「安倍政権打倒へ共に」元公明党副委員長・元運輸大臣 二見伸明さん「しんぶん赤旗」で語る blog.goo.ne.jp/k-miyaou/e/650…
「しんぶん赤旗」29日付一面に、元公明党副委員長が登場しています。以前、同紙「日曜版」に登場し、「集団的自衛権行使容認反対」を主張していました。 二見氏は12月に行われる茨城県選つくば市区(定数4、現議席自民3・公明1)で日本共産党の山中たい子候補(元)を応援しています。 以下、「同紙」の記事を紹介します。
「私は中道・リベラルを自負していますが、原発再稼働反対や集団的自衛権の行使容認反対では、共産党とあまりかわりません。 『小異を残して大同につく』。 共産党がいう”一点共闘”ですが、それでかまわない。 一致できるところで強力する、その積み重ねのなかで”好き嫌い”がとれてくるのです」
「沖縄では、保守と革新が基地問題で大同団結して、“オール沖縄”が実現しました。 全国的には、①原発再稼働反対②消費税増税反対③集団的自衛権の行使容認反対・憲法守れ④アベノミクス反対ーでしょうか。 安倍政権を一刻も早く打倒するために、この4点で結集すべきです」
「安倍内閣は、一内閣の閣議決定で、集団的自衛権の行使を容認する解釈改憲を強行しました。 この手法を認めてしまうと今後、何でもできてしまうことになる。 恐ろしいことです。 でも、世論の多数は、この暴挙に反対ですし、今回の出来事を通して国民は心の奥深くに”安倍政権は危ない、これではいけない”という思いを刻み込んだ気がします」
「私は、先に成立した秘密保護法も本当に怖いと思っています。 実は、知人の許嫁が横浜事件で獄死しているのです。 治安維持法を思いだしました。 秘密保護法の怖さは、逮捕・投獄といった直接的な弾圧だけではありません。 政府・権力者が都合の悪い情報を出さなくなり、国民は政府にとって都合のいい話ばかり聞かされることになります」
「集団的自衛権が行使される時には、国民が『しょうがないなぁ』と思うような情報が流され、国民の多数が第2次世界大戦を『正しい戦争』と思ったのと同じような事態になるでしょう。 ”忍び寄る洗脳”。 じわじわくるから分からない。 気がついた時には遅いのです」
「茨城県議選つくば市区で、私は初めて山中たい子さんを応援しています。 『国政と県政は違う』という人もいます。 でも、それは間違いです。 県政も国政の枠内にあります。 弱肉強食の安倍政治のもとでは、県民本位の政治など望めません。 自民党は来春の統一地方選を”日本を取り戻す最終決戦”と公言しています。 ならば、地方選で自民党を敗北させ、安倍政権の暴走にストップをかけなければなりません」
【横浜事件】
「太平洋戦争末期、特別高等警察(特高)によって引き起こされた大規模な言論弾圧事件。 雑誌編集者ら70人余が逮捕・検挙され、拷問で5人が獄死しました」
「朝日新聞は8月5、6日付で掲載した『慰安婦問題を考える』と題した報道検証特集で『吉田(清治)氏が(韓国)済州島で慰安婦を強制連行したとする証言は虚偽だと判断し、記事を取り消します』と訂正しました。 これをきっかけに、一部右派メディアと過去の侵略戦争を肯定・美化する『靖国』派が一体となって、異常な『朝日』バッシングが続けられています」
「見過ごせないのは、その攻撃の矛先が、『慰安婦』問題で日本軍が関与と強制性を認め、謝罪を表明した河野洋平官房長談話(1993年8月4日)-以下(『河野談話』)に向けられていることです」
「『河野談話』否定派からは、『河野談話の取り消しなくしてぬれぎぬは晴らせない。 潰すべき本丸は河野談話なのである』(ジャーナリストの桜井よし子氏、『産経』9月1日付)と本音があからさまに語られています」
こうした「吉田証言」が虚偽だったことを利用した「河野談話」攻撃の大キャンペーンが行われている事態をふまえて、「論文」は「歴史を偽造する勢力を暴き、その論拠に反論し、「河野談話」の正当性を擁護し、歴史的役割を強調しています。
まず、論文は、「河野談話」は「吉田証言」を根拠にしていないことを、作成者の証言で明らかにしています。
【「河野談話」は「吉田証言」を根拠にせずー作成当事者が証言】
