小野小町
うつ
ろふ 色
ものは みえ
花 よの中 で
にぞ の
人の
有
ける 心の
古今和歌集仮名序
小野小町はいにしへの衣通姫の流なり。あはれなるやうにて強からず、いはばよき女の悩めるところあるに似たり。強からぬは女の歌なればなるべし。
思ひつつぬればや人の見えつらむ夢と知りせばさめざらましを
色見えでうつろふものは世の中の人の心の花にぞありける
わびぬれば身をうき草の根をたえてさそふ水あらばいなむとぞ思ふ
古今和歌集巻第十五 恋歌五
題しらず 小町
色見えでうつろふ物は世の中の人の心の花にぞ有りける
公任三十六人撰
俊成三十六人歌合
令和3年7月27日 點伍陸弐