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北海道にロシア兵が上陸し 東京がブラックアウトしない限り ニッポンは危機に気づかないのかも

2022年04月14日 15時03分36秒 | 国際情勢のことなど
北海道にロシア兵が上陸し 東京がブラックアウトしない限り ニッポンは危機に気づかないのかも


4/13/2022


「人殺し」に助けてもらうのか

FNNプライムオンライン



ウクライナ危機のニュースに毎日接しているうちに戦争がだんだん他人事ではなくなってくる。共産党の志位委員長が、有事の際に自衛隊が「国民の命を守るのは当然」と発言し、自衛隊を違憲だとする共産党の立場と矛盾すると批判された。

 【画像】ロシア軍に攻撃されたウクライナ 自衛隊のことを「人殺し」と呼ぶくせに、身の危険を感じたら助けてくれと言うのは虫が良いのではないかと思うが、ある意味正直でもある。むしろ「憲法9条を守ってさえいれば平和は守られる」といまだに言っている人達の方がヤバいかもしれない。 


平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を維持しようと決意した」という日本国憲法の有名な前文があるのだが、残念ながらロシアはもちろん、北朝鮮も「平和を愛する諸国民」ではない。中国も、たぶん、違うだろう


ウクライナ危機が打ち砕いた幻想


だからウクライナのように核を放棄し、どこの軍事同盟にも属さないと、「平和を愛さない諸国民」に侵略される恐れがあることが今回わかった。つまりウクライナ危機は日本における「9条神話」という幻想を打ち砕いてしまったのだ。

 先日あるロシアの政治家が「ロシアは北海道の権利を持っている」という発言をしたというニュースを見てぞっとした。

「あの土地は元々俺たちのものだ」といセリフは専制国家が侵略する時に必ず使うキーワードだからだ。 ウクライナ危機はもう一つの幻想も打ち砕いた。それは「再生エネルギーさえあれば原発も、そして石炭火力もいらない」という欧州発の間違った考え方だ。 先月日本では地震で一部の火力発電所が停まり、そこに悪天候が重なって初の「電力需給ひっ迫警報」が出た。今後ロシアからの石油や天然ガスが止まれば日本の電力危機はさらに深刻になる。 

「ロシアは戦費調達にあなた方を利用している」とゼレンスキー・ウクライナ大統領に議会で演説され、国際的に大恥をかいたドイツは、安保もエネルギーも大幅な政策転換を迫られている。 軍事費についてはGDP比2%に大幅引き上げすることを決めたが、脱原発の流れはまだ止まっておらず、現時点では石炭火力発電の廃止を先送りするくらいしかできないようだ。



危機に気づかないニッポン大丈夫か?


では日本はどうなのか。安倍元首相が今年度5.4兆円の防衛費を来年度は6兆円越えにしたらどうかと提案したら、野党からは「不誠実だ」などの批判の声が上がった。ドイツみたいにGDP2%(日本なら10兆円)にしろと言っているわけでもないのに「不誠実」と叱られる、これが日本だ。

 エネルギーに関しても岸田首相は「原発はベースロード電源であり重要だ」という従来の答弁を繰り返すだけで、積極的な原発再稼働にカジを切るわけでも、小型モジュール炉の導入による「新設」に言及するわけでもない。

 わが日本は大丈夫なのだろうか。やはり北朝鮮のミサイルが九州の端っこに落ちるとか、ロシア兵が間違って北海道に上陸するとか、あるいはある日突然、大停電で東京がブラックアウトになるとか、そういうとんでもないことが起こらない限り、平和で、安全で、豊かな国ニッポンに住んでいる我々は本当の「危機」に気づかないのではないだろうか。 

【執筆:フジテレビ 上席解説委員 平井文夫】



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ソナエコトバの魔力

2022年04月14日 13時06分36秒 | いろいろな出来事
境内の霊気の源泉でしょうか?



5/31/2021
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新型コロナウイルスは、いかに感染し、そして重症化するのか? そのメカニズムが研究で明らかになってきた

2022年04月14日 11時02分32秒 | 医療のこと

新型コロナウイルスは、いかに感染し、そして重症化するのか? そのメカニズムが研究で明らかになってきた


2)体のどの組織に感染するのか?
 
