の同窓会である「鉄門倶楽部」と東大法学部の自治組織「緑会」を合わせてつけた名前で、開成、筑駒(筑波大学附属駒場高校)、桜蔭、灘など超進学校の生徒たちしか入れないエリート塾です。

とにかく宿題が多いことで有名なのですが、上から言われて大量の課題をこなすことが得意な人たちが入ってくると、医学部でも上から言われたことをそのまま受け入れる。そうすると、和田さんが批判しているような、問題のあるガイドラインを拡大再生産していくだけになるということですね。 和田 そうです。上司に言われたことは疑わないし、肩書にも弱い。


「ガイドラインに書いていることはおかしいんじゃないか」って指摘する医師がいても、医学部教授の肩書がない人の本は読まない。でも現実は、患者さんはみんな違っていて、ガイドライン通りにはいきません。

  私の専門である精神科の診療もそうですし、がん治療でもガイドラインでは手術や抗がん剤をすることになっていても、年齢や体力、その人の生活環境や価値観などによっては、やらないほうがいいこともあります。リアルな現場の判断が正しいのか、それとも偉い先生の言うことのほうが正しいのかといったら、私は現場の判断のほうが正しいと思います。 鳥集 やはり、受験勉強がダメな医師を生んでいるのでしょうか。


受験勉強の“意外な効用”

和田 いや、それは違うんです。医者の世界で受験勉強の効用が一つあるとしたら、そのおかげで日本は医療ミスが少なくなっている。実際には、表沙汰になっている以上の医療ミスはあるはずですが、表向きは海外に比べてきわめて少ない。それは日本人のまじめな性格のおかげだとよく言われるんですが、それだけでなく、受験勉強でミスをよくする人は偏差値が上がらないので、医学部には入れないこともあると思うんです。 

 近年、文科省はAO制度の導入など内申点を重視しろという方針を打ち出していますが、それだとブルペンではいい球を投げるけど、本番では打たれるような学生が来てしまう。内申点が高い人は実力があるというんだけど、私はまったく反対で、そんなことをしたら、本番で細心の注意を払わない人ばかりが入ってきてしまう。 

鳥集 受験勉強で高得点を獲れる人が医師になるというのは、ある意味、合理的であるというわけですね。 和田 そう思います。ただし、受験勉強でミスが少ない生徒がノーベル賞級の研究ができるかというと、それはまた別の話です。

私は教える人さえ優秀なら、東大医学部の学生は伸びると思うんです。ところが今、なぜ『 東大医学部 』という本を出したくなったかと言うと、教授たちの考え方があまりにも古いから。 

 たとえば、これだけ高齢者が増えているのに、東大医学部は、いまだに「臓器別診療」の発想から抜け切れてない。自分の権威だけ、自分の城だけ守っていればいいという人が東大医学部の教授になって、「これからもっと高齢者が増えるんだから、よその科の勉強もしないとね」とか、「高齢者は心が体に与える影響も大きいから、精神科と連携しないとね」という教授がほとんどいないんです。


以下はリンクで



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英語力じゃない」 国際舞台で損をする菅首相の人間力

2021年07月12日 18時00分54秒 | 国際情勢のことなど

英国コーンウォールで開かれた主要7カ国首脳会議(G7サミット)での記念写真が物議をかもしている。他の首脳と談笑している様子が見られない菅義偉首相の「ぼっち」ぶりが目立つとして、SNSや一部メディアに不満や不安の声が流れた。

 とにかく何でも批判すれば良いというものでもない。まず、写真撮影だが、現在の国際会議ではホスト国が予め、誰がどの位置に立つか決めるケースが多い。みんなセンターを狙うのは人情なので、いちいち希望を聞いていたら混乱するからだ。 今回の写真を見ても、ホスト国のジョンソン英首相が前列中央。国家元首にあたる大統領たちが前列に来て、首相はその次で、国際機関代表はさらにその次という扱いだ。


同じ格なら、在任期間が長い方を優先している。

ただ、どの国際会議でも大抵、超大国の米国は優遇される

英国にとっての重要な同盟国でもあるので、やはりバイデン大統領はジョンソン首相の横に立つという案配になった。 菅首相にしてみれば、過去に対面で会談をして打ち解けているバイデン氏やモリソン豪首相の横に立ちたかったところだろうが、それはかなわなかった。また、韓国の文在寅大統領が前列に立ったが、これは首相と大統領という違いであり、別に韓国を日本より優遇したという意味ではない。 

次に、「菅首相は英語ができないからダメなんだ」という論調も少なからずあった。もちろん、できないよりできた方が楽だろうが、英語ができるから人の輪の中心に入れるというものでもない。

