日本代表は欧州遠征を行ない、11月10日にブラジルと、14日はベルギーと対戦します。この遠征メンバー発表会見は、いろいろな議論を呼んでいます。
それらのポイントをあげてみます。
①本田、岡崎、香川といったこれまでの代表の中心だった選手を軒並み招集外としてしまい、本当にいいのか?
②代わりに招集した森岡亮太、長澤和輝といった選手たち、代表経験のない選手たちをブラジル戦、ベルギー戦のメンバーに加えるというのは、どんな考えがあってりことか?
③そもそも、その前のニュージーランド戦、ハイチ戦、ハリル監督自身が酷評していた試合内容。ハリル監督には見切りをつけるべきなのではないか。
ロシアW杯まで、あと8ケ月です。その間、代表チームの試合は今回の欧州遠征を除くと、あと2試合しかないとのこと。それを考えればハリル監督の交替は、もう時間が許さないところまできたと言わざるを得ません。
そもそも、ハリル監督は前回のブラジルW杯でアルジェリア代表を率いてグループリーグを勝ち上がり、決勝トーナメント1回戦ではドイツをあと一歩のところまで苦しめた実績を持つ監督だということを思い出さなければなりません。
それを、日本代表との比較で言えば地域予選を勝ち上がった時のチーム構成と、本番でのチーム構成がどうなのか、という分析が必要です。おそらくハリル監督はアルジェリア代表の時、地域予選を勝ち上がったメンバーを底上げする形で本番を迎えられたのだと思います。
対して日本代表、ちょうど世代交代期にあたり、何とかハリル監督も決断してやっとこ地域予選を勝ち上がりましたが、ここにきて、もう本田、岡崎、香川らの選手が賞味期限が切れたと実感していることでしょう。
そこがアルジェリア代表を率いた時と今回の違いだと思いますし、ハリル監督もここにきて本番に向けた戦力の底上げができていない苛立ちを覚えているのでしょう。
では、ブラジル戦、ベルギー戦に代表経験がほとんどない選手たちを加えることに対する批判についてはどうでしょうか。
過去にも日本代表は、アギーレ監督時代の2014年秋にシンガポールを行なわれたブラジル戦に新顔の選手を何人か招集して、さらに、いきなりスタメンに起用するということがありました。試合は0-4の大敗でしたから「なぜブラジル相手に、考えうる最強メンバーで戦わないのか」という批判が多く寄せられました。
では、今回のブラジル戦ではどうでしょうか? 2014年のブラジル戦に招集された森岡亮太選手が今回も呼ばれたのは、何かの因縁でしょう。けれども、私はハリル監督の場合は「考えうる最強メンバー」でスタメンを構成すると思います。
では、今回の招集メンバーから「最強メンバー」をリストアップしてみましょう。
【招集メンバー】
■GK
川島永嗣/メス(フランス)
東口順昭/ガンバ大阪
西川周作/浦和レッズ
■DF
酒井宏樹/マルセイユ(フランス)
酒井高徳/ハンブルガーSV(ドイツ)
長友佑都/インテル(イタリア)
車屋紳太郎/川崎フロンターレ
吉田麻也/サウサンプトン(イングランド)
三浦弦太/ガンバ大阪
槙野智章/浦和レッズ
昌子源/鹿島アントラーズ
■MF
長谷部誠/フランクフルト(ドイツ)
遠藤航/浦和レッズ
山口蛍/セレッソ大阪
井手口陽介/ガンバ大阪
倉田秋/ガンバ大阪
森岡亮太/ベフェレン(ベルギー)
長澤和輝/浦和レッズ
■FW
久保裕也/ヘント(ベルギー)
浅野拓磨/シュトゥットガルト(ドイツ)
原口元気/ヘルタ・ベルリン(ドイツ)
乾貴士/エイバル(スペイン)
大迫勇也/ケルン(ドイツ)
杉本健勇/セレッソ大阪
興梠慎三/浦和レッズ
この中から、
GK川島永嗣
DF吉田麻也、昌子源、酒井宏樹、酒井高徳(長友佑都)
MF長谷部誠、山口蛍、原口元気(倉田秋)
FW大迫勇也、久保裕也(浅野拓磨)、乾貴士
というスタメンで行きたいと思います。
