新古今和歌集の部屋

和漢朗詠集 餞別 元禄五年版

                  直幹
江霞隔浦人煙遠湖水連天鴈點遥
                  順
一行斜鴈雲端滅二月餘花野外飛
                  篤茂
老眼易迷残雨後春情難繋夕陽前
 
みわたせばやなぎさくらをこきまぜて
 みやこそはるのにしきなりける  素性
 
 餞別
                  白
与君後會知何處為我今朝尽一盃
              後江相公
前途程遠馳思於鴈山之暮雲
 
 
 
 
 遊崇福寺     橘直幹
江霞、浦を隔て人煙遠し。湖水、天に連て鴈の点するを遥なり。
 
 春日眺望     源順
一行の斜鴈、雲端に滅(き)え、二月の余花は野外に飛ぶ。
 
 春日眺望     藤原篤茂
老眼、迷易し残雨の後。春情、繋き難し夕陽の前。
 
古今和歌集巻第一 春歌上
 花の盛に京をみやりてよめる 素性法師
 
 
 臨都驛送崔十八  白居易
君と後会何の処をか知ん。我が為に今一盃尽。
 
 於鴻臚館餞北客序 大江朝綱
前途程遠し。思を鴈山の暮の雲に馳す。
後会期遥なり。纓を鴻臚の暁の涙に霑す。
 
 
後會期遥霑纓於鴻臚之暁涙
                順
昔聚丹鳥競寸陰於十五年之間
 
今促昼熊欲分手於三百盃之後
                以言
楊岐路滑我之送人多年李門
 
波高人之送我何日
                野相公
万里東来何再日一生西望是長襟
                菅庶幾
九枝燈尽唯期暁一葉舟飛不待秋
 
 
 
 山河千里別序   源順
昔は丹鳥を聚て、寸陰を十五年の間競ふ。
今昼熊を促して、手を三百盃の後に分んと欲す。
 
 別路花飛白詩序  大江以言
楊岐路滑にして、我が人を送ること多年。
李門波高して、人の我を送ること何く日ぞや。
 
 餞別       小野篁
万里、東に来らんこと何れの再日ぞ。
一生、西を望むこれ長襟。
 
 餞別詩      菅原庶幾
九枝灯尽て、ただ暁を期す。一葉の舟飛で、秋待たず。
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