2011年9月10日(土)
九州電力による「やらせメール」事件などの調査を九州電力から委託され
多くの関係者からヒアリングを行なってきた、「第三者委員会」が中間報告の
概要を記者会見して公表した。
しかし、調査を委託した九電は「第三者委員会」の活動を煙たがり、
調査結果を受け入れないばかりか、公表前に九電と佐賀県知事に都合が良い
ように『改竄する』ように求めたという。(西日本新聞記事などより推察)
「第三者委員会」の郷原信郎委員長は、この修正要求を拒否。
九電の委託を受けての「第三者委員会」の調査開始後にも拘わらず
重要文書を滅却しようとした九電の体質に憤りを隠さなかった。
これらの経緯を踏まえて、「第三者委員会」の郷原信郎委員長は、
9月8日、都内で記者会見し 「中間報告書」を公表した。
詳細を書く余裕はないが、新聞報道によると、ポイントは
【九州電力による「やらせメール」の発端が古川康佐賀県知事の発言だったと認定した】 のところ。
これに対して、自ら「第三者委員会」を選任して調査を委託した九電が
【発端は発言自体ではなく「知事の真意と異なる面談メモ」と反論した】
(西日本新聞 9/9)という。 いやはや何とも・・・
【郷原委員長は見解で「(九電は)客観的、中立的な立場からの事実調査を委員会に委任している」として九電の姿勢を批判。その上で第三者委の調査対象は知事発言とメモの整合性についてであり、「(九電に賛成投稿を依頼したものではないとの)知事の真意がいかなるものだったか、それがメモと異なっていたかを調査しているのではない」と強調した。】 (西日本新聞 9/9)
一方の当事者 佐賀県知事も調査結果をやっきになって否定している。
しかし、古川康・佐賀県知事と九州電力の副社長や佐賀支店長との会談の
際に
【リアルタイムで取られたメモ】 と、その後の【レポート】 に
佐賀県知事の意向が明記されている という決定的証拠を覆すことはできない。
これは、「言った、言わない」 の水掛け論ではない。
証拠に基づく、具体的な経緯である。
九電や佐賀県知事の居直りは許されない。
なお、「第三者委員会」の郷原信郎委員長は、検察によるフレームアップを
批判してきた人物であり、先に結論ありきで、それに沿った証拠だけを集め
無実の人々に冤罪を押し付けるやり方には相容れない考え方である。
従って、「第三者委員会」の認定は、相当程度信頼の置けるものと思う。
なお、であるからと言って、当ブログは郷原信郎氏の思想や傾向を
全面的に肯定する立場ではなく、相反する点もあることを記しておく。
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九電反論に郷原委員長が不快感
西日本新聞 - 2011年9月9日 19:59
九電やらせ投稿 佐賀県側5月にも依頼
第三者委が中間報告 ネット中継「知事の強い希望」
西日本新聞 - 2011年9月9日 10:02
九電やらせ投稿 「真意と異なるメモが発端に」
九電がコメント
西日本新聞 - 2011年9月9日 10:02
九電やらせ投稿 県の働き掛け否定 古川知事
西日本新聞 - 2011年9月9日 10:02
北電また「やらせ」…ご意見聴く会へ賛成要請
(読売新聞) - 2011年9月10日(土)10:04
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九電反論に郷原委員長が不快感
西日本新聞 - 2011年9月9日 19:59 九州電力による「やらせメール」の発端が古川康佐賀県知事の発言だったと8日の中間報告で認定した同社第三者委員会の郷原信郎委員長は9日、九電が、発端は発言自体ではなく「知事の真意と異なる面談メモ」と反論したことに対する見解を公表。「第三者委の認定とは異なる独自見解が示されたこと及びその内容にいささか驚いている」と不快感を示した。
郷原委員長は見解で「(九電は)客観的、中立的な立場からの事実調査を委員会に委任している」として九電の姿勢を批判。その上で第三者委の調査対象は知事発言とメモの整合性についてであり、「(九電に賛成投稿を依頼したものではないとの)知事の真意がいかなるものだったか、それがメモと異なっていたかを調査しているのではない」と強調した。
中間報告では、古川知事と九電幹部の面会後に九電側が作成したメモを「知事の真意はおくとして」ほぼ正確な内容と判断し、「賛成投稿要請の発端となった」と認定した。これに対し九電は8日、この認定に反論するコメントを出していた。
九電やらせ投稿 佐賀県側5月にも依頼
第三者委が中間報告 ネット中継「知事の強い希望」
