じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

11月19日 大商学園 神戸弘陵 大阪桐蔭 日ノ本学園

2016-11-19 08:49:28 | 高校サッカー

※守備

大商学園:両サイドからカウンターでえぐられる場面が目立ったのは気になりましたが、ゴール前ではしっかり守り無失点に抑えました。

神戸弘陵:カウンターに転じた後の守りに課題を残しましたが、強敵相手に引いてブロックを固めてゴールを割らせない戦術はある程度功を奏してました。

大阪桐蔭:強敵相手にボランチの足立さん10と森田さん4のファウルをしない足元のディフェンスが光りました。他にも前線の選手など、サイドはやられても中央をしっかり固めたことにより、相手のパスワークは頭打ちになり、先制点へとつながりました。全体的に、足元のディフェンスが良かったです。

日ノ本学園:ショートカウンターから先制ゴールを許しましたが、以降は無失点に抑えました。

 

※攻撃

大商学園:引いて守る相手にまともに突っ込みすぎたのは課題として残ったかもですが、ミドルレンジで相手に詰められた中でも、左足で精度の高いシュートを積極的に放っていた2年生のボランチ林さん6や、サイドでラインを割りそうなところをしぶとく食らいついてつなげていた右MF阪本さん9のプレイなどが印象に残りました。

神戸弘陵:相手が強いとあってかカウンター狙いに終始していたように見え、時折サイドを鋭くえぐって惜しい場面もありましたが、得点には至りませんでした。

大阪桐蔭:相手のパスサッカーを高い位置で寸断しての右サイドからのFW中尾さん9,右MF小川さん16,左MF樋口さん19といった一年生たちによる鋭いパスワークによるカウンターからのゴールには見るべきものがありましたが、以降後半にかけてボールを支配することが多かった中、自分たちで攻撃を組み立てて追加点を奪えなかったことが、終了間際に追いつかれる要因の一つになったと思います。強敵相手にいかにつないでゴールにまで結びつけていくかが、今後の課題かと思われます。FW大島さん9のゴールへ向かっていく姿勢とシュートの恐さがこの日も印象に残りました。

日ノ本学園:球離れのはやいパスワークは今期も健在。相手に詰められた中でも、左MF田中さん8などワンタッチであっという間に局面を打開していく様は見事でした。ですがこの日はそれをボランチのところで封じられてしまい後半途中まで苦戦。そこからボランチをあまり通さずCBから2列目のサイドへとよりグランドをワイドに使ったダイナミックなパスワークへと転換し、ダブルボランチを前に押し出すことにより徐々にリズムを掴んでいったあたりに、修正能力の高さを感じました。最後はパワープレイの連続でついにゴールをこじ開けた様に、これぞ全国トップクラスだという迫力を感じました。昨年も感じたことですが、このチームの良いところは、誰が印象に残ったっていうのがないところだと思います。

 

大商学園:1-0で試合は進みこのまま終了か、全国制覇を狙うにはもの足らないなと思ってましたが終了間際のゴールでなんとかスコアメイク。こういう勝ち方ができるということは、全国制覇を狙えるだけの地力がついてきたということだと思います。春先よりも選手個々のフィジカルも強く大きく感じました。

神戸弘陵:強敵相手に善戦も及ばず。ルーズボールへの寄せを速くするなど、今後いかに集中力を高めていくかが、飛躍の鍵と思われます。フィジカルのしっかりした選手が多かった事が、善戦の要因と思われます。

大阪桐蔭:全国トップクラスの強敵相手に試合終了間際までリードしながら追いつかれPK負け。ディフェンスはやれる自信がついたのではと思われます。この日は勝利への執念の差で負けたようにも見えましたので、今以上に強い気持ちを持って戦いに臨むことが、全国制覇を狙うには今後求められるのかも知れません。PKは負けたとはいえ、選手のキックの精度は高かったです。

日ノ本学園:PKでは選手個々のキックの精度の高さに感心しました。5人とも、キーパーが反応しても捕れないところに蹴ることが出来ていましたし。選手の面構えなど見ても、意識の高さを感じました。前の試合からメンバーを半分以上入れ替えて臨んだ目的は分かりませんが、選手層の分厚さを感じました。大商学園同様、間違いなく今期も全国での優勝候補の一角だと感じました。