疑問となるのは、これらがわれわれの体の「どこ」で発現しているかだろう。結論から言うと、新型コロナウイルスは、基本的にACE2とTMPRSS2(またはFURIN)の両方が発現している組織の上皮細胞に感染する傾向にある。COVID-19の患者の多くに症状が現れる気管支や肺は、これら2つの受容体が発現している組織の主な例である。

ACE2とTMPRSS2の遺伝子発現は、組織細胞の種類によって異なっており、それには個人差や性差もある。ACE2の発現は、肺、心臓、小腸、腎臓、精巣、肝臓の、特に組織表面で上皮を形成する上皮細胞で報告されている。

また「GTEx(Genotype-Tissue Expression)」と呼ばれる遺伝子発現の組織的差異が記録されたデータセットによると、呼吸器系(肺)、消化器系(結腸、小腸など)、循環器系(心臓、動脈など)、泌尿器系(腎臓)、生殖器系(精巣、卵巣)を含む複数の組織にわたって、ACE2が中程度のレヴェルで広く発現していることがわかっている。TMPRSS2も肺、腎臓、小腸、精巣などの組織で幅広く発現している。
 3)ほかにどんな症状が現れる?
 
・腸:下痢や嘔吐など(軽症)
ACE2とTMPRSS2の小腸での高い遺伝子発現量から、COVID-19は消化器系(下痢など)の症状を促すことが示唆されている。

実際に武漢で実施された調査によると、比較的軽症で済んだ患者の多くが最初に感じた症状として「下痢」を挙げている。206人の軽症患者のうち、19.4パーセントは下痢が最初の症状で、全体の57パーセントに消化器系の症状があった。それらは平均して5.4日続いたという。

また別の調査によると、新型コロナウイルス感染症の患者204人のうち、腹痛、下痢、嘔吐など、18.6パーセントの患者が消化器官に関する症状を経験していた。消化器症状のあった患者では、症状のない患者に比べて肝酵素値が高く、単球数が少なく、プロトロンビン時間(血液の凝固異常)が長かったことが報告されている。

・鼻:嗅覚・味覚異常(軽症)
新型コロナウイルス感染症の初期症状、特に40歳以下の人々には嗅覚異常と味覚異常が報告されている。韓国では30パーセント、ドイツでは67パーセント(3人中2人)というかなりの割合のCOVID-19患者が、嗅覚・味覚障害を報告している。

ポイントは、鼻詰まりの症状ではなくても、においや味覚が薄れたりまったく感じられなくなったりすることだ。嗅覚・味覚異常の患者は男性よりも女性にやや多く、COVID-19の症状自体も比較的軽症で済むことがわかっている。

カリフォルニア大学サンディエゴ校の調査によると、嗅覚や味覚の喪失の多くは軽度ではなく、まったく感じられなくなる深刻なものだとしている。しかし回復率は高く、感染後2~4週間以内に嗅覚と味覚が回復することが報告されている。

カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究では新型コロナウイルスの陽性と診断された人たちは、陰性と診断された人々よりも嗅覚・味覚異常を報告する可能性が10倍以上だと発表している。このことから、嗅覚・味覚異常は新型コロナウイルスの陽性診断において信頼性の高い予測因子であることが示唆されている。

においを脳に伝える嗅細胞には、ACE2とTMPRSS2遺伝子は発現していない。このため嗅覚・味覚異常のメカニズムは、これまでは不明だった。しかし、新たな報告では、嗅細胞の周りにある嗅覚上皮の支持細胞や幹細胞は、鼻呼吸器上皮の細胞と同様に、これらの遺伝子の両方を発現していることがわかった。この知見は新型コロナウイルスへの感染が嗅覚・味覚異常を引き起こすメカニズムを示すものである。

・腎臓:腎障害(重症)
腎臓はACE2とTMPRSS2の発現量が多い。呼吸器系以外で新型コロナウイルスが腎臓などの臓器に直接感染するかどうかは、いまのところ不明である。しかし、武漢の病院で1月17日から3月3日までに入院していたCOVID-19の患者85名のうち、23名(27.6パーセント)の患者が急性腎不全を起こしていたことが報告されている。

また、そのうち6名の死後の腎臓組織を調べたところ、重度の急性尿細管壊死と感染を示すリンパ球浸潤が認められた。さらに、腎臓内にはウイルス様粒子が認められ、腎尿細管には核たんぱく質(NP)抗原が蓄積していたことが確認されたという。

 別の調査では、COVID-19の患者にの多くに腎機能障害がみられ、そのうちごく一部に急性腎障害が発生した。この研究からはCOVID-19の重症死亡患者と、蛋白尿、血尿、血中尿素窒素、血清クレアチニン、尿酸、Dダイマーの上昇が有意に関連することが示されている。このことから、腎機能障害のマーカーは院内死亡リスクと関連するため、患者の腎機能のモニタリングは十分な注意が必要であることが示唆されている。

4)重症化する患者の特徴は?
 
