1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 純粋無垢の『娘』が結婚して『嫁』になり、時間の経過と共に鼻につく『嬶(かかあ)』となり、最後は波風立てる『婆』に。

2023-09-16 18:28:51 | 法話

【これは、昨年の7月29日に投稿した法話です。結構に読者さん達の当たりが良かったので、再度、ここで 


番組『あちこちオードリー』で、お笑い芸人のティモンディ前田さんが「勝ち星は、投手にしか付かない。捕手には勝ち星は付かない。漫才師も売れてる相方の陰で、支えている相方の評価は付かない」と。プロ野球といえば「今年、この捕手が何人の投手に、何勝させた」なる賞があったかいな。拙僧が知らないだけかな。最近、プロ野球、見てないから。


野球の話になると、いつも言ってるが、超一流といわれる投手が、豪速球、キレのある変化球を投げ、世間に注目してもらえるは、それを全て受け捕ってくれる捕手がいればこそ。家庭においても、給料を運んでくる旦那は評価されるが、奥様の評価は、残念ながら低いんだよな。考えたら1日中、家事、子育てと休む暇もない。特に、授乳時期は寝る時間も。旦那は家に帰ればくつろげるが、奥様はそこから更に、旦那の世話(残業)が始まりだす。それも1年中ほぼ毎日。勿論、そんな旦那ばかりでは。野球の捕手(キャッチャー)を女房役というが、家庭の奥様と同じくあまり評価をされてない。何か、不公平を感じるよね。社会の中にはこうした事例は数多に。将棋も、王将ばかりが駒じゃないですもんね。社長を支える社員。医師を支える看護師。代議士を支える秘書。大木を支える木の根など。その様な陰で支えるものを、評価してくれる世の中に、なってもらいたいものですね。


【追伸】評価と言えば、こんな話も。檀家姑さんは「うちの嫁は朝遅く起きて、2週間に1回は街へ。夕飯も時々作らん事も」と。対し、わが娘には「うちの婿は優しい。朝は遅くまで寝かせてくれるし、友人と頻繁にランチにも行かせてくれる。夕飯は毎晩外食を」と嬉しそうに。対象が違えば、同じ様な事をしても評価が変わる。


【余談】評価と言えば、今1つ。先日、他宗の若住職(拙僧法話の読者)さんが「番組『酒のツマミ』で松本人志さんが『いいとも』生放送最終回の後、家に帰ったら奥様から『1人だけ浮いてたね』と言われ『結構頑張ったのに』と落ち込んだ、とのこと。住職(拙僧)さんの奥様はいつも、どう評価をしてくれてますか」と。「そうね、例えば、講演会ですが、褒められた事は1度もないかな。ダメ出しばかり。人前や子供の前では怒りませんが、2人だけの時に」「やはり、そうですか。妻の牙城は、崩せませんか。私もです」「最も近いところで、最も厳しい目で、見てくれてますもんね。この世を立つ時に『よく頑張りましたね』と言ってもらえたら、もう、それだけで十分かな」と。


因みに、漢字の成り立ちには各々に意味が。女性を見てみると、純粋無垢の『娘』が、結婚して『嫁』になり、時間の経過と共に、鼻に付く『嬶(かかあ)』となり、最後は波風立てる『婆』と。次々に変化していく女性に、男性が敵うはずがない。その都度に対応していくが精一杯。無駄なあがきは、やめた方が。• • • 、失礼しました。


次回の投稿法話は、9月20日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 人は城、人は石垣、人は堀。A I を扱うも、監視するも、人間。A I は、学習したものだけが知識に。つまり、ただの物知りさん。

2023-09-14 07:05:17 | 法話

【9月15日投稿分】


檀家で60代の男性が「住職よ。昨今、巷では、2040年問題なるものが物議を。少子化による急速な人口減少と、高齢者人口がピークに達し、あらゆる業種で労働力減少による人手不足に。労働者不足がなんと、1100万人になるとよ。1971年から1974年の第二次ベビブームに生まれた団塊ジュニア世代が、65歳以上の高齢になる年になるんだと。聞くところによると、50歳までに1度も結婚していない男性が3割、女性が2割もいるらしい。この状況が変わりなく進んでいくと、子供を産める年代の人間が、年々減少していくは、必然の事。国の予想では2060年には、日本の人口は、約8600万人になるって。A I 時代になると、労働者は要らなくなると言ってる人達もいるが、そんな単純な話じゃないと思うがな」と。


