ださいたま 埼玉 彩の国  エッセイ 

埼玉県について新聞、本、雑誌、インターネット、TVで得た情報に基づきできるだけ現場を歩いて書くエッセー風百科事典

「テレ玉」 テレビ埼玉

2014年10月09日 17時52分30秒 | 県全般



「あなたにカンケイのあるテレビ」がキャッチフレーズのテレビ埼玉(愛称テレ玉)が14年、開局以来35周年を迎えた。

東京県民だった時代にはほとんど関心を持たなかったものの、東京通いを止めて、埼玉歩きを始めてから、関心が少しずつ深まってきた。

地元局なので、埼玉関係のニュースをこまめに拾っていて、東京を拠点とする局では期待できない番組が見られるからである。

私が興味を持っているのは、特番(特別番組)で、14年10月には、「2014ツール・ド・フランスさいたまクリテリウムパーフェクトガイド」や「川越まつり」を見た。

これまでにも、戸田橋花火大会、寄居玉淀水天宮祭、日光御成道まつり、朝霞市民祭り彩夏祭など、さまざまなお祭りや催しが放映されてきた。

私は「何でもみてやろう」精神で、現地に出かけるのをモットーにしている。後にビデオで見直すと、いろいろ教えられることが多い。なにしろ当方にとっては初めての体験だからだ。

県広報紙「彩の国だより」(月間)に掲載される「知事コラム」には啓発されることが多いので、「知事定例記者会見」も見てみたい番組だ。

スポーツ関係では、埼玉がフランチャイズのプロ野球の埼玉西武ライオンズ、サッカーJリーグの浦和レッズ、大宮アルディージャ、なでしこリーグの浦和レッズレディースのほか、アマチュアの高校の野球、サッカー、ラグビー、中学のラグビー、県農協年金友の会のグラウンドゴルフまでカバーしている。

ライオンズの試合の前には、テレ玉のシンボルキャラクター「テレ玉くん」が歌い、踊る。

埼玉県は、公営賭博が競馬(浦和)、競輪(大宮、西武園)、競艇(戸田)、オート(川口)とセットで揃っていることで知られる。

テレ玉では毎夜、「バッハプラザ」で、各レースのダイジェストを放送している。「バッハとはこれいかに」と思っていたら、Boat、Auto、Cycle、Horseの頭文字をとり、BACHとドイツ語読みしたもので、楽聖バッハもびっくりである。

もう一つ面白いのは、「自主制作の歌謡番組の数が地上波で日本一多い」ということだ。

新聞のテレビ番組でテレ玉(地デジ3ch)を見ると、朝5時半から歌謡、8時から心の演歌とある。

番組ガイドによると、5時半からは日替わりで「歌謡最前線」、「歌謡音楽館」、「ここ一番の歌謡曲」、「さわやか歌謡曲」・・・。

8時台には、これも日替わりで「こちら最新歌謡曲」、「歌日記」「心の演歌」「歌の散歩道」・・・と続く。各30分。

朝から歌謡曲番組があるということは、埼玉県民は歌謡曲好きということなのだろうか。

さすがに朝番組ではないが、カラオケファンには、「カラオケ1ばん」という1984年来という長寿番組もある。

毎年元日には、「埼玉政財界チャリティ歌謡祭」も放映される。12月初旬に大宮ソニックシティ大ホールで収録され、知事やさいたま市長も参加する。

多くのニュース番組が埼玉関係を満載しているのは言うまでもない。

FM NACK5

2014年10月09日 07時59分20秒 | 県全般



定年後10年間、PR業界に身を置いていたので、業界用語は素人よりは分かる。

「差別化」という用語がある。「差別」という語が嫌いなので、決して好きな言葉ではないが、さいたま市大宮のJACK大宮の11階を本拠とするこのFM局は、さしずめ“差別化の塊”と言っていいだろう。

「差別化」とは、「ライバル社と差別、つまり違っている」ということ。他の社と比べて「特徴がある」という意味である。

何がライバル社と違い、特徴があるのか。この局のホームページなどをのぞいて見るとよく分かる。

1988年に放送開始した当時は、「エフエム埼玉」と称していた。FM局としては全国で29番目。FMは県内には、NHK・FMしかなかった頃である。

西武鉄道が設立に深く関わり、今でも筆頭株主。埼玉県や読売東京本社、朝日、日経、中日、ニッポン放送、埼玉りそな銀行も株主だ。

2001年に「エフエムナックファイブ」と改称した。周波数が「79.5MHz」で開局当初からこの愛称で親しまれていたからである。「79.5」は確かに「ナックファイブ」と読める。

普通のFM局は音楽中心だ。この局では「しゃべり(トーク)」を重視していて、アナウンサーもおしゃべり上手である。

トーク番組は通常AM局に多いのに、この局では番組全体の7、8割を占め、FM局では異色である。

流す音楽の選択も他の局は、外国の曲「洋楽」が多いのに、この局では日本のJ-POPなど「邦楽」の割合が高い。演歌・歌謡曲をテーマにした番組もある。

プロ野球の西武ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)が関係していることもあって、1989年日本のFM局で初めてライオンズのスポーツ中継をした。

年間を通じて定期的にスポーツ中継をするFM局はほとんどないという。スポーツ情報番組も何本かある。

野球だけではなく、埼玉県にフランチャイズを置くサッカーのJリーグ「浦和レッズ」や「大宮アルディージャ」の実況中継もする。

さいたま市大宮公園サッカー場の命名権を取得していて、「NACK5スタジアム」と呼ばれる。

「大宮アルディージャ」のホームスタジアムであるこのサッカー場は、日本初のサッカー専用球技場で、現存するものとしては国内最古というから驚く。

県内で発行部数が一番多い読売東京本社が、西武鉄道に次いで持ち株が多いので、この局は愛県精神が極めて高い。

系列局ではなく、独立系局なのに、報道局「ニュースルーム」を持ち、ミニニュース番組や時事解説番組があるのも珍しい。

アナウンサーも局専属ではなく、他局番組にも出演するため、番組出演契約に近い形になっている。

インターネット・ラジオ「radiko」の配信地域は関東1都6県。14年4月から「radiko jp プレミアム」で日本全国へ配信されている。

このような特徴と配信地域の拡大で、18年10月31日で開局30周年を迎えたこの局はJ-WAVEとともに関東のFM局聴取率で1、2位を争うほどに成長した。特に東京駅を中心とする半径35km圏内では、男女20~34歳の聴取率はAM、FM曲中で1位だという。