出艇時、ウインドサーフィンの女の子に声をかけられた。
「それは何というカヌーですか?」「シーカヤックはもっと長いですよね?」
口にグローブをくわえていたので、それをパドルを持っていた右手に持ち替えた。
丁寧に返答をすると、その女性はニコッと笑い、「楽しんできてください!」
と言うのだった。
沖に漕ぎ出し、グローブを着けようとすると、片方しかない。好事魔多し。
仕方なく、グローブなしでサーフィンをする。
1時間後、岸に戻り、浜を見回すと、無くしたグローブが砂だらけになって打ちあがっていた。
ただそれだけの話。
でも、なぜか幸せな気分になった。
![](https://wave.ap.teacup.com/surfkayak/timg/middle_1157451726.jpg)