対し、拙僧「40年後の日本の労働人口は、今より約40%減少するんだってね。具体的に数字で表すと、2020年の労働人口が6400万人に対し、2065年には約3900万人になるんだって。先日、京都へ仕事に行くと、タクシー待ちに30分以上。運転手さんが『この3年間で京都は、運転手が2000人近く減少だよ。タクシー(車)はあるのに、運転手がおらん。外国人観光客は増加し、修学旅行生がタクシーを使うもんで、地元の人達(老人、病人、緊急など)が難儀をしてはる』とおっしゃてましたね。まあ、コロナで先行き不安(生活面)と離職した運転手さん達が、戻って来ない、という理由もあるらしい。離職や採用難が原因で、人手不足倒産する会社が。2023年の上半期に、累計110件(建設業、サービス業、運輸業、製造業など)が倒産したと。40年先、60年先の心配ではなく、近々の問題になってるようですね。如何なる事もそうだが『そうすりゃ、そうなる。そうなっているのに、まだ、そうするか』だよね。少子化問題は、結局、自分で自分の首を絞める事に。新たな命が生まれて来なきゃ、様々な分野で継続が困難は、当然の事にて」と。


更に、この60代男性が「外国人労働者を雇えばいいじゃないか、と簡単に言う人達がいるが、国内環境がガラッと変わる(治安も含め)を、考えての物言いなのかな。今でこそ日本は、女性が夜中に1人で歩いても、まだ安全な国だが、恐らくその環境(安全神話)も、昔の話、となるやもしれん。つい最近、東京で、どこかの国の連中が、自国民同士で街中で大喧嘩を。人の庭(日本国内)で、喧嘩ばおっ始めよる。こんな事が今後、頻繁に起こり始めるんだろうな。私達(60代)が生きている間は、まだ、大丈夫かもしれんが、今の子供達が大人になった時代には、どうなってるんだろうな、この国(日本)は。『俺達は死ぬ。後は任せた、好きにしろ』と、自分達が作った世の中を、子供達に丸投げしてこの世を去るは、あまりにも無責任だと思わんか、住職。少子化問題は、全ての問題の根底だよ。世の中は人で成り立ってるんだ。人がいなかったら、A I なんてのも必要ないだろ。そろそろ真剣に考えようや、産んで育つまでには、時間が掛かる」と。


対し、拙僧「武田信玄公の『人は城、人は石垣、人は堀』は、真理ですもんね。戦国時代の戦でも、何百人も何千人も人が死んだら、子供が大人になるまで待たないと、兵隊がいない状態に。第二次世界大戦後に日本は、僅か20年で世界第2位の経済大国に。その最大の功労者は、5人、10人、産んで、育てた、女性陣ですもんな。A IA I というが、それを扱うも人間、それを監視するも人間にて。去年と一昨年、2ヶ国で飛行機が墜落、数百人が犠牲に。操縦室内でA I と機長が大喧嘩。その結果、機長の経験より、A I の判断が採用され、墜落という結末に。将来はどうなるかは知りませんが、現在におけるA I の能力は、学習したものだけが、知識。つまり、ただの『物知りさん』ですもんね。アナウンサーの代理でニュースを伝えたり、国会議員の代理で文章を作成したりは、重宝するでしょうが、原子力発電所の管理を全面的に任せられるか、といえば、怖いものがありますよね。今現在においては、A I には、各々に人間が監視役として着いておかないと。人は、必要ですよね」と。


続けて、最後にこの男性が「まあ、将来の事は、将来の事として、今現在の人手不足を解消するには、人手を呼び寄せる手立てを、工夫していくしかないわな。人手を呼び寄せるには、賃金アップしかない、よな。が、中小企業はそれをする為の体力(資金)の問題が」と。対し、拙僧「ほんと、これは難しい問題ですよね。先日、耳にしたんですが、あくまでも、これは1例ですよ。米国では、例えば、Googleですが、何万人もの人達の首切りを。この言葉(首切り)だけを聞いたら『失業者がどれだけ出るねん』と思いますが、その首を切られた最先端のI T 能力を持った人達が、米国全土に散らばって、移った会社がレベルアップに繋がっているとの事。これ(能力の分散)が、米国経済の底上げになっていると。これを『推奨せい』とは言いませんが、様々問題がありそうですから。ただ、参考に出来る事例である事には、間違いないかも」と、この男性に。


次回の投稿法話は、9月20になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 ほんと、子供から教えられる事って、多いですよね。我々大人も昔は。どこに素直な心を置き忘れて来たんでしょうね。

