「サッカー文化フォーラム」夢追い人のブログ

1993年のJリーグ誕生で芽生えた日本の「サッカー文化」。映像・活字等で記録されている歴史を100年先まで繋ぎ伝えます。

なんと60年ぶりの出来事、イタリアの脱落

2017年11月18日 20時51分12秒 | サッカー選手応援
W杯欧州予選、プレーオフの末イタリアが脱落しました。なんと60年ぶりの出来事だそうです。ブラジル、ドイツとともに50年以上W杯の常連国の名を欲しいままにしてきたイタリア。

この3ケ国だけは常に出続けるものという常識めいたものも、私にはありました。それが覆されたのです。

それでも海外サッカーに詳しい評論家に言わせると、もう10年前から予兆があったといいます。過去2大会、本大会には出場できたものの、いずれもグループリーグを突破できないで終わっています。

この原因を世代交代の遅れと指摘する方も多いようですが、私の見立ては、やはり自国リーグの欧州における地盤沈下が大きいと思います。

世界最高峰のリーグと言われたセリエA、1990年代は欧州各国はもちろん南米をはじめ世界中の選手たちがセリエAでのプレーを目指しましたが、2000年台代に入りプレミアリーグ、2010年代に入りリーガ・エスパニョーラに世界最高峰のリーグの座を譲っています。(このあたりのことは、9月14日の書き込み「日本選手の欧州サッカー挑戦、これまでと、この先。」でも紹介しています)

いまや、セリエAは、世界四大リーグの中でも一番下のランクというのがもっぱらの評価です。
そうなると自国の選手たちはレベルの高い選手たちの中でもまれる機会が減り、相対的に力を落としていると思われます。

セリエAは、2006年に発覚した一大スキャンダルのためガタガタになってしまいました。これが長期低落のトリガーになったことは間違いありません。

それによるリーグの低迷、自国選手のレベル低下が積み重なり、W杯本大会でのグループリーグ敗退につながり、とうとう予選敗退というところまで来たわけです。スキャンダルによって失ったものの大きさを、あらためて感じる出来事です。

やはり驕りですよね。国のサッカー全体に驕りがあるとこうなります。日本で言えば、さしずめ日馬富士の暴力問題を通して浮かび上がる相撲協会の姿といったところでしょう。

我が日本代表、今回は首尾よく出場権を獲得できましたが、次の保証はどこにもありません。回を追う毎に厳しさを増しています。3年後から始まる次のアジア予選。まだ何も語れませんが、どの関係者も気を引き締めて全力を尽くす必要があると思います。

では、また。
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ハリル監督、長澤和輝選手発掘に大満足みたい。

2017年11月18日 19時15分31秒 | サッカー選手応援
前回10日のブラジル戦、リアルタイム書き込みから10日、その間に14日、ベルギー戦がありました。結果は0-1、しかし、この2試合を通じて、ハリル監督が考えているスタメン表がほぼ見えてきたといえます。

今回、ブラジル戦から変えたメンバーは、中盤・長谷部誠選手を長澤和輝選手に、前線・久保裕也選手を浅野琢磨選手、二人だけでした。

久保選手と浅野選手は、現時点では「どんぐりの背比べ」といった感じです。久保選手が連続ゴールを叩き出した昨年秋の頃のストライカーぶりが戻ってこないことには期待薄です。

そして、もう一つ、足りないピースがセントラルミッドフィルダーです。山口蛍選手と井手口陽介選手の二人は決まりです。

今回は、山口蛍選手をアンカーにして、井手口選手と長澤選手でインサイドハーフを形成しました。

初招集でいきなりスタメン、いくらブンデスリーガで経験を積んでいると言っても、私など「ナガサワ選手って誰?」という認知度でしたから、スタメンと言われても「ヘ~~、そうなんだぁ~」程度の反応でした。

それが、フタをあけてみれば堂々のパフォーマンスでした。ハリル監督も「オレの見立てどおりだ」「これは使えるぞ~」と感じたことでしょう。


これで年明けの東アジアカップでも使うでしょうし、大きくパフォーマンスを落とさなければ、井手口選手同様、レギュラーに定着するでしょう。

あらためて、改訂版日本代表最強メンバーをあげておきます。
GK川島永嗣
DF吉田麻也、槙野智章(昌子源)、酒井宏樹、長友佑都(酒井高徳) 
MF長澤和輝(長谷部誠)、山口蛍、井手口陽介
FW大迫勇也、久保裕也(浅野拓磨)、原口元気(乾貴士)

今回のカッコ内は、格下相手で攻撃的にいける時のメンバーと考えられます。格上相手の時にはどうしてもスタメンに乾選手を使えない、守りができる原口選手で行かざるを得ないということですね。

今回の欧州遠征、ブラジル戦が始まるまでは、本田、岡崎、香川といった重鎮を呼ばなかったことが話題になりましたが、2試合を終えて、もう彼らが戻る場所はないと思います。

彼らがどれだけ海外で高いパフォーマンスを見せたとしても待望論は起きないと思います。理由は簡単です。キャリアのピークに向かってグングンと勢いを増す時期と、キャリアの終り近くに線香花火が最後の輝きを見せるのとでは、自ずと「持ち」が違うということです。

井手口選手のいまを見れば、それは歴然でしょう。一試合ごとに自信を増し、プレー精度もあがっているこの時期、彼は自分のキャリアのピークに向かって日の出の勢いで昇っているところです。

9月に井手口選手を発掘したハリル監督、たった2ケ月でもう一人発掘に成功したと言えるでしょう。ベルギー戦後の監督会見は、そうした気持ちが表れた、やけにポジティブなものでした。

これで日本代表は1年納めの試合となりました。
イタリア、オランダなどの強豪が出場権を逃す中、よくぞW杯出場を果たした日本代表。あと3年は私たちにW杯出場国としての誇りを与えてくれました。

ありがとうございます。あと3年後、また過酷なアジアの戦いが来るまでサポーターの我々もエネルギーを蓄えておかなければなりませんね。
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