日本政府関係者も「歴代首相で英語が上手だといえば、宮沢喜一元首相が浮かぶが、宮沢さんが国際会議で人気者だったという記憶はない」と語る。この関係者によれば、写真撮影で首脳たちがしゃべっている内容は大抵、天気や食事、スポーツなどの当たり障りのない話題ばかりだという。先の関係者は「そこで重大な外交協議をするわけでもないので、国益を害することにはならない」と語る。

 従来、日本人や韓国人は英語に対するコンプレックスが強い。 2000年に開かれた沖縄G7サミットでは、記者団のなかでこんなジョークが飛び交った。

──いわく、米国のビル・クリントン大統領夫妻がやってきた。議長国の我らが首相は英語が下手だ。事前に事務方から「いいですか、最初に会ったら、こう言ってください。How are you? ですよ」。しかし、緊張した首相はこう言ってしまった。「Who are you?」。クリントンは困ってこう回答した。「ヒラリーの夫です」──。


 韓国でもこういうジョークを聞いた。──あるとき、各国首脳が搭乗した飛行機が故障した。最初にある国の首脳が「私はパラシュートで脱出する」と言った。別の首脳がこう言った。「Me too.」。それを聞いていた韓国大統領は慌ててこう言った。「Me three!」──。 

こういう感情が根底にあるので、すぐに「英語もできない首相はダメだ」という議論にすぐ走ってしまうのだろう。


本当に問題とすべき菅首相の限界とは


ただ、菅首相が力及ばない点も明らかにあった。首脳たちは、どうでも良いあいさつを繰り返しているだけだから、気後れせずにニコニコと笑顔で会話の輪に加わっても良かった。それができないところに、菅首相の限界がある。

 4月に米ホワイトハウスで行われた日米首脳会談でも、舞台裏でこんなやり取りがあった。日米関係筋によると、ホワイトハウスが公表した日米首脳の写真について、日本側から「もっと、総理のイメージが良くなる写真を使って欲しい」という不満の声が出た。

これに対し、米側から「菅総理の表情が乏しすぎるからだ。首相官邸は、総理が笑った瞬間のわずかな映像だけを選び抜いているのかもしれないが、我々にそこまでの余裕はない。

日本の官僚はもっと、総理に表情管理のアドバイスをするべきだ」という反発の声が上がったという。 

自民党のベテラン議員によれば、菅首相は全く笑わないわけではないし、相手の地位によって差をつけるようなこともしないという。ただ、人見知りが激しいのか、打ち解けた相手でなければ、素直に喜んだ表情を見せないという。この議員は「菅さんは元々、総理を目指してきたわけではない。社交をうまくこなすタイプでもない」と語る。

 外交の舞台で語学は周りのサポートで補えるが、人間力までは補えない。外務省関係者は「我々が政治家に期待するのは、トーキングポイントには書けない政治的なやり取り」とも語る。

そして、それが政治家自身の利益にもつながる。外交は国威発揚の場所でもある。G7での菅首相のポツンぶりにがっかりした声が上がれば、それは菅首相自身に跳ね返ってくる。 

かつて、1983年に米ウイリアムズバーグで開かれたサミットでは、中曽根康弘首相がレーガン米大統領のそばを離れず、写真撮影で中央に立つことに成功した。当時はまだ、写真撮影の立ち位置について明確な決まりがない時代だった。

日本政府の元高官は「中曽根さんは、日本が国際社会でどう見られるかを意識していた。決して独りよがりのパフォーマンスではなかった。菅さんは政権をどうやって維持するかで頭がいっぱいで、世界のなかの日本を意識する余裕などないのだろう」と語る。 

首相官邸のホームページをのぞくと、G7の場で各国首脳と和気あいあいで接する菅首相の写真がたくさん掲載されていた。菅首相もそれだけ、世論を気にしているということなのだろう。



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五輪をしても二階と菅に実はなんのダメージもない>二階vs.安倍 五輪中止を巡る「最後の暗闘」

2021年07月12日 17時00分24秒 | 政治のこと
「急転直下、五輪を中止したとしても、二階さんと菅さんに、実はなんのダメージもない。  

それどころか、『やっと国民の安心・安全を最優先にしたか』と、支持率が大幅にアップする可能性がある。 

『安倍案件』という語句が示す通り、五輪が中止になったり、党内紛争が激化したりして困るのは安倍さんのほう。 


幹事長をクビにしてやる




写真:現代ビジネス
 6月のある日のこと。自民党幹事長・二階俊博は、日本料理店での食事に同席した配下の議員にボソリとこう呟いた。 

 「俺はケンカも天ぷらも大好きなんだ。どういう揚げ方をしても変わらない。違うのは(天ぷらのほうが)衣を被っていることくらいだな」 

 謎かけのような、二階のこの呟きを伝え聞いた他の議員らの間には、ざわざわと動揺が走った。  (二階さんはやはり「やる気」なのか)  