新型コロナウイルスの感染が広がるにつれ、高リスク者を特定するためのマーカーの開発が急がれている。最初の震源地となった中国、そしていまのところ世界で最も死亡率の高いイタリア(12.97パーセント、ジョンズ・ホプキンズ大学調べ)で明らかになっている重症化の傾向は、男性、高齢者、持病もち(高血圧、心疾患、糖尿病、ぜんそくなど)だった。

・若者を含む肥満の人たち
ところが、英国と米国での感染が広まっていくうちに、比較的若い患者の重症化も報告されるようになってきた。両国の医師たちによると、集中治療室(ICU)に運ばれる患者はたいてい肥満の男性だという。

これまでの研究では、肥満は糖尿病、高血圧、心疾患などの病気を併発しやすいことがわかっている。世界各国の肥満率を見ると、中国は6.2パーセント、イタリアは19.9パーセント、英国は27.8パーセント、米国は36.2パーセントとなっている。ちなみに日本の肥満率は4.3パーセントである。

英国の大学の調べによると、73パーセントの(集中治療室に運ばれた)重症化患者は男性で、73.4パーセントが肥満だったと伝えられている。また一部報道によると「人工呼吸器を付けている50歳未満の患者の90パーセントは肥満」だという。この性差とBMI(体格指数)は特筆すべきものだ。

「このウイルスは恐ろしいもので、若者、特に肥満の若者を襲う可能性があります。太りすぎの人は本当に注意する必要があります」と、フランスの免疫学者ジャン=フランソワ・デルフラッシー教授は言う。「肥満の問題がよく知られている米国が心配です。おそらく肥満のせいで最も大きな問題を抱えることになるでしょうから」

反対に世界的な傾向として、持病をもたない65歳以下の人々は、男女ともに感染しても死亡リスクは非常に小さいことが報告されている。

・男性
ACE2とTMPRSS2の遺伝子発現レヴェルと重症化の関連についてイタリアで実施された調査では、イタリア人集団においてACE2の発現量は、性別差や重症化と明確な関連はみられなかったという。ところが男性ホルモンであるアンドロゲンの受容体でもあるTMPRSS2の発現量とその遺伝子変異は、COVID-19の重症化に寄与していたと発表されている。これは男性に重症化患者が多い理由のひとつになる可能性がある。なお、アンドロゲンは、男女ともに筋肉や骨、血管、脳、生殖器などに幅広く作用する。

・子どもは症状が軽い
中国での報告と同じように、米国でも18歳以下の子どもは新型コロナウイルス感染症において、大人よりもはるかに軽症であることが報告されている。子どもたちの症状は軽いだけでなく、実際にCOVID-19であると診断される可能性も低い。2月12日から4月2日までの記録によると、18歳未満の子どもたちは米国の人口の22パーセントを占めるにもかかわらず、COVID-19の患者はわずか1.7パーセントだった。

「強調したいのは、この病気にかかっている子どもたちのなかには、無症状で非常に軽い症状のある子どもたちが大勢いるということです」と、ニューヨーク州グローバルヘルスのディレクターであるエリック・ペナ博士は言う。「この年齢層の死亡リスクは高くないのは確かです。それを人々に知ってほしいのです」

しかし、子どもや若者でも重症になるケースがないわけではない。その場合、ぜんそく、心臓病、免疫力の低下(例えば、がん治療など)といった基礎疾患のある患者がほとんどだという。

「基礎疾患のない健康な子どもの重症化は、おそらくほかの子どもたちよりもウイルスに対する過剰な炎症反応がかかわっている可能性があります。そのような遺伝的素因をもちあわせているのかもしれません」と、ニューヨーク州ハイドパークのコーエン医療センターで小児感染症を専門とするローリー・ルービン博士は推測する。

 実際、サイトカインストームとして知られる危険な免疫過剰反応が、かつて多くのSARS患者の死を引き起こした。これは若いCOVID-19患者の死亡例にも関与していると考えられている。


5)免疫システムの暴走「サイトカインストーム」は、なぜ起きる?
 
