天丼てんや、客離れに歯止めがかからない危機的状況…値上げが失敗だったことが明白に
4/6/2020
ロイヤルホールディングス(HD)が展開する「天丼てんや」の不振が止まらない。2月の既存店売上高は、前年同月比1.8%減だった。2018年1月に実施した値上げ以降、前年割れが目立つようになった。それ以降、不振が止まらない。18年1月から20年2月までの26カ月間で前年を上回ったのは、わずか3カ月だけだ。
18年1月の値上げでは6種類のメニューを10~50円引き上げた。売り上げの4割弱を占めるとされる「天丼並盛」は、500円から540円(税込み、以下同)に値上げした。また「定食のごはんお替わり自由」を廃止し、「追加料金なしで大盛り」に切り替えた。これ以降、客数・売り上げ減が顕著になった。
その後、19年4月に「定食のごはんお替わり自由」を復活させたほか、消費増税の際に天丼並盛など主力メニューを実質値下げし集客を図っている。だが、既存店売上高は回復していない。
18年1月の値上げでは6種類のメニューを10~50円引き上げた。売り上げの4割弱を占めるとされる「天丼並盛」は、500円から540円(税込み、以下同)に値上げした。また「定食のごはんお替わり自由」を廃止し、「追加料金なしで大盛り」に切り替えた。これ以降、客数・売り上げ減が顕著になった。
その後、19年4月に「定食のごはんお替わり自由」を復活させたほか、消費増税の際に天丼並盛など主力メニューを実質値下げし集客を図っている。だが、既存店売上高は回復していない。
消費増税の際は、天丼並盛など大部分のメニューは税込み価格を据え置き、店内飲食と持ち帰りで税込み価格をそろえた。
これらを店内飲食する場合、実質値下げとなる。これにより客足回復が期待されたが、昨年10月の既存店売上高は10.3%減と大きく落ち込んだ。そこから今年2月まで5カ月連続マイナスで、売り上げが回復する気配はない。
やはり、18年1月に天丼並盛を500円から540円に8%も大幅値上げしたことが大きい。また、ワンコイン(500円)ではなくなったという心理的な割高感も影響していそうだ。
やはり、18年1月に天丼並盛を500円から540円に8%も大幅値上げしたことが大きい。また、ワンコイン(500円)ではなくなったという心理的な割高感も影響していそうだ。
消費増税時の“実質値下げ”も、実際に価格が下がったわけではないので、割安感の演出は限定的にならざるを得ない。さらに、一部商品は値上げとなったので、その影響もありそうだ。
てんやの天丼・天ぷらは、天丼並盛以外は価格が高い。定番の天丼・天ぷらの並盛サイズでいえば、「野菜天丼」が店内飲食で560円(以下、すべて店内飲食の価格)と、まずまずの価格だが、ほかに手頃な価格な商品はない。たとえば「上天丼」は690円、「天ぷら定食」が730円、「海老と貝柱のかき揚げ天丼」が840円と、いずれも高めだ。
季節商品も高いことがもっぱらだ。2月下旬から販売を始めた「桜海老天丼」は、並盛で820円にもなる。1月上旬に発売した「西京風銀ダラと白魚天丼」は890円、昨年11月下旬に販売を始めた「蟹と帆立の天丼」は980円だ。季節商品は概ね700円台から900円台となっており、どれも高額といえるだろう。
こうしてみると、天丼並盛以外は大半が600円以上だ。これはチェーン店のなかでは高いほうだ。
てんやの天丼・天ぷらは、天丼並盛以外は価格が高い。定番の天丼・天ぷらの並盛サイズでいえば、「野菜天丼」が店内飲食で560円(以下、すべて店内飲食の価格)と、まずまずの価格だが、ほかに手頃な価格な商品はない。たとえば「上天丼」は690円、「天ぷら定食」が730円、「海老と貝柱のかき揚げ天丼」が840円と、いずれも高めだ。
季節商品も高いことがもっぱらだ。2月下旬から販売を始めた「桜海老天丼」は、並盛で820円にもなる。1月上旬に発売した「西京風銀ダラと白魚天丼」は890円、昨年11月下旬に販売を始めた「蟹と帆立の天丼」は980円だ。季節商品は概ね700円台から900円台となっており、どれも高額といえるだろう。
こうしてみると、天丼並盛以外は大半が600円以上だ。これはチェーン店のなかでは高いほうだ。
「吉野家」など大手牛丼チェーンや「日高屋」など大手ラーメンチェーンは、てんやほど高くないので、こうした競合と比べると、てんやの高さは突出している。それでも天丼並盛が500円であれば、こうした競合に十分対抗できた。しかし、値上げして540円になったことで対抗できなくなった。
全文はソース元で
2020.04.06 06:20