前田家本 方丈記 辻風3 風に乱るゝが如し
るゝかことし。塵をけふりのこ とくふきたてたれはすへてめ もみえす。おひたゝしくなりと ...
前田家本 方丈記 大火4 取り出づるに及ばず。七珎万宝さながら灰燼となりにき。
るにをよはす。七珎万寶さながら 灰燼となりにき。そのついゑ いくそはくそ。このたひ公卿...
前田家本 方丈記 大火3 遍く紅なる中に
ねくゝれなゐなるなかにかせに たえすふきゝられたるほ のをとふかことくして一二丁を こ...
前田家本 方丈記 大火2 舞人の宿せる仮屋より
とせるかりやよりいてきたり けるとなん。ふきまふ風に とかくうつりゆくほとに扇を ひろ...
かきつばた
行く春の尾や其のまゝにかきつばた 季語 杜若 夏 見龍消息 享保四年八月 この句は...
前田家本 方丈記 遷都9 憐れみを持ちて国を治め
もちてくにをおさめ給。すなは ちみとのにかやをふきてものきを たにとゝのへす。けふりのともし きをみ給ときはかきりある みつきものをさへゆるされきこ れたみをめくみ世をた...
前田家本 方丈記 遷都8 日を経つつ世の中
へつゝよのなかつきたちて人の こころもおさまらす。たみのうれへ つゐにむなしからさりけれはお なしきとしの冬なをこの京にか へり給にき。されともこほちわた せりしいゑとも...
前田家本 方丈記 遷都7 失ひて憂ふ。
なひうれふ。いまうつりてすむ 人は土木のわつらひある事をな けく。みちのほとりをみれは車に のるへきはむまにのり衣冠布 衣なるべきはおおくひたれを きたり。みやこの条里た...
前田家本 方丈記 遷都6 なかなか様かはりて優なる方も侍
てなか/\やうかはりていうなるか たも侍き。日々にこほちかはも せにはこひたすいゑいつくに つくれるにかあらん。むなしき地 はおほくつくれるやはすくなし。 故郷はすてにあ...
前田家本 方丈記 遷都5 頼りありて津の国の今の京に
てつのくにのいまの京にいたる。 ところのありさまをみるにそ の地ほとせはくて条里をわるに たらす。きたはやまにそひて たかくみなみはうみにちかく てくたれり。なみのをとつ...