COVID-19の発症から治癒には、奇妙なパターンがある。まず患者は最初の1週間ほど、かぜの症状、ひどい人ならインフルエンザのような症状を経験する。そしてだいたい7日目には、これらの患者は少しだけ症状がマシになったと感じるようだ。

ところが、軽症と重症化の明暗が分かれるのが7~10日目である。軽症の患者はそのまま快方に向かうが、重症化する患者は少しだけ気分がよくなったあと、突然悪化する。サイトカインストームが起きるのだ。

サイトカインとは、わたしたちの免疫システムが病原体と戦う際に放出されるたんぱく質のことで、細胞が病原体から攻撃を受けるとサイトカインシグナルを出して免疫細胞を呼び出す。ところが、このサイトカインはときに1カ所で過剰に活性化され、制御できないレヴェルのサイトカインが嵐のように放出されることがあるという。これを「サイトカインストーム」と呼ぶ。

COVID-19の重症化は、ウイルス自身が原因というわけではない。自己免疫によるサイトカインストームが肺をはじめとした複数の臓器で炎症を引き起こし、患者自身を死に至らしめると考えられている。免疫システムの暴走や、酸素不足と広範囲に及ぶ炎症は、腎臓、肝臓、心臓、脳、その他の臓器にもダメージを与えるのだ。

いまのところ、COVID-19は重症化する可能性がSARSよりも低いが、重症化の過程はよく似ているという。このため持病のない健康な若者が、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)で亡くなる理由は、自身の免疫攻撃によるサイトカインストームの結果で生じることが多いと考えられている。
 6)重症化を経験した患者の予後はどうなる?
 
新型コロナウイルスはまったく新しい病原体であることから、免疫をもつ人がほぼゼロだった。このためこのウイルスは災害のように、地球上の人間すべてに等しく感染する。しかし、新型コロナウイルス感染症による重症化や死亡者には、ここでまとめられたような偏りがあることが明らかになってきた。

いまだに不明な点は、重症化によってダメージを受けた臓器はいずれ完全に回復するのか、という点だろう。若くて健康だった人々も、重度の肺炎に加えてほかの臓器の炎症を経験したあとには、何らかの障害が残らないとも限らない。

 例えば、軽症でも肺をはじめとした臓器に何らかの炎症があったアスリートたちは、100パーセントの持久力や筋力を取り戻すことができるのだろうか。肺炎で入院した人は、退院後の1年間は、同年齢の対照群と比べて約4倍の心臓病リスクがあり、その後の9年間はそれぞれ約1.5倍のリスクがあるとの研究もある。COVID-19は、こういった問題の大幅な増加を促す可能性もあるのだ。





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110年前の4月14日>タイタニック号は沈没した!

2022年04月14日 10時03分10秒 | 歴史的なできごと
事故から110年、タイタニック号はなぜ沈没したのか? 重ねたミス、1500人犠牲に



見過ごされた警告、救命ボートの不足、いくつものミスが重なって沈没は起きた



1912年4月、豪華客船タイタニック号は、英国のサウサンプトン港を離れ、処女航海に出た。 



ギャラリー:海底で眠るタイタニック号、写真18点 

 14日、船長のエドワード・J・スミスは、洋上でいつものように船の点検を済ませたが、予定されていた安全訓練は行わなかった。その後、日曜日の礼拝を終えると、航海士と会って、船の位置を確認した。彼らの計算によると、船は平均22ノットで快調に進んでいた。

  日が暮れると、気温は氷点下まで下がった。海面はガラスのように輝き、氷山の特定を困難にした。春の北大西洋ではよくあることだ。  

それでも船長は、そのまま全速力で船を走らせた。もし何かが見つかっても回避できるだろうと考えていたからだ。


見過ごされた警告


 午後7時半までに、タイタニック号は近くを航行していた複数の船から5回にわたって警告を受け取っていた。無線通信士のジャック・フィリップスは、ある船からの「多数の氷山や海氷の存在と位置を知らせる」詳細なメッセージを書き留めている。ところが、彼は乗客の個人的なメッセージを送信するのに忙しく、この警告を航海士に報告しなかったようだ。

  午後10時55分、別の貨物船カリフォルニアン号が、

「海氷の密集地帯に入って船が完全に停止した」と連絡してきたが、無線は緊急性が高いことを示すコードで始まっていなかったため、これも報告されなかった。 

 見張り台に立っていた当直のフレデリック・フリートとレジナルド・リーは、目を凝らして前方の暗闇を見つめていた。午後11時40分になる直前、フリートが真正面に海よりもさらに黒い何かがあるのを認めた。船が近づくにつれ、その正体が明らかになった。氷山だった。フリートは警告ベルを3回鳴らし、船橋へ連絡を入れた。


衝突


 船橋で報告を受けた一等航海士のウィリアム・マードックは、直ちに船を停止させ、進路を左へ変えるよう命令を出した。さらに、氷山を回避するため「全速後進」を命じてから、船内の防水隔壁のドアを閉めるボタンを押した。  船はギリギリのところで左へ向きを変え、氷山は右舷のすぐ横を通過していった。 

 一見危機を脱したかに思えたが、目に見えない水面下で船は氷山に接触し、船体に穴が開いた。ほとんどの乗客は衝撃に気付かなかったが、船首にいた人々は、氷の塊が甲板に落ちてきたため、氷山に衝突したことがわかった。

