有心躰
つの国のなに
はの
はるは夢なれや
あしのかれはに
風わたるなり
新古今和歌集巻第六 冬歌 題しらず
津の國の難波の春は夢なれや蘆のかれ葉に風わたるなり
よみ:つのくにのなにわのはるはゆめなれやあしのかれはにかぜわたるなり 有定隆雅 隠
意味:能因が見た摂津国の難波の春は夢なのであろうか。荒凉とした芦の枯葉にただ冷たい風が渡って行くだけだ。
備考:御裳濯河歌合。同判で俊成は、「幽玄の体」と評した。本歌 心あらむ人に見せばや津の国の難波わたりの春の景色を(後拾遺 能因)。定家十体で有心体の例歌。
園中納言基香卿
園基香
園(その)家は、藤原北家持明院の庶流にあたる公家・華族の家柄。家業は雅楽、神楽(琵琶)、生花。生花は青山流(青山御流、園家御家流、青山御家御流とも)宗家である。家紋は、杏葉。
基香(1691-1745)は正二位権大納言。父は権大納言 園基勝。
1695年 従五位下
1715年 参議
1716 従三位
1717 権中納言 ★
1721 正三位
1724-1727 権大納言 ★
1734 正二位
令和3年10月11日 點零弐參/3枚