明月記
元久二年 五月
四日天陰雨灑。早旦參上。以殿下御書内々令見家長。御製事也。即持參御所。還出云。若期日延引者、争不詠乎之由、有仰事。即申此由了。又家長事、昨日同御許。即書送題了。又大僧正御歌一首、可書入新古今之由、有仰事。仍入之。出御之■次仰事云。欲合親經、必二番可負。依爲師匠也者。即御向殿了。退下即出京入九條。着狩衣等、參殿。見參移漏入夜退出歸冷泉。
略
四日天陰雨灑。早旦參上。殿下の御書を以て内々に家長に見せしむ。御製の事也。即ち御所に持参す。還り出でて云はく。若し期日延引せば、いかでか詠まざらむやの由、仰せの事有り。即ち此の由を申しおはんぬ。又家長の事、昨日同く御許しあり。即ち題を書き送りおはんぬ。又大僧正の御歌一首、新古今に書き入れるべきの由、仰せの事有り。仍てこれを入る。出御の次いでに仰せの事に云はく。親経に合はせんと欲す、必ず二番負くべし。師匠たるに依るなりてへり。即ち御向殿におはしおはんぬ。退下し即ち京を出でて九条に入る。狩衣等を着して、殿に参る。見参移漏、夜に入り退出し冷泉に帰る。
略
元久詩歌合
元久二年六月十五日
五辻殿被講
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