  下のボイラー室と郵便室では、船首に最も近い5つの区画に水が入り込み、乗務員たちが不安に駆られていた。タイタニックの運命は明らかだった。水を遮断するはずの隔壁は、船の底からEデッキの高さまでしか届いていなかった。通常の状態であれば十分な高さのはずだが、船首が沈み、船が傾き始めれば、水面は隔壁の上辺を超えてしまって、何の役にも立たなくなる。

  前方の5区画に入った水の重みで船が前へ傾き、6番目の区画に水が流入する。それがさらに船を沈ませ、次の7番目の区画にも水が入ってしまう。こうして次々に後方の区画に水が入り込み、タイタニックはあと2時間しかもたないだろうと、乗務員たちは予測した。


船からの脱出


 スミス船長は、無線で助けを呼び、遭難信号のロケットを打ち上げ、乗客を救命ボートに乗せるよう命じた。 

 ところが、ここで重大な問題が持ち上がった。英国商務省による時代遅れの規定では、1万トンを超える船には最低16艘の救命ボートと、その他の折り畳み式ボートや浮き具を備えておくことが義務付けられていた。この規定が作られた1896年にはそれで十分だったかもしれないが、4万6000トンを超えるタイタニックのような巨大船には全く足りない。しかも、最新の船は頑丈に作られているため沈むことはないと考えられていたため、救命ボートの数はそれほど重要視されていなかった。

  タイタニック号には、救命ボート16艘のほか、脇がキャンバス地の折り畳み式ボートが4艘しか備えられていなかった。これでは、乗客・乗員の半分しか収容できない。多くの人間は、船に残されなければならなかった。

  乗務員たちはボートの定員数を把握していたものの、2つの理由からボートを満員にすることなく海へ降ろしていた。まず、二等航海士のチャールズ・ライトラーは、定員の70人まで乗せたら降下装置が持ちこたえられないのではないかと乗務員たちが不安視していたと、後に証言している。また、船が完全に沈没するまでに全てのボートを降ろすことができないかもしれないという焦りもあった。実際、最後の2艘は間に合わず、1艘は完全に着水する前に落下し、もう1艘は波にあおられて転覆してしまった。 

 結局、ボートは400席以上が空席のままタイタニックを離れた。ボートに乗った男性の数は比較的少なかった。スミス船長はメガホンを手にして、

「女性と子どもを先に!」と命令を飛ばした。これを聞いて、船の左舷ではライトラーが女性と子どもだけをボートに乗せ、一人だけ航海の経験がある男性を乗せた。一方、右舷ではマードックが異なった解釈をして、その場にいた女性と子どもを全員乗せた後、まだ空いている席を男性で埋めた。



最期の瞬間


 その間も、船には水が容赦なく入り込んでいた。そして氷山に衝突してからおよそ2時間40分後、船尾が水面から高々と持ち上がり、船首は海底へと落ちて行った。船に残った人々が最期の瞬間まで傾いた船尾の甲板をよじ登り、やがて海へ消えていくのを、救命ボートに乗っていた人々は恐怖に包まれながらただ見ているしかなかった。

  1912年4月15日午前2時20分、タイタニック号は極寒の海に沈んだ。海へ投げ出された人々にとって、救命胴衣は何の役にも立たなかった。大金持ちから労働者階級まで、1500人以上が溺死したり、低体温症で死亡した。

  救命ボートに乗った人々のもとには、間もなく救助が到着した。タイタニック号は沈没する前に、近くにいたカルパチア号と連絡を取ることができたのだ。この船は午前4時頃に到着し、約705人の生存者を救出した。




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台風1号 強い勢力であす(4/15金)小笠原諸島に最接近 

2022年04月14日 09時03分58秒 | 天候のこと


台風1号 強い勢力であす(金)小笠原諸島に最接近 暴風・高波・大雨に厳重な警戒を



台風1号は、15日(金)朝から昼過ぎにかけて小笠原諸島に最も接近する見込み。小笠原諸島では15日は暴風や高波、土砂災害に厳重に警戒するとともに、低い土地の浸水や河川の増水にも注意・警戒が必要だ。

14日(木)午前3時の台風1号の位置と進路予想

 
大型で非常に強い台風1号は、14日(木)午前3時にはフィリピンの東にあって、1時間におよそ20キロの速さで北へ進んでいる。中心の気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートルで、暴風域を伴っている。 

 台風は引き続き北上し、強い勢力を保ちながら、15日(金)朝から昼過ぎにかけて小笠原諸島に最も接近する見込み。

以下はlinkで>


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