「93年8月に発表された『河野談話』はその作成の過程で、『吉田証言』をどのように扱ったのでしょうか。 問題の核心はここにあります。 この点で、9月11日に放映されたテレビ朝日系『報道ステーション』の『慰安婦』問題検証特集は、当時官房副長官として『河野談話』作成に直接かかわった石原信雄氏の注目すべき証言を紹介しました」
「そこで石原氏は、『吉田証言』について、『あれはこう、なんていうか、眉唾(まゆつば)もんだというふうな議論はしていましたね、当時から』とのべ、日本政府として、『吉田証言』をはなから問題にしていなかったことを明らかにしました。 そのうえで石原氏は、『吉田証言をベースにして、韓国側と議論したということは、私はありません』『繰り返し申しますが、河野談話の作成の過程で吉田証言を直接根拠にして強制性を認定したものではない』と明言しました」
【元『慰安婦』の証言から強制性を認定―『河野談話』の正当制は揺るがない」-「略」
【日本軍「慰安婦」問題の本質を覆い隠す、問題の二重の矮小化は通用しない】
「『河野談話』が認定した事実は、①日本軍『慰安所』と『慰安婦』の存在、②『慰安所』の設置、管理等への軍の関与、③『慰安婦』とされる過程が、『本人たちの意思に反して』いた=強制性があったこと、④『慰安所』における強制性=強制使役の下におかれたこと、⑤日本を別にすれば、多数が日本の植民地の朝鮮半島出身者だった。 募集、移送、管理等は『本人たちの意思に反しておこなわれた』=強制性があったことーの5点です」
「このうち『談話』否定派が否定しようとしているのは、『もっぱら第3の事実ー『慰安婦』とされる過程が『本人たちの意思に反していた』=強制性があったという一点にしぼられています」(「志位見解」)。 ここには、日本軍『慰安婦』問題の二重の矮小化があります」
「第一に、『河野談話』否定派は、『慰安所』における強制使役=性奴隷状態とされたという事実を無視して、『慰安婦』とされた過程で『強制連行』があったかなかったかだけに、問題を矮小化しています。 こうした攻撃の手口そのものが、日本軍『慰安婦』問題の本質をとらえない、一面的なものであることはすでに『志位見解』が次のようにきびしく批判しています」
「女性たちがどんな形で来たにせよ、それがかりに本人の意思で来たにせよ、強制で連れて来られたにせよ、一たび日本軍『慰安所』に入れば監禁拘束され強制使役の下におかれたー自由のない生活を強いられ、強制的に兵士の性の相手をさせられたー性奴隷状態とされたという事実は、多数の被害者の証言とともに、旧日本軍の公文書などに照らしても動かすことができない事実です」
「それは、『河野談話』が、『慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった』と認めている通りのものでした。 この事実に対しては、『河野談話』見直し派は、口を閉ざし、語ろうとしません。 しかし、この事実こそ、『軍性奴隷制』として世界からきびしく批判されている、日本軍『慰安婦』制度の最大の問題であることを、まず強調しなければなりません」
「第二は、そのうえで、『河野談話』否定派は、『慰安婦』とされた過程における強制性についても、『官憲による人さらいのような強制連行』があったか否かに問題を矮小化しています。 安倍首相は『家に乗り込んでいって強引に連れて行ったのか』(衆議院予算委員会、2006年10月6日)どうかを問題にして、そんな事例はないと繰り返してきました。 首相は、『人さらい』のような『強制連行』だけをことさらに問題にしますが、甘言やだまし、脅迫や人身売買などによって、『慰安婦』とされた場合は、問題がないとでもいうつもりでしょうか」
「『人さらい』のようなものでなくても、『慰安婦』とされた過程に『本人たちの意思に反した』強制があったかどうかが問題なのです。 この点で強制性が働いていたという事実は、『河野談話』が明瞭に認定している通りです。 くわえて、『人さらい』のような、『強制連行』もあったことは、インドネシア(当時オランダ領東インド)のスラマンや中国南部の桂林での事件などでも明確であること、『軍や官憲による強