じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

5月3日 大阪桐蔭 近大付属 阪南大学高校 履正社

2016-05-03 09:35:19 | 高校サッカー

※守備

大阪桐蔭:前半、この日も左MF福島9が守備で目立ち、それがゴールにつながってました。前半、前線でもう少しボールを奪えたかと思います。この日もゴール前でのセットプレーの際の寄せがやや甘かったのが気になりました。後、スピードを上げて攻めてきた相手への対応も今後の課題かと思われます。この日もCBのタイミング良い飛び出しからのボール奪取が光りましたが、GKやCBといった守備の要の選手は特にカードをもらってはいけません。守備の要は代えが効きにくく、トーナメントでは致命傷になりかねません。ファウルせずに激しくクレバーに。それだけ難しいポジションなのだと思います。

近大付属:前半は中盤でよくボールを奪えていたかと思います。

阪南大学高校:激しくいったときの後ろのリスクマネジメントが今後の課題と思われます。

履正社:力業で攻めてくる相手に対する強さを、今後身につけられるかどうかだと感じました。

 

※攻撃

大阪桐蔭:前半、中盤でボールを奪われるシーンが目立ったのは、ボランチがいつもと違うメンバー構成だったため合うのに時間がかかったのかもなと思ってみてました。先制点のボランチ仲田君10のゴールはボランチらしく相手を引きつけ突破してそのままゴールという、ボランチもFWもできる選手ならではの質の高いゴールだったと思います。GK稲垣君1は今日も瞬時の判断が光り、パスサッカーの起点として高いレベルで機能してました。この日は人に強く、光るゴール嗅覚を誇る松浦君13がFWで先発も前半終了間際に交代。時折強さも見せてましたが全般、後ろとの距離が遠かったです。途中足をやや引きずり加減でしたが代えられた原因は?他、右SB神戸君5君の右サイドからのクロスをピンポイントで合わせたFW神埼君8の2点目のゴールも良かったです。

近大付属:今季も状況に応じてキーパーからのつなぎと縦に速くを使い分けるスタイル。つなぎのサッカーは出来ていたと思います。今後パスも含めて決めに行くプレーの精度をどこまで上げることが出来るかが、浮沈の鍵と思われます。それには、瞬時の決断力とイメージ力を上げることが必要になってくると思います。

阪南大学高校:前回見たとき特に印象に残ったFW稲森君9は試合に出ず。交代要員にも入っておらず、大事なければ良いのですが。この日は特網君トップ下?7の強さ激しさを前面に押し出したうまさが印象に。チーム全体で見ても、常に後ろに人数揃ってる相手にまともにつっこんでいきつづけ、ついには力業でこじ開け逆転した様は迫力十分で、見ててぞくぞくしました。

履正社:和歌山北戦ではキーパーからじっくりつないでましたがこの日は全く違うサッカーをしてました。つなぎの意識もあるのですが、相手が前からガンガンくるのを警戒してか、隙あらば2列目のサイドにロングフィードしてましたが、相手もそうそう隙は見せてくれず、大半は単純なパントキックに終始しており、攻撃はカウンターが目立ちました。ここも近大付属同様、相手に応じたサッカーを志向してる感じに見えました。この日の展開では、前回心臓と感じたボランチ大塩君6があまり目立たなくなるのは必然で、途中交代もやむなしに見えました。GK滝浪君12のキックの精度の高さも印象に。この日のような強風を考慮に入れたキックが出来るとなお良いと思います。

 

※大阪桐蔭:ここまでプリンス5試合戦い未だ全試合1失点以内に抑えている。それだけ組織でしっかり守れている証拠と思いますし、そこが来週の日曜からシード校も登場するインターハイ予選での最大のストロングポイントだと思います。インターハイ予選では履正社とつぶし合うなど激戦ブロックに入りましたが、視界は良好と言っていいと思います。攻撃は、強豪レベルが相手だと、高いレベルで見ればまだまだ課題が残るかと思います。

※近大付属:ルーチンワークをこなすので精一杯な感じに見え、チーム作りはまだまだこれからといった感じ。スピードで劣っているわけでは決してありませんでしたし、プリンスリーグなどでの試合経験を積んで応用力、対応力を身につけていくことができれば、きっと強くなってくると思います。

※阪南大学高校:縦に速く強さを前面に押し出したハイプレスサッカーは、カウンターで背後を突かれるリスクがどうしても大きくつきまといますし、こういうサッカーはこの時期特に巧さにかわされやすい側面も併せ持ってますし、どうしても攻撃が一本調子になってしまいがちですから実力で劣る相手にも苦戦しやすい要素も持ってますので、インターハイより冬の選手権向きなサッカーだと思いますが、こういうサッカーは大阪桐蔭などのような柔らかいパスサッカーとはまた違った魅力があり、あくまで私的雑感ですが、荒々しく粗削りな面もありますが、現時点で大阪の高校no1はここではないかと思うくらいの強さをここまで存分に見せていることから、ここもインターハイ予選に向けて視界良好と思います。昨年度の冬の選手権に続き初の?インターハイ出場、十二分に期待できるとおもいます。それに、こういううまさより強さを前面に押し出したサッカーは、インターハイ以降は特に威力を発揮することが多く、冬の選手権予選や本選の戦いに適したサッカーであるため、年間通して、期待値の大きい学校かと思われます。この日は引き分けに終わったものの、ゲームメイクで後れをとりながら力ずくで逆転したその姿に、今後の大きな可能性を感じました。

※履正社:この日は個々の強さで相手より劣って見えた分をゲームメイクで補い?引き分けに持ち込む。こうした相手に先制するも劣勢を強いられ、残り7,8分でついにこらえきれず逆転を許したときは、このままずるずる引き離される危険性もありましたが、終盤カウンターから同点に追いついた様はさすがなものがありました。インターハイ予選では大阪桐蔭などとつぶし合う激戦ブロックにはいりましたが、2年連続のインターハイを狙えるレベルにあると思います。ただ、ピッチ上でマイナスの声が多かったのはやや気になりました。厳しさが吉と出るか凶と出るかは、そのチーム次第ですね♪

 

以上です。