新古今和歌集の部屋

兼載雑談9 一節、秀能、幽玄

兼載雑談

 
一、下句は一ふしあるがよきなり。下の句の内に二ふしあ
る時は、付けにくし。風もいづくの舎とふらむなどやうに
すべし。もの字にて、人の宿をとひたる心あり。
一、秀能は、五位にて官位もなきものなれども、歌上手な
れば叡慮にもよろしとなり。秀能なき座は歌おもしろ
からずと、常に勅定給ひしとなり。
一、俊成卿、基俊に歌の事尋ね給ひしに、枯野の薄、
有明の月のやうにと答へ給ひしは、すごく心ぼそき
やうにとなり。
一、詠むれば心もそれになりにけり枯野の薄有明の月
 三日の夜は月も冬野の薄かな 載
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「歌論」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事