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「政活費」公開度 全国ワースト 埼玉県議会

2017年09月17日 17時32分58秒 | 県全般

「政活費」公開度 全国ワースト 埼玉県議会 

「政活費」とは、議員の政務活動費のことである。「政務活動費」とは、議員報酬とは別に、地方議員の政策立案を支援する経費として、それぞれの自治体が都道府県議と市区町村議を対象に支給する公費だ。

本来、議員の調査・研究のためだけに支給される補助金なのに、領収書が公開されていないことが多く、その使途があいまいで不正が多いことから、全国市民オンブズマン連絡会議(名古屋市)では、不当な行為を監視し、これを是正することを目的とし、その情報公開を求めて活動を進めている。

この連絡会議は17年9月1日、今年度の「政務活動費 情報公開度ランキング」を発表した。その結果、全国47都道府県のなかで埼玉県議会(定数93人 月額50万円)は最下位であることが分かった。県議会の透明度が全国最悪であることが明らかになったわけである。

ランキングは、6月1日時点の状況を全都道府県、20の政令指定都市、48の中核市の計115議会を対象にアンケート調査を実施した。

「住民が議会の情報にアクセスしやすいか」を知るために、領収書などのネット公開の有無、支払先の個人名の公開の有無、閲覧時の情報公開請求の要不要など12項目を100点満点で評価した。

 その結果、全国平均は39・8点なのに埼玉県議会は計11点で最下位だった。(写真は東京新聞埼玉版から)

全ての資料がネットで公開されておらず、会計帳簿の提出や活動報告書の作成が義務づけられていないことなどで、「ゼロ」がずらりと並んだ。領収書の閲覧にも、情報公開請求が必要な県が埼玉と神奈川だけだった点も最下位の一因となった。

オンブズマンは「議会内での議論は『どこまで情報を公開しなくてもいいのか』という後ろ向きの視点でなされ、『公開しなくてもいい部分』や『制度の裏』で不正が繰り返される」と指摘した。

その上で「こうした悪循環は、埼玉県議会で政活費の不正が取り沙汰されていることからも裏づけられる」と批判している。さらに、「埼玉は透明化が遅れているから不祥事につながったと言わざるをえない」として、資料の早急なネット公開などを求めている。

 政令指定都市と中核市も同じ採点方法でランク付けされた。政令市のさいたま市は22点で14位、中核市の越谷市は7点と県同様48市中最下位で、県ぐるみで情報公開が進んでいないとされた。

 県では17年7月、政活費の不正受給が発覚した県議が辞職したほか、8月末には、さいたま地裁が知事に対し、約900万円の支出の返還を求める判決を出したばかりなのは記憶に新しい。

一方、「号泣県議」が全国の注目を集めた兵庫や不正受給が相次いだ富山など、不祥事の発覚で改善を迫られた県議会は、兵庫が97点で1位、富山が92点で2位と上位に並んだ。このため埼玉県や県議会の対応が注目されていた。

 ところが、平成23~25年度に県議会2会派の政務活動費に不適切な支出があったとして、市民団体「狭山市民オンブズマン」の男性が県を相手取り、2会派に計約2000万円を返還させるよう求めていた裁判で、さいたま地裁が約970円を返還させるよう上田清司知事に命じた判決について、知事は9月13日、地裁判決を不服として、東京高裁に控訴した。

県は事前に、各会派から意見を聞いたうえで控訴を判断したという。政務活動費に費やされる県税は年5億円超に上る。

 

 



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