俊頼が後には、釋阿、西行なり。姿殊にあらぬ躰なり。
釋阿は、やさしく艷に、心も深く、あはれなるところもありき。殊に愚意に庶幾する姿な
り。
西行は、おもしろくて、しかも心も殊に深く、ありがたくいできがたき方も共に相兼ねて
見ゆ。生得の哥人とおぼゆ。おぼろげの人、まねびなどすべき哥にあらず。不可説の上手
なり。
○俊頼
源俊頼(1055~1129年)経信の子。金葉和歌集の撰者。
○釋阿
藤原俊成(1114~1204年)しゅんぜいとも。法号は釈阿。千載和歌集の撰者で定家の父。
○西行
(1118~1190年)俗名佐藤義清23歳で出家諸国を行脚。法名は円位とも。
最新の画像もっと見る
最近の「後鳥羽院御口伝」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事