新古今和歌集の部屋

秋歌上 立秋 筆者不明断簡コレクション




         藤原季通朝臣
このねぬる夜のまに秋はきにけらしあさけの風
              の昨日にもにぬ
  文治六年女御入内屏風に
         後徳大寺左大臣
いつもきく麓の里とおもへども昨日にかはる山
                  下風のかぜ
  百首哥よみ侍ける中に
          藤原家隆朝臣
昨日までとはんと思ひし津の国の生田のもりに
                秋は来けり
  最勝四天王院の障子に高砂かきたる所
 
 


(百首歌に初秋のこころを)
            藤原季通朝臣
この寝ぬる夜の間に秋は来にけらし朝けの風の昨日にも似ぬ
 
よみ:このねぬるよのまにあきはきにけらしあさけのかぜのきのうにもにぬ 隠
 
備考:
久安百首。本歌:秋立ちて幾日もあらねどこの寝ぬる朝けの風は袂涼しも(拾遺集安貴王)
 
 


 文治六年女御入内屏風に
            後徳大寺左大臣
いつも聞く麓の里とおもへども昨日にかはる山おろしの風
 
よみ:いつもきくふもとのさととおもえどもきのうにかわるやまおろしのかぜ 隠
 
 
 百首哥よみ侍ける中に
            藤原家隆朝臣
昨日だに訪はむと思ひし津の国の生田の森に秋は来にけり
 
よみ:きのうだにとわむとおもいしつのくにのいくたのもりにあきはきにけり 隠
 
備考:
堀河院題百首の題は立秋。本歌:君住まば訪はましものを津の国の生田の森の秋の初風(詞花集僧都清胤)
 
 
 
 最勝四天王院の障子に高砂かきたる所
           (藤原秀能)
(吹く風の色こそ見えね高砂の尾上の松に秋は来にけり)
 
 



正般○三経え門
不明




松付三有え門
不明



令和2年3月28日 弐點參
 
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