✳大阪桐蔭は厳しいゾーンに
夏こそ優勝旗を全員で返還を目指す大阪桐蔭は厳しいゾーンに入った。5回戦の相手は阪南大高、ここは出来ればエース中田投手温存で凌ぎたいところだが、ディフェンスの良い学校なだけに、リスクはある。4回戦から中3日空いた日程の優位性を活かすべく、以降全て中田投手でいくのかそれとも他の投手をどこかで先発マウンドに上げてくるのか注目が集まる。大阪桐蔭とベスト8で対戦するのは大商大堺か金光大阪かと思われる。勝ち進めば5回戦で当たる両校、打の商大堺、投の金光大阪といったとこかと思われるが、対戦が実現すれば商大堺の投手起用、金光大阪の打力が春までより上がってるかどうかが鍵になってくるかと思われる。商大堺がエース東投手を温存でここまで起用していないという新聞等の報道が本物なら、同校がベスト8への本命となるのだが。商大堺と4回戦で対戦する近大泉州は2年生左腕中尾投手を中心にロースコアの接戦に持ち込む力はある。
✳東海大仰星にチャンス到来
このブロックの本命は東海大仰星であろう。決勝から逆算した投手起用が出来るかと思われるくじを引いた。各選手スイングだけでなく動きそのものも鋭く攻守に高いレベルでバランスのとれたチームかと思われる。名門上宮太子がいかに対抗するかにも注目が集まる。
✳履正社はエースに左腕清水投手をどう、温存する
今大会本命視される履正社も4回戦から準々決勝までのくじには恵まれたかと思われる。ただ、エース清水投手をどう温存するかは難しいかも知れない。ここまで2試合共清水投手完投なだけに、4回戦から準々決勝までの3試合全て清水投手を使わずに凌ぐという考え方もありであろう。対戦相手との兼ね合いを考えれば準々決勝は清水投手でとも考えられますし、決勝まで逆算した使い方をとるとすれば、5回戦を清水投手でという考え方もあるかと思われる。ここの3つで清水投手をどう使うかが、準決勝以降の清水投手の出来にも影響を及ぼす、かも知れないかと思われます。大阪偕星は坪井選手が投手として復活。個々は力のある打線が本当の意味での線になってくれば、履正社に対抗することも可能かと思われます。
✳履正社への挑戦権を得るのは関大北陽か近大付属か、それとも
打の関大北陽vs投の近大付属、昭和懐かしの好カードが実現するのではという見方が一般的かと思われるが面白い存在なのが八尾翠翔。エース右腕澤田投手の遠投は強豪私学レベルのそれを誇る。マウンドに上がっても伸び、力のあるストレートを投げ、スライダーの切れも鋭い。履正社への挑戦権を得るのは関大北陽か近大付属か、それとも八尾翠翔がシンデレラチームになるのか、最も推理意欲を掻き立てられるゾーンとなった。
※準決勝以降
大阪桐蔭は覚醒の予感を感じさせる中田投手のそれが本物なら、厳しいブロックを勝ち抜きベスト4へ勝ち進んでくるかと思われる。相手は仰星か。仰星左腕山本投手、大阪桐蔭右腕中田投手、左右の好投手による引き締まった投手戦が予想される。鍵を握るのは仰星の打力をはじめとする得点力。守備走塁といった細かくちょっとした部分での集中力、精度、鋭さの差が明暗を分けそうだ。履正社も準決勝以降は先発は左腕エース清水投手でくるであろう。準決勝の相手で一番嫌なのは近大附か。ジャイアントキリングの基本はロースコア。それができるのが同校かと思われるからである。八尾翠翔もその可能性を秘めてはいるが、履正社のベンチワークも駆使した足にやられる危険性が多分にあり、ジャイアントキリングを成し遂げるには、エース右腕澤田投手が三振の山を築くしかないかと思われる。関大北陽は打ち合いに持ち込めるかかと思われる。
決勝にはまず履正社は勝ち進んでくる可能性が高そう。相手は大阪桐蔭か東海大仰星か、はたまた商大堺か金光大阪か。甲子園にはくどいようだが中田投手が覚醒すれば大阪桐蔭。そうでなければ履正社がいくものと、ここでは推察するが仰星、商大堺、金光大阪も、左記に挙げた2校と堂々と渡り合う力はあるかと思われ、例年以上に予断を許さぬ今後の展開が予想されるかと、思われます。