カッコ書きで入れた選手ですが、おそらくハリル監督は、長友を使い、倉田、浅野を使うでしょうという意味です。
ブラジル戦では、ハリル監督のチョイスでいいと思いますが、来年の本番では酒井高徳、原口、久保裕也といった選手が絶好調でなければ、グループリーグ突破は見えてこないでしょうし、これらのメンバーに清武弘嗣選手、柴崎岳選手が戻ってくれば、本田、岡崎、香川の不在を感じさせないメンバーと言えるのではないかと思います。
気になるのはDF陣の層の薄さですが、もう「ないものねだり」ですし、アクシデントがあった時に交代出場する選手の奮闘を祈るしかないのです。控えの選手たちも「オレに任してくれ」と心の中では燃えているでしょうから。
あとは、一番肝心のハリル監督の情熱です。なにせ、前回大会より4つ歳を重ねていますから、基本的な体力からくる情熱の衰えがあります。
これももう仕方ないでしょう。アギーレ監督の後任として選んだ時点から、アルジェリア代表を率いた時と同じ情熱が4年後も続くものと思った、考えの甘さから選んだのです。そのとおり情熱が持続してくれれば「よかった」ということでしょうけれど、情熱がしぼんでしまうことも、当然ありの年齢だということです。
その時は「アジア予選を突破してもらったご褒美に本番の指揮もお任せしました」と逃げるしかありません。つまり本番でまたグループリーグ敗退に終れば、そもそもアギーレ監督を解任せざるを得ないところから誤算が始まったということになります。
それでもアジア予選をキチンと突破したというハリル監督の功績は厳然として評価されるべきだと思っています。
今回の書き込みの結論は、本田選手をはじめとした功労者たちの招集外の問題も、日本代表メンバーはこれで大丈夫なのかという問題も、ハリル監督でいいのかという問題も、もう不必要な議論だということです。
むしろ、本番でどういう布陣がベストかという議論や、誰に絶好調で臨んで欲しいかという議論にシフトすべきだということです。
では、ブラジル戦、ベルギー戦を楽しみにしましょう。
それらのポイントをあげてみます。
①本田、岡崎、香川といったこれまでの代表の中心だった選手を軒並み招集外としてしまい、本当にいいのか?
②代わりに招集した森岡亮太、長澤和輝といった選手たち、代表経験のない選手たちをブラジル戦、ベルギー戦のメンバーに加えるというのは、どんな考えがあってりことか?
③そもそも、その前のニュージーランド戦、ハイチ戦、ハリル監督自身が酷評していた試合内容。ハリル監督には見切りをつけるべきなのではないか。
ロシアW杯まで、あと8ケ月です。その間、代表チームの試合は今回の欧州遠征を除くと、あと2試合しかないとのこと。それを考えればハリル監督の交替は、もう時間が許さないところまできたと言わざるを得ません。
そもそも、ハリル監督は前回のブラジルW杯でアルジェリア代表を率いてグループリーグを勝ち上がり、決勝トーナメント1回戦ではドイツをあと一歩のところまで苦しめた実績を持つ監督だということを思い出さなければなりません。
それを、日本代表との比較で言えば地域予選を勝ち上がった時のチーム構成と、本番でのチーム構成がどうなのか、という分析が必要です。おそらくハリル監督はアルジェリア代表の時、地域予選を勝ち上がったメンバーを底上げする形で本番を迎えられたのだと思います。
対して日本代表、ちょうど世代交代期にあたり、何とかハリル監督も決断してやっとこ地域予選を勝ち上がりましたが、ここにきて、もう本田、岡崎、香川らの選手が賞味期限が切れたと実感していることでしょう。
そこがアルジェリア代表を率いた時と今回の違いだと思いますし、ハリル監督もここにきて本番に向けた戦力の底上げができていない苛立ちを覚えているのでしょう。
では、ブラジル戦、ベルギー戦に代表経験がほとんどない選手たちを加えることに対する批判についてはどうでしょうか。