2023-09-12 07:00:42 | 法話

 この法話は、昨年5月30日に投稿したものです。親御さんからの、子供に関する問いかけが結構多いので、臨時法話として今日投稿を 


檀家老人が「先日、神社に参詣に行くと、煙草の吸い殻があちこちに。ムカっときて『常識がないのか』と声を荒げると、小学生の曾孫が『鳥が咥えてきて、落としていったのかもよ』と言われ、ビクッときた。その言葉で落ち着き『そうだな、そうかもな。決め付けたらいかんよな。爺ちゃんが間違ってた。ごめん、ごめん、と曾孫に」と。


この檀家爺様に「当に『負うた子に教えられて、浅瀬を渡る』ですね。子供の心って、大人と違って、素直なんだよね。年齢が増す毎に、欲や執着がこびり着いてきて、自己主張も、自己防衛も過度になっていく。先日、情報番組で専門家が『人間は1歳半まで全員が、絶対音感を持っている。それをを過ぎると、殆どの人がその力を失う。その絶対音感を保たせるには、どれだけの音(音楽)に触れさせるかが大事』と言ってた。また、別番組では『子供はお墓に行くと、何故か、心を落ち着かせる』と専門家が。この2つは、生まれ持っての人間の本能なのかな。が、これを保たせるには、第三者(親など)の動向が大事」と。


子供といえば、こんな話も。ここ数年、供養月(彼岸、お盆)になると必ず、30代の父親と小学生の男の子が納骨堂参りに。その時、必ず、2人で境内の掃除を。昨年のお盆の時、父親が男の子に「掃除は、見えるとこだけすれば、いいってもんじゃないぞ。その倉庫の裏を見てごらん」と。「ああ、凄い落ち葉」「それをそのままにしていたら、腐葉土になって、後々掃除が大変になるんだよ」と、そんな会話を。で、今年は、といえば、父親が「掃除で1番の敵は、何だと思うか」と問うと、しばらく考えて「やっぱ、風かな」と男の子が。本堂内からその親子の会話を聞いていた拙僧、生きた教育されてるわ、と。


【余談】

檀家小学生が「お寺に来ると、不動明王の顔が怖く見える時と、優しく見える時が。何故なの」と。「お母さんの顔が、怖く見える時があるかい」「あるよ」「どんな時だい」「嘘をついてる時や、やる事をやってない時(宿題など)時、かな。あっ、あっ、そうか、そういう事か。偶に、お父さんが、夜遅くに帰って来て僕に『今日のお母さん、機嫌が悪そうだが、何かあったのか』と聞く事が。対し『変わらないよ。いつもと同じだよ』と、僕がそう答える事が。変な事を聞くな、といつも思ってたんだけど、そうか、なんかやらかしてきた、という事なんだね」と。しまった。いらん事をこの子に吹き込んでしまった。


次回の投稿法話は、9月15日になります。尚、『 Spoon 』天徳山金剛寺の方で、生声法話も投稿しておりますので、そちらもお越しくださいませ。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 今回は『センメルヴェイス反射(新事実を拒絶)』の話を一席。迷信は、解明されれば、迷信でなくなる。

2023-09-09 18:09:48 | 法話

【9月10日投稿分】


檀家の若者が「住職が偶に法話に中で『世の中を変えてきたは、少数意見側の勇気ある行動』と。ところで、住職は『センメルヴェイス反射』という言葉を知ってますか」と。「詳しくは知らないが、通説では、新事実(新たな見解)を拒絶したり、常識から説明出来ない事実を拒絶するっていう、あれでしょ」「よく知ってますね」「拙僧の息子は2人とも、鬱陶しい程の理系オタクですので。その手の話は時々聞かされています」と。


この檀家の若者が「この主人公のオーストリアのウイーン総合病院産科の勤務医だった『センメルヴェイス・イグナーツ』さんは、あまりにも可哀想過ぎますよね。出産した母親達が産後、病気で死亡するケースがあまりに多いので、彼が個人で調べてみたところ、分娩担当医の汚れた手が原因(ウイルス)である事に気付いたと。その予防法として、カルキを使用した手洗いを提唱したところ、死亡が劇的に減少。ところが、彼の発見は多くの医師達から『母親達を産後に死なせたは、俺達の汚れた手が原因だっていうのか』と反感を買い、頭に血が上った医師達が、彼の指摘を批判した。それでも彼は、発見の理解を広めようと行動するが、排斥に合い、精神異常者として精神病院に隔離されたと。そして、その後、精神科病棟から抜け出そうとして、守衛達から暴行を受け、その怪我が原因で、センメルヴェイスは死亡したと。今でこそ、医療行為においては、体全身を清潔にするが常識となっていますが、当時は、そうではなかったんですね」と。