西日本新聞 - 2011年9月9日 10:02 九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の政府説明番組をめぐる「やらせメール」問題で、同社の第三者委員会は8日、中間報告書をまとめた。経済産業省原子力安全・保安院が佐賀県に玄海原発の安全性を説明する様子を公開した5月のインターネット中継で、九電側が古川康・佐賀県知事側の意向で、課長級社員らに再稼働への賛成意見を書き込ませていたと指摘した。6月の説明番組前に九電幹部と面会した際の古川知事の発言が、やらせメールの発端となったことも認定した。
■「知事発言が発端」認定
同委員会の郷原信郎委員長が同日、都内で記者会見し、公表した。委員会は報告書を九電に提出。9月末には最終報告書を提出する方針。
中間報告書によると、インターネット中継は5月17日に行われた。視聴者が動画サイトに意見を書き込め、その内容に応じて県側が保安院に質問できるようになっていた。中継前日、県担当者が九電佐賀支店長(現佐賀支社長)に「県民にアクセスしてほしい」「書き込みをしてほしい」「それが知事の強い希望」と電話で伝えた。
支店長は当時の担当常務に報告し、この常務が当時の原子力発電本部原子力管理部長(現副本部長)を通じて、担当の課長級社員らに再稼働の賛成意見を書き込むよう指示したという。
説明番組では、知事との面会後に佐賀支店長が作成した会談メモに「発電再開容認の立場から意見を出してほしい」と記載されていることについて「調査結果を総合すると、知事の(九電への要請ではないという)真意はおくとして、知事がメモの記載と同様の発言を行ったことは否定しがたい」などと明記した。その上で、九電側は知事発言が5月のネット中継と同様の対応を求めたと理解し、賛成のメール投稿が必要と認識。結果的に知事発言がやらせの発端となったと結論づけた。
九電側が「幹部は説明番組の周知に限定した指示だった」と説明している点には、面会に同席した副社長(当時)が、原子力管理部長に、会談メモを見て対応するよう指示しており「賛成の投稿要請を含む趣旨と解される余地がある」と異論を示した。会談メモは真部利応(まなべとしお)社長に渡っていないという。
2005年に計3回開催された玄海原発プルサーマル計画の公開討論会や09年から10年に計3回開かれた川内原発(鹿児島県薩摩川内市)3号機増設の公開ヒアリングなどでも、九電側が社員らに参加を呼び掛け、質問させていたと認定した。
九電やらせ投稿 「真意と異なるメモが発端に」
九電がコメント
西日本新聞 - 2011年9月9日 10:02 九州電力は8日、「やらせメール」について、第三者委員会が古川康・佐賀県知事の発言が発端だったと認定したことに対し、「説明番組への投稿要請は、知事の発言の真意とは異なる『知事面談メモ』が発端となっている」と反論するコメントを発表。知事発言が直接の原因ではなく、責任はメモを作成した九電にあるとの見解をあらためて示した。
九電やらせ投稿 県の働き掛け否定 古川知事
西日本新聞 - 2011年9月9日 10:02 5月17日の国の説明会に、佐賀県幹部がネットで意見を投稿するよう九電側に働き掛けたとする第三者委員会の中間報告について、佐賀県の古川康知事は8日、「事実とは違う」と、県幹部からの働き掛けを否定した。
古川知事は、県幹部への聴取と、副知事が九電の佐賀支社長に電話で事実確認をしたことを明らかにした上で「(県幹部は)『多くの人にユーストリーム(ネット中継)での中継を見てほしい』という私の強い気持ちを伝えた、と言っている」と反論した。副知事の事実確認に対し、支社長からも「事実と違う。第三者委に再度調査するように申し入れている」との返答があったという。
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北電また「やらせ」…ご意見聴く会へ賛成要請
(読売新聞) - 2011年9月10日(土)10:04 北海道電力が泊原子力発電所(北海道泊村)に3号機(出力91・2万キロ・ワット)を建設する計画を進めていた2000年3月、複数の周辺住民に対し、道主催の会合に出席して計画に賛成する意見を表明するよう要請していたことが9日、わかった。
複数の出席者が証言した。北電を巡っては、道などが08年10月に催した3号機へのプルサーマル計画導入に関するシンポジウムで、社員に計画推進の意見を出すようメールで依頼していたことが判明しており、「やらせ」工作が常態化していた疑いが強まった。
問題の会合は、3月30日に泊村公民館で開かれた「道民のご意見を聴く会」。295人が出席し、26人が意見を述べた。テーマは道内のエネルギー施策だったが、意見は泊3号機の建設計画に集中し、賛否は13人ずつだった。
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