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余情妖艶
ー私の『新古今和歌集』鑑賞 大伴道子
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著者:大伴道子
初版:1981年8月
発行:書肆季飾社
303ページ
大伴道子
歌人。本名操。堤康次郎正妻。
各項テーマごとに選んだ歌の解説。タイトルは、テーマを代表する歌の詞。四季の歌は歌人ごとの歌。
「はじめに」に
「一口に新古今和歌集といっても、今日数多くの評釈があるが、一首一首を学問的に、型通りに評釈するだけなら、むしろ評釈なしで、自分の力で解読した方が愉しいであろう。歌を作る人ならばそう思うに違いない。多くの評釈の外に、私が見たものの中では、大岡信氏の『長秋詠藻』、塚本邦雄氏の『拾遺愚草』の二つの訳は心に行届いたものであると思った。この度の鑑賞には、そういう意味からも、通り一ぺんのことは避けて、少しでもそれぞれの歌の周辺を考えながら記してみたいと思う。」
と歌人としての目からの新古今の中から歌を選んで鑑賞した本である。
目次
はじめに
I 四季の歌
物思う春 ー藤原良経、式子内親王
見渡せば ー後鳥羽院
夢の浮橋 ー藤原定家
山ほととぎす ー藤原俊成
散る別れこそ ー西行
秋の夕暮 ー三夕の歌
露のゆかり ー藤原家隆、俊成卿女、宮内卿、慈円
時雨に残る
雪の夕暮
II 恋の歌
忍ぶることの(恋歌一)
朽ちはてぬとも(恋歌ニ)
山の端の月(恋歌三)
霜のさむしろ(恋歌四)
面影ぞ立つ(恋歌五)
Ⅲ 賀歌
Ⅳ 哀傷歌
露の形見
昔の面影
Ⅴ 離別歌
あとがき