自民党幹部の一人がこう解釈する。

  「二階は最近、『俺はケンカをしている』と話している。相手は安倍(晋三前総理)と、その一派だ。  

安倍の盟友・甘利(明・党税制調査会長)が、二階が発足させた『自由で開かれたインド太平洋』構想の実現を推進する議員連盟に、『(親中派とされる)二階で大丈夫なのか』とケチをつけた。 

 発言は、『安倍と手下がそう来るなら、ケンカを買って、天ぷらのように喰らってやる』という、二階流の宣戦布告だ」 

 議員たちは、息を呑んで見つめている。二階俊博と安倍晋三という、近年の政界を牛耳ってきた「二強」が、ついに手切れの時を迎えたからだ。 


 「二階を幹事長の座から引きずり下ろす」  

まず動いたのは安倍だ。その尖兵となっているのが、甘利である。 

 「安倍は健康状態が良くなってきた昨年末くらいから、キングメーカー扱いをされるようになって本人もご機嫌だった。 

 しかし、安倍が真のキングメーカーとして君臨するためには、党務と選挙を完全に掌握している二階を排除しなければならない。 

 そこで、二階のクビを獲って盟友・甘利にすげ替えるための布石を次々に打っている」(自民党ベテラン議員)  

4月12日、「最新型原子力リプレース推進議員連盟」が発足。顧問には安倍と甘利。  
5月21日、「半導体戦略推進議員連盟」発足、会長は甘利。  
6月8日、「日豪国会議員連盟」発足、安倍、麻生太郎副総理兼財務相が最高顧問で、甘利が顧問。  
6月11日、「新たな資本主義を創る議員連盟」、会長は岸田文雄、安倍・麻生・甘利が最高顧問―。  

「こうした議連はすべて、安倍が二階から幹事長ポストを奪い去り、甘利に与えるためのもの。同時に、9月の自民党総裁選を見据えた多数派工作でもある。 

 安倍・麻生・甘利の『3A』のもとに、毎度100人単位の議員が集まって気勢を上げる。『主導権はこちらが握っている』と、強烈にアピールできる」(同)

  安倍にとって二階は政権を支えてくれた恩人ではあるが、今では存在自体が害悪でしかない。 

 とは言え、あの大角栄を超えるまでに力を肥大させた二階は、正面から激突するにはあまりに難物ではある。 

そこで安倍は、「甘利推し」と同時に、二階の足元の切り崩しを始めた。それが、「菅義偉総理の籠絡」である。



「俺は負けたことがない」


photo by Getty images
 安倍は6月14日のラジオ番組で、菅について、「立派に政権を引き継いでいただいた」などと言って持ち上げた。 

 6月3日には英国でのG7サミットを控えた菅が安倍の事務所を訪れ、今年2度目の直接会談を行った。 

 「表向き、外交に疎い菅が安倍に助言を求めたことになっているが、実際には安倍のほうが、『二階と自分と、どちらに付いたほうが有利になるか』を菅に吹き込んでいる。  

安倍(細田派)と盟友の麻生派、さらに乱発している議員連盟に参集した面々を数えれば、安倍の後ろには軽く150人以上の自民党議員が控えているように見える。

 安倍は菅に対して、『長期政権を目指すなら最低100人以上の派閥を母体にする必要がある』などと言って二階からの離反を唆している」(自民党閣僚経験者)  ただでさえ菅は、政権運営に四苦八苦だ。

  NHKが6月14日に公表した世論調査では、菅政権を「支持する」37%に対し、「支持しない」が45%。 

 不支持の割合は政権発足以来の最高に達しており、このままでは9月の総裁選での再選は覚束ない。 

菅にしてみれば、二階の後ろ盾で政権を運営してきたものの、それが行き詰まった以上、別のパトロンは喉から手が出るほど欲しいところだ。 

 安倍はそれにつけ込んで甘言を囁き、「二階を切ってこちらに来い」と、菅を誘引しているのである。  

さしもの大幹事長・二階も、菅に裏切られて安倍・麻生・甘利らの連合軍に寝返られては、ひとたまりもないはず―。 

 ただ、それでも二階は冒頭のごとく嘯く。「ケンカが大好きだ」と。



自民党中堅議員が、こう話す。  

「『俺は高校時代の選挙以来、一度も負けたことがない』。二階さんはそう言い放っています。高校(和歌山県立日高高校)の生徒会長選挙に立候補して以来、選挙は常に勝ち続けてきたのだと。 