過去にも日本代表は、アギーレ監督時代の2014年秋にシンガポールを行なわれたブラジル戦に新顔の選手を何人か招集して、さらに、いきなりスタメンに起用するということがありました。試合は0-4の大敗でしたから「なぜブラジル相手に、考えうる最強メンバーで戦わないのか」という批判が多く寄せられました。
では、今回のブラジル戦ではどうでしょうか? 2014年のブラジル戦に招集された森岡亮太選手が今回も呼ばれたのは、何かの因縁でしょう。けれども、私はハリル監督の場合は「考えうる最強メンバー」でスタメンを構成すると思います。
では、今回の招集メンバーから「最強メンバー」をリストアップしてみましょう。
【招集メンバー】
■GK
川島永嗣/メス(フランス)
東口順昭/ガンバ大阪
西川周作/浦和レッズ
■DF
酒井宏樹/マルセイユ(フランス)
酒井高徳/ハンブルガーSV(ドイツ)
長友佑都/インテル(イタリア)
車屋紳太郎/川崎フロンターレ
吉田麻也/サウサンプトン(イングランド)
三浦弦太/ガンバ大阪
槙野智章/浦和レッズ
昌子源/鹿島アントラーズ
■MF
長谷部誠/フランクフルト(ドイツ)
遠藤航/浦和レッズ
山口蛍/セレッソ大阪
井手口陽介/ガンバ大阪
倉田秋/ガンバ大阪
森岡亮太/ベフェレン(ベルギー)
長澤和輝/浦和レッズ
■FW
久保裕也/ヘント(ベルギー)
浅野拓磨/シュトゥットガルト(ドイツ)
原口元気/ヘルタ・ベルリン(ドイツ)
乾貴士/エイバル(スペイン)
大迫勇也/ケルン(ドイツ)
杉本健勇/セレッソ大阪
興梠慎三/浦和レッズ
この中から、
GK川島永嗣
DF吉田麻也、昌子源、酒井宏樹、酒井高徳(長友佑都)
MF長谷部誠、山口蛍、原口元気(倉田秋)
FW大迫勇也、久保裕也(浅野拓磨)、乾貴士
というスタメンで行きたいと思います。
カッコ書きで入れた選手ですが、おそらくハリル監督は、長友を使い、倉田、浅野を使うでしょうという意味です。
ブラジル戦では、ハリル監督のチョイスでいいと思いますが、来年の本番では酒井高徳、原口、久保裕也といった選手が絶好調でなければ、グループリーグ突破は見えてこないでしょうし、これらのメンバーに清武弘嗣選手、柴崎岳選手が戻ってくれば、本田、岡崎、香川の不在を感じさせないメンバーと言えるのではないかと思います。
気になるのはDF陣の層の薄さですが、もう「ないものねだり」ですし、アクシデントがあった時に交代出場する選手の奮闘を祈るしかないのです。控えの選手たちも「オレに任してくれ」と心の中では燃えているでしょうから。
あとは、一番肝心のハリル監督の情熱です。なにせ、前回大会より4つ歳を重ねていますから、基本的な体力からくる情熱の衰えがあります。
これももう仕方ないでしょう。アギーレ監督の後任として選んだ時点から、アルジェリア代表を率いた時と同じ情熱が4年後も続くものと思った、考えの甘さから選んだのです。そのとおり情熱が持続してくれれば「よかった」ということでしょうけれど、情熱がしぼんでしまうことも、当然ありの年齢だということです。
その時は「アジア予選を突破してもらったご褒美に本番の指揮もお任せしました」と逃げるしかありません。つまり本番でまたグループリーグ敗退に終れば、そもそもアギーレ監督を解任せざるを得ないところから誤算が始まったということになります。
それでもアジア予選をキチンと突破したというハリル監督の功績は厳然として評価されるべきだと思っています。
今回の書き込みの結論は、本田選手をはじめとした功労者たちの招集外の問題も、日本代表メンバーはこれで大丈夫なのかという問題も、ハリル監督でいいのかという問題も、もう不必要な議論だということです。
むしろ、本番でどういう布陣がベストかという議論や、誰に絶好調で臨んで欲しいかという議論にシフトすべきだということです。
では、ブラジル戦、ベルギー戦を楽しみにしましょう。