JUNSKY blog 2015

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硫黄島からの手紙

2006-12-24 22:54:39 | 映画レビュー
  (写真は「映画とはずがたり」さんのブログより転載)

2週間に亘って延期せざるを得なかった「硫黄島からの手紙」を見た。

重い映画である。
このストーリーをクリント・イーストウッドとスピルヴァーグが書いたこともさることながら、兵士達の思いをできるだけ本音で描こうとしている所にも敬意を表したい。
もちろん、日系人(Chris Yamashita 他)や日本のスタッフも大いに協力はしているようでもあるが。

この映画は「西郷」という一兵士の目から見た硫黄島の戦いを描いていると言える。

この西郷、戦争前は若妻と二人で小さいパン屋を営んでいたのだが、憲兵が天皇のため、戦地の兵隊のためと称して、最初はアンパンなどの菓子パンを、ハムサンドを作ったときは、ハムサンドはもちろんのこと材料の肉まで取り上げ、それもなくなるとパンを、次は小麦粉を、何も無くなると金属供出と称して道具を取上げ、パン屋は閉めざるを得なかくなったという話を悔しそうに戦友にする。

その話を聞いた戦友は「あなたの女房はつらかったでしょうね。最後はご亭主まで取り上げられて(戦地に引っ張られて)」としみじみと言う。(台本を見ている訳ではないので表現は正確ではない)

ここに戦争の本質を描こうという制作者と監督の意図が読み取れる。
私は、映画前半のこの部分で、もう参ってしまった。

栗林中将は、一応主役ではあるが、映画の視線は西郷から見た栗林中将である。
また、彼の描かれ方については、多くのブログで語られているので、ここでは遠慮しておく。

公式ホームページでの説明では、2万人以上の日本兵が、戦死し、アメリカ兵も7千名が戦死したという。
この戦争が日本軍部と軍部が支配する日本政府(東条英機首相)の全く誤った世界情勢認識と精神主義で始まったことを忘れてはならない。

今、時の政府が「美しい日本」などと言い、教育基本法を改悪し、再び誤った精神主義を日本国民に植え付けようとしている時、この映画が問うて居る内容は計り無く深く、重い。

予告編で見たときは杞憂を持ったが、全くそういう「戦意高揚映画」では無かったことは、はっきり言える。

しかし、硫黄島では最後まで「果敢に」戦ったが、日本軍の戦死者の過半は飢え死にや病死であったという事実は忘れてはならない。補給の見通しも無い戦いを進めた大本営は、精神主義的命令を発するだけで何の手も打てない、全く無能の「参謀本部」であった訳である。

参謀とは誰の参謀か? 憲法(大日本帝国憲法)で軍の統帥権を持っている天皇の参謀であったことは確かであろう。彼らは無謀な作戦を天皇の権威と名によって行い、天皇もこれら作戦を認めたのである。

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有馬記念 乗馬

2006-12-24 17:03:50 | 健康づくり
競馬の有馬記念が「健康づくり」に役立つ訳はない。

今日は3ヶ月ぶりに(というのは、この間福岡市長選や嘉穂劇場第九など、別のイベントに土日が塞がっていたりしたので・・・)西戸崎のクレインに行って、乗馬を楽しんできたが、楽しむと言うよりは久しぶりでキツカッタ。

日曜日というのに朝7時過ぎに起きて、8時半にはクレインに到着。
早朝で車も少なく、家から25分で到着。

9時から初心者障害のクラスに入る。白馬(芦毛)のナイスガイがお相手。
なかなかおとなしく良く指示に従った。
「前方騎座」の基本の復習と横木(おうぼく)通過など。45分で一鞍。

続いて、10時半から4級ライセンス練習会。
半年ほど前に4級ライセンスは取っているのだが、久しぶりなのと、お相手が栗毛のジョンキル君で、前から相性の悪かった馬。
悪戦苦闘ではあったが、走り出すとまずまず駆け足(乗馬用語では「駈歩」と書きます)も走った。これも45分で一鞍。

終了後シャワーを浴び少し休んで、帰路「おむらいす亭」で昼食。
帰宅後所要を済まし、なにげにNHK-TVを付けると、まさに有馬記念で各馬ゲートイン前の映像。
乗馬は趣味だが、競馬にはそれほど関心は無かったが、例の馬の引退試合(新庄選手の引退試合が異常に盛り上がったように)とあって、何故か日頃競馬など中継したことが無いNHKが実況中継をしているのに驚き。で、見ることにした。

一頭がゲートインを嫌がって相当抵抗していたが、無理やり押し込まれた後は、各馬順調にゲートイン。ここまでゲートインしない馬は失格にすれば良いのに!
ややあって、ゲートが開かれた。

その嫌がっていた馬は出遅れたが、アドマイヤ・メインだったか?とかいう馬が一人(一馬と一人)ダントツで抜き進み、一時は10馬身以上のリード。1000mを超した時点でも、10馬身以上だからこれは誰も追い越せそうにない。
注目のディープインパクトは、ゲートが開いて以来、出損ねた馬こそ後ろに居たが、終始最後方で力を矯めている。第2集団最後方であるから10馬身・先を行っているアドマイヤからすれば20馬身位離れているかも知れない。
しかし、最後のコーナーに入る直前で、大外に移動。そこからの上がり方は、あれよあれよという凄さ。大外を走っているから馬場は荒れては居ないにしても距離にすると相当の大回り。しかし、そんな距離感なんか全く無い。

いつの間にか10馬身先に居たアドマイヤは、見えなくなっていた。実は失速して?集団のなかに埋没していたようだ。

その集団を悠々と追い越して、最後は3馬身くらいの差をつけてTOPでゴールした。末足のディープインパクトではあるが、ここまで最後の加速ができるとは凄い。
その上、この最高の状態でサッと引退するのも山口百恵みたいで(ちょと古い!)、新庄みたいで格好いい!

日頃競馬など見ない私ではあるが、ちょとミーハーになった5分間でした。

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最後も衝撃、飛んでディープ有終V…有馬記念(読売新聞) - goo ニュース