 最近は、『国士が5人集まれば何でもできる! 』と、かつて旧保守新党の議員らを集め、『新しい波』(二階グループ)を結成した時('03年)に使っていたフレーズを、よく口にしている。 

 たとえ再び少数勢力に落ちようとも、最後まで徹底的に戦い抜くという宣言でしょう」 

 安倍との「ケンカ」に臨むにあたり、二階は二階らしい、二階にしか打てないような手を打った。



五輪は中止でいい

photo by Getty images

 議連を次々に起ち上げて勢力を誇示する安倍を見て、二階は前出の「自由で開かれたインド太平洋」推進議連を創立。それだけではない。なんとその最高顧問に安倍本人を迎えたのである。

  「台湾にアストラゼネカ製のワクチンを送るなどして反中国の姿勢を明確にし、中国寄りの二階との政治的な差別化を図ったのに、その二階が反中国路線を打ち出した。

  そのため混乱が少なからず起き、それが甘利の『二階で大丈夫か』という感情的な発言に繋がっている。

  当然、そうなることを二階は読んでいて、黒幕の安倍を崩しにかかった。  二階は安倍の元に、側近の林幹雄幹事長代理に和歌山名物の紀州梅を持たせて送り込み、『ぜひ最高顧問に』と頭を下げた。 

 中国の海洋進出に対抗する構想は、もともと安倍自身が総理の時にぶち上げたものなので、安倍は立場上、断れない。全面対決のはずが、気勢を削がれてしまった」(前出・自民党閣僚経験者) 

 ケンカを吹っかけるためまずは思い切りぶん殴ってみたところ、相手は満面の笑みでこちらの頬を撫でに来た……。相手から見れば、二階の行動は不気味極まりない。  

そして、安倍という誘蛾灯に引き寄せられる蛾のようにフラフラとした行動を取る菅に対し、フォローも怠っていない。  

「菅総理がメディアなどの目を避け、赤坂の議員宿舎内に側近らを集めて『裏官邸』を構築していることが取り沙汰されていますが、実は二階さんも、宿舎内で菅さんと会談を重ねています。  

そして同時に、菅さんに対して、『俺を切るつもりならそれなりの覚悟はあるんだろうな』と、釘を刺してもいる。その材料の一つが、東京五輪です」(前出・中堅議員)  

コロナ禍の中、「なぜやるのか?」という声が、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長からも上がる中、菅が五輪を強行しようとする理由として、安倍の存在がある。 

 周知の通り、五輪が昨年、中止でも2年延期でもなく、1年延期と決まったのは、それを自身のレガシー(政治的遺産)としたい安倍の強い意向があったからだ。

  菅はその意思を尊重して五輪を成し遂げることで政権を維持延長しようとしている。だから国民の約半数が五輪開催に疑問を持っていても、強行する姿勢を崩さない。 

 だがそんな菅に対し、「こだわる必要はない。状況次第で五輪を中止したってかまわない」と、耳元で囁くのが二階だ。 



 「最近、永田町では『安倍案件』という言葉が流布されている。

  五輪はもちろん、河井克行・案里夫妻の1億5000万円問題や、先日発覚した東芝と経産省の結託による『モノ言う株主への圧力』など、菅政権で続出する問題のほとんどは、安倍政権による負の遺産に他ならない。  

ただ最近まで、皆わかっていても『安倍さんのせいだ』とは言い出せなかった。それを言えるようになったのは、二階さんが口火を切ったからです」(ある派閥の幹部)  河井夫妻の資金問題では、選挙の際に安倍の秘書らが頻繁に夫妻の地元・広島入りし、強力にバックアップしていたことが指摘されている。 

 二階はこの問題に対し、「総裁と幹事長に責任はある」と言い放ち、自民党議員としては初めて、「本当は安倍が悪い」と事実上、公言して見せた。

  「そんなことを平然と言えるのは、二階さんだけ。これで他の者も『あれは安倍案件』と言いやすくなった。 

 何より菅総理の気が楽になったようで、最近は自分でも、『それは安倍案件だから』と言って開き直るようになっている」(前出・派閥幹部) 