この檀家の若者に拙僧「数十年前の肝炎の広がりも、医療プロである医師の注射の回し打ちが原因の1つだったもんね。わが寺の檀家が多い漁村では、その注射の回し打ちで、大人も子供も多くが肝炎に。だからといって、当時の医師を責めてもいいか、となると、また、それはそれで、話が違う様な気がする。今でこそ、注射の回し打ちが危険だとは常識ですが、その頃はまだ、それが解明されてない状況にて。誰かの犠牲があって、その分野に携わる人達の失敗があって、初めて、解明されていくものも、少なくはないですよね」と。


すると、この若者が「河豚も、鰻も、きのこも、今現在において美味しく食べられておるは、それを食して大変な症状になった人達がおればこそ、ですもんね。この『通説にそぐわない新事実を拒絶する傾向』は、医学会に限らず、どの分野でも、いつの時代でも、見られる傾向ですよね。よく使われる言葉ですが、今ここに存在している『1』を『2』や『3』に進歩させるは、比較的スムーズに。が、何も存在してない『0』から『1』を見つけ出すは、容易な事ではないですもんね。成功するには、失敗はつきもの。懸命に解明しようと努力している人達の足を引っ張る様な事だけは、私達は決して、してはいけないですよね。私達人類の為に、貴重な時間を費やして、解明しようとしてくれてるんですから」と。


【不思議話1】

余談ですが、今月は、あるご夫婦それぞれの年忌法要が。このご夫婦は、80歳過ぎまで夫婦だけで生活を。婆様が82歳の時に完全痴呆に。日替わりで、婆様から見た爺様の立場が、コロコロと変化を。ある時は、友人になったり、ある時は、夫になったり。ある時は、父親に。ある時は、戦死した兄に。ある時は、敵になったり。この『敵』となった時が大変で、木刀で爺様の頭をボカボカと。仏壇参りに伺うと、いつも、爺様は頭が傷(血の滲んだ)だらけ。それでも爺様は「いいんじゃ。なんぼ叩かれても、わしは婆様が愛おしい」と5年間ほど、そんな生活の繰り返しを。ところが、俄には信じ難い事だが、その爺様が他界したその日に、婆様の痴呆が完全回復を。子供達が「住職、母は狂言をしてたんですかね」と。「5年間も狂言し続けるなど、到底無理でしょ。爺様が婆様の痴呆を持って逝ってくれたのかな、と言いたいが、恐らく、現代医学では、まだ解明されてない、何かしらの作用が起こったんでしょうね」と。この婆様、102歳で亡くなるまで、ずっと正常のまま。本人(婆様)さんは、自分が痴呆であった事は、覚えてないとの事でした。迷信は、解明されたら、迷信でなくなる。いつか、この事も解明される日が来るのかな。


【不思議話2】

因みに、不思議な出来事と言えば、こんな話も。3年前、檀家66歳の女性が肺癌に。余命半年の宣告を。発覚と同時にコロナが世の中に。数ヶ月間病院が使えず、手術が延期を。第1波が収まった時に「よし、今だ」と手術に向けてMR CT )検査をすると、肺癌が消滅していた。何の治療もしてないのに。その女性とその家族は「もう、覚悟をしていたのに、仏様、ご先祖様のお陰」と喜んだが、これも現段階の医学では、まだ解明されてない、何かしらの免疫作用があったのではないかと。世の中には不思議な事があるもので、ただ、これに信仰が絡むと、少々困った事になることがある。この様な不思議事を自分の手柄(能力)であるかの様に、勧誘材料に使う拝み屋(僧侶)さん達が、一定数存在を。そんな悩み相談(拝み屋さん関連)を拙僧、今日までに少なからず受けてきました。基本、信仰は特別な物ではない。特別な物にしている者がいるだけです。で、この女性ですが、あれからは全く、病巣(肺癌)が鳴りを潜めて。


上記2つの不思議話を、拙僧の投稿法話で読まれた読者が「人間、最後の最後まで、諦めたら駄目ですよね。先で何が待っているか、誰にもわかりませんもんね」とメールを返してこられるは少なからず。人間は皆、死ぬまでは、生きねばなりませんもんな。


【追伸】

80代を超えてくると「住職、死後の世界って、本当にあるのかな」という問い掛けをしてくる人達が。対し「知らんがな。死んだ事ないし。ただ、あの世というが本当にあるとしたなら、死後の私を、何が待ち構えてるんでしょうかね。この世では、全て自分がしてきた事の結果が、今現在ここにある答えにて。そう考えると、あの世に待っているは、この世の生き様の答え、かもしれませんね」「住職、何か、怖いわ」「怖いなら、改めな」と。


次回の投稿法話は、9月15日になります。






【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 虎は死して皮を留め、人は死して名を残す、と。今日は、おもろい婆様の話を一席。

