本放送(8/14)当時、多くのブログが取り上げていたが、私は見逃していた。
NHKにしては、結構突っ込んだ内容だったように思えるが、時期を逸している。
こういう番組が、ここまで詳しくは無かったとしても、もっと早く放映
されていれば、国民や子ども達の避難はもっと大規模に行われていたであろう。
しかし、今からでも危険地帯からは避難するべきである。
今回の放送を見ると、米国では福島と同じマークⅠ型が商業運転を始めた
前後の1975年に既に脆弱性を指摘され、GEの技術者が職をとして告発し、
議会の公聴会まで開かれて論議されたのに、結局根本的な対策は
立てられなかった。
ジェネラル・エレクトリック社(GE)が手がけた
最初の量産型の商業用原子炉 マークⅠ。
福島第一原発の1号機から5号機はすべてこのマークⅠ。
当時の技術者は危険性を指摘した人ほど、今回の福島の事故に
「申し訳ない」という思いを強く持っている、ことも解った。
元GE社 技術者:デール・ブラインデンボウさん
1976年に内部告発をしてマークⅠの安全性に問題があると訴えた
番組の詳細はフォローしないが、今回の事故が「想定外」というのは
全くの嘘であることを証明する番組であった。まだ放映中である。
元サンディア国立研究所 科学者:ケニース・バジョロさん
マークⅠの事故シミュレーションを行っていた。
「マークⅠの格納容器が小さすぎる」構造上の問題があると訴えてきた。
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ところで、「福島第1原発」の英語表現は 「Fukusima No.1」ではなく
「Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant」 と言っている。
【Fukushima Dai-ichi】 は、今後 【Hiroshima Nagasaki】 と
同じように世界の放射能汚染の象徴となるのだろう。
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NHKの番組Webサイト から
【アメリカから見た福島原発事故】
3.11東日本大震災の地震と津波によって炉心溶融の深刻な事故を起こした東京電力福島第一原発。この重大事故は海の向こう、アメリカで原子炉の設計、研究、規制に関わってきた技術者たちからも大きな注目を集めていた。1966年に着工された福島第一原発は、元々アメリカで設計された原子炉を導入したものだったからだ。「マークⅠ」型と呼ばれる。「マークⅠ」はアメリカの大手メーカー、ゼネラル・エレクトリック社(GE)が手がけた最初の本格的な商業用原子炉だった。
建設中の福島第一原子力発電所(1号機)
1969年撮影
アメリカでは、1976年に元GEの技術者がその“構造上の問題点”を内部告発したのをはじめ、マークⅠについて多くの研究がつみ重ねられていた。電源が喪失するとマークⅠはどうなるのか、炉心溶融に至るプロセスは・・・、重大事故について具体的なシミュレーションも行われていた。そのマークⅠの“重大事故に至る可能性”は、日本ではあまり共有される事はなかったという。
アメリカ原子力関係の国立研究所の元研究者、アメリカ原子力規制委員会の元幹部、そして「マークⅠ」を設計したGEの元技術者など、今回の福島第一原発の事故に注目する人々を取材し、「マークⅠ」型原子炉とは何なのか、そしてなぜ問題点の認識が日本側に十分に伝わらなかったのか、原発と安全、その本質に迫る。
スタジオ対談 科学ジャーナリスト(元NHK解説委員):小出五郎さん
元東芝 技術者:後藤政志さん
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「お詫びと訂正」
8月14日放送のETV特集「アメリカから見た福島原発事故」で触れた福島第一原発について、
・格納容器の蓋のボルトが浮いている映像を1号機と紹介しましたが、4号機の間違いでした。
・非常用ディーゼル発電機が1階から地下に移されたとお伝えしましたが、最初から地下に設置されているものでした。
お詫びの上、訂正いたします。
今後、事実の確認に関しては十分注意を払ってまいります。
この番組は9月4日(日)午前0時20分~(土曜深夜)再放送を予定していますが、誤っていた一部の表現・映像を修正して放送します。
NHKオンデマンド(見逃し番組)で9月4日(日)午後6時から2週間配信されます。
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