 多数派工作という数による「理」で菅を取り込もうとする安倍に対し、二階は「苦しんでいるのは誰のせいか」という「情」で揺さぶりをかける。 

 馬鹿正直に五輪を強行し、安倍にこれ以上、忠誠を誓う必要はない。エリートの安倍にとって、菅など使い捨ての雑草に過ぎない。  


二階は囁く。「叩き上げ」の菅よ、それでいいのか―。




二階の「最強カード」

photo by Getty images


 現政権の政務三役の一人は、こう話す。 

 「急転直下、五輪を中止したとしても、二階さんと菅さんに、実はなんのダメージもない。  それどころか、『やっと国民の安心・安全を最優先にしたか』と、支持率が大幅にアップする可能性がある。 

 『安倍案件』という語句が示す通り、五輪が中止になったり、党内紛争が激化したりして困るのは安倍さんのほう。 

 菅さんに接近しているのは、懐柔しておかないと自分の醜聞が、総理の一存で蒸し返されるからです」  

安倍は各議連の会合に出た際、自身の健康不安を払拭するためか、「あと少し治療を施せば、青天白日の身になる」などと繰り返しているという。  

それを聞いた、別の自民党ベテラン議員はこう苦笑する。

  「『青天白日』の使い方が間違っている。それは健康不安ではなく、自身の疑惑が晴れた際に使う言葉だ。 

 穿った見方をすれば、『潔白だ』と無意識に連呼しなければならないほど、『安倍案件』が気になっているんだろう」 

 果たしてこの大暗闘は、どんな結末を迎えるのか。

  「幹事長を甘利、総裁候補に岸田、加藤勝信官房長官に茂木敏充外相らを取り揃えて力を誇示する安倍に対し、二階の切り札は、河野太郎だ。 

 河野はモノをはっきり言いすぎる性格が災いして、最近は菅との関係が悪化している。安倍や麻生も、コントロール不能で何をしでかすかわからない河野について、総理総裁候補としてはNGを出している。 

 そんな河野を担ぎ出せるのは、実は二階しかいない。

  引き続き菅を支える姿勢を見せつつ、二階の真の狙いは『河野カード』を手元に手繰り寄せ、逆転の一手とすることだ」(前出・閣僚経験者) 

 決戦の夏、緊張の夏。その熱さで燃え尽き、消滅するのはどちらなのか。(文中敬称略)  

『週刊現代』2021年6月26日号より




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内閣支持率急落で安倍・西村が仕掛ける「菅包囲網」の核心

2021年07月12日 15時00分27秒 | 政治のこと
1/12/2021

菅義偉首相(72)による新政権が発足して約3ヵ月半。携帯電話料金の値下げや不妊治療への保険適用の拡大といった政策を打ち出し、滑り出しは比較的順調に見えた。しかし、『Go To トラベル』の一時停止決定が遅れ、新型コロナウイルス感染拡大が深刻化するにつれ、支持率は低下していく一方だ。

 【画像】いそいそと車に乗り込む、「密談」を終えた西村大臣 そして、極め付きは12月14日夜のこと。菅首相は二階俊博自民党幹事長(81)らと8人で、「ステーキ会食」を開いていたことが明らかになったのだ。

 一方、12月15日夜、東京・渋谷の超高級イタリアンの前に、安倍晋三前首相(66)と西村康稔(やすとし)経済再生担当大臣(58)の姿があった。SPに見守られながらそれぞれ出迎えの車に乗り込みその場を去っていく二人。どうやら菅首相が8人で会食を開いたのとは対照的に、二人きりでひっそりと密談を交わしていたようだ。



いったい何を話していたのか。

 「菅首相の動向について、安倍前首相が西村大臣から情報収集をしていたのでしょう。菅首相は『コロナ対策』や『敵基地攻撃能力の保有』をはじめとする安倍政権からの継続案件を実行していません。安倍前首相はそのことを不満に感じ、’21年9月の自民党総裁選に向け、菅首相に揺さぶりをかけようとしているのです」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏) 

思えば菅首相は総理大臣就任以後、安倍前首相の最側近だった今井尚哉前首相補佐官をはじめ、安倍前首相を支えた経産官僚を次々と切り捨ててきた。 

「現在、『桜を見る会』の前夜祭の会費を安倍前首相側が補塡(ほてん)したとして検察の捜査が本格化しています。ここに来て急に捜査が進んでいるのは、菅首相サイドが検察の捜査を黙認しているからと言われています」(全国紙政治部記者) そんな、菅首相による〝裏切り行為〟とも言える動きを受けての今回の密談。 

「菅の自由にはさせない」という安倍前首相による反撃の狼煙(のろし)が上がった――。 『FRIDAY』2021年1月8・15日号より




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