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ウクライナの“戦後”見据えた動き加速? ゼレンスキー大統領が開戦3年を前にわざわざ中東へ 一体なんのため?

2025年03月05日 15時03分17秒 | 国際情勢のことなど

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/ed773b47bac9f512b5eea0ea3ea11c3d910c233b

 

ウクライナの“戦後”見据えた動き加速? ゼレンスキー大統領が開戦3年を前にわざわざ中東へ 一体なんのため?


3/5(水) 6:12配信


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乗りものニュース
「独裁者」も訪れた展示会 リスクを冒してまで来るワケとは
IDEXの様子(画像:IDEXホームページ)。

 ウクライナのウォロドディミル・ゼレンスキー大統領は2025年2月16日、UAE(アラブ首長国連邦)の首都アブダビを訪問しました。ロシアがウクライナに侵攻してから24日でまる3年という時期に、なぜわざわざUAEを訪れたのでしょうか。

【おっきな口パッカーン!】ウクライナ製“世界最大の輸送機”展示会で猛アピールしてた!(写真)

 ゼレンスキー大統領は戦争開始後にスウェーデンやアメリカなどを訪問していますが、ウクライナから移動に時間がかかる日本での議会演説はオンラインで実施。また2024年5月にはロシア軍の攻勢が強まったことを受けてスペインとポルトガルへの訪問を中止するなど、国外訪問は容易なことではありません。

 にもかかわらずゼレンスキー大統領がアブダビを訪問したのは、「戦後」復興のために兵器ビジネスを再活性化させるねらいもあったものと筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)は思います。

 ゼレンスキー大統領のアブダビ訪問のニュースを聞いた筆者は、2015(平成27)年の2月にアブダビを訪問した際、当時のスーダン大統領で、独裁者としての悪名が高かったオマル・アル=バシール氏を目撃したことを思い出しました。

 当時バシール氏はダルフール紛争における大量虐殺に関与した容疑で、国際刑事裁判所から逮捕状が発出されていました。UAEは国際刑事裁判所を有効たらしめるローマ条約を批准していないので、アブダビで逮捕されるおそれはなかったのですが、当時71歳と決して若くはなかったバシール氏が、スーダンから長時間移動してアブダビへやってきたのは何故なのだろう?と思いました。

 アブダビでは数年に1度、2月に世界的な兵器備展示会「IDEX」を開催しています。筆者が2015年2月にアブダビを訪問したのはこの「IDEX2015」を取材するためだったのですが、その開会式でVIPブースに座るバシール氏の姿と、展示会場のスーダンの展示ブースを見て、すべての疑問が解消しました。

 当時のスーダンは工業化を進めており、中国から支援を受けて兵器の国内生産と輸出に積極的に取り組んでいました。このためスーダンの展示ブースは前回のIDEXに比べて大幅に拡充されており、バシール氏は出展企業の激励と国際的アピールのために、遠路はるばるUAEまでやって来たというわけです。

 

ゼレンスキー氏は“会場外”で成果
IDEXにおける無人水上艇(USV)の展示の様子(画像:IDEXホームページ)。

 ゼレンスキー大統領自身はIDEXの会場には足を運ばなかったようですが、同行したアンドリー・シビハ外務大臣は2月17日の午後に、ウクライナの兵器輸出を統括するウクロボロンプロムのブースを訪れて、同国製兵器のPRに務めていたことが確認されています。

 ゼレンスキー大統領は17日にUAEのムハンマド・ビン・ザイード・アール・ナヒヤーン大統領と首脳会談を行い、ウクライナからの輸出品にかかる関税を97%免除する、包括的経済連携協定に署名しました。この協定締結によって、「戦後」のウクライナからUAEへの兵器輸出も有利になります。

 ウクライナには旧ソ連時代から、大型輸送機を開発・製造するアントノフをはじめ、旧ソ連時代にT-55・T-64戦車を開発したO・O・モローゾウ記念ハルキウ機械製造設計局と、T-80戦車などを製造したV・O・マールィシェウ記念工場など、実力のある企業が多数存在します。ロシアとの戦争が起こる前のウクライナにとって、兵器は貴重な外貨を稼げる重要な輸出産品のひとつでした。

 戦争勃発後のウクライナの防衛企業は自国の需要を充たすことで手一杯だったため、外国への兵器の売り込みにまで手が回らなかったようですが、ウクロボロンプロムは外国で開催される主要な武器展示会への出展を続けてきました。2023年7月にトルコのイスタンブールで開催された「インターナショナル・ディフェンス・インダストリーフェア」では、史上初めてヘリコプターを撃墜した無人航空機(USV)「マグラV5」を展示するなど、出展規模は確実に開戦前へと近づいています。

 2025年2月23日付の読売新聞は、ウクライナが国策として無人機産業を育成していくと報じています。また、前に述べたシビハ外相もIDEXの会場で「戦場ですぐテストできるため、高品質な製品を提供できます」と述べ、自国製兵器、とりわけ無人機のアピールを行っています。

 ウクライナはロシアとの戦いで流した血と汗と涙の代償として、貴重な実戦データを獲得しています。そのデータを活用して兵器を開発し、輸出して外貨を稼ぎ、戦争の継続と国家の再建・復興につなげるのは合理的な考えだと筆者は思います。

 それ故に今後のウクライナが、第二次世界大戦に敗れた日本やドイツのように、アメリカの主導で「兵器の輸出などとんでもない」と考える国になるという「幻想」も、抱くべきではないとも思います。

 

 

 

 

 

 

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