2023-09-06 18:20:11 | 法話

【この法話は、昨年の6月19に投稿したものです。時折、檀家さん達から「宮崎のあの婆ちゃんの話をして下さい。元気が貰えるんで」と言われるもんで。そこで、今日も 


この話は約50年前の事ですが、20年前に他界の檀家婆様(宮崎市在住)が50歳代の時、嫁がせた娘さんが姑、小姑に酷い仕打ちを受けてるを聞いて、娘さんの嫁ぎ先(神社)で毎日寝泊まりを。嫁ぎ先の姑さんから「お母さん、あなた、いつ自分の家に帰るんか」と言われ「娘がこの家で、幸せに暮らせるを見届けるまでは、帰らん」と3ヶ月間も連泊して居座った。この婆様、子供に過保護かといえば、そうではなく、非常に厳しい親にて。その3ヶ月の居座り以降は、婆様、1度も嫁がせた家に寝泊まりには。


この婆様、70歳を超えた頃、癌があちこちに。手術後、腹を触ったらスッカスカ。かなりの内臓を摘出。当然、余命宣告を受けたが、その時、主治医に「例え医者でも、わしの命を勝手に決めつけるなや。癌なんぞに命を奪われてたまるかい」と。その根性が免疫を向上させたのかな、結局、癌は再発せず、手術後15年経って、肺炎で他界を。この婆様の家(宮崎市)には、月に1度、日帰りで先祖供養に伺っていたが、何せ、北九州から高速道を使っても、車で行き帰り8時間。ある時、怖々婆様に「この頃、歳を取ったせいか、体がきつくてね」と言うと、間髪入れず「それがどうした」と。「いや、その、やっぱ、毎月、伺った方がいいよね」と返すと「あったりまえじゃ。それが住職の仕事じゃろうが」で会話は終了。こうして法話にすると懐かしい。死しても尚、婆様が気合いを拙僧に。


この婆様の旦那は60歳の時、土木現場で、掘った穴(深さ3M)の中で作業中、3tの土を載せた状態で待機していたショベルカーがぐらつき、頭上からその土が。顔が上向きだったら、即死だったと。全身の骨がバラバラになり、即、大手術を。当時、この事故は全国紙に掲載、全国ニュースでも報道が。今でもググれば、出てくるかも。2年間の入院後に退院を。それを機に旦那さん、先祖供養に顔を出す様に。それまでは、拙僧が伺うと、逃げる様にパチンコへ。婆様曰く「死ぬ目に遭ってやっと、あいつは気付きおったわい」と。


度々拙僧の法話で、口の悪い婆様の話題が出てきますが、その1人がこの婆様の事にて。その中でもとっておきが「文句言い、講釈言いは、動かんと相場が決まっとる。建設的な意見を含む文句なら聞くが、そうでない文句、講釈は、ただの雑音でしかないわ。ただの文句なら、3歳の子供でも親に向かって言いよるわい」と。このご夫婦、拙僧の前ではいつも喧嘩を。「昔のしおらしさは、どこに置いてきた。中性化しおって、まるで男や」と、ご主人が。対し、婆様が「定年過ぎてから、輪をかけてどんどん女々しくなりおって。細かい事をゴチャゴチャと。私が男性化したんじゃないわい。あんたが女性化しただけや」と。


【余談】

読者若者達が「住職でもSNS で『ブロック』する事ってあるんですか」と偶に質問が。対し「ありますよ。但し、拙僧の長文法話にイライラされている方だけに、ですが。『拙僧(自分)が不愉快だから』でブロックはしません。文中の中に『長文法話が鬱陶しいと思われる人は、どうか、無視して下さいませ』と度々書き込みを。『長文法話が嫌なら、読まなければいいだけなのに』と思いますが、それでも『長い』とわざわざ、書き込んでこられるという事は、長文を余程に不愉快に思われてるんだろうな、と。なれば、申し訳ないので、その人の目に拙僧の法話が触れない様にする為には、ブロックさせてもらうしかないのかな、と」「そういうブロック理由もあるんですね。これまでに何人ほど、ブロックしましたか」「10年で数人ほど、かな。拙僧の法話は、小、中、高の子供達も、少なからず読んでおられますので『出来るだけわかりやすく、飽きない様に様々な観点から、面白おかしく』をモットーに書いておりますから、どうしても長文になってしまうんですよね」と。


投稿写真が、その宮崎の婆様(身長130センチ弱、体重30キロ足らず、写真中央の赤袈裟)です。癌の大手術後に、金剛寺の皆んなと四国巡拝に。


次回の投稿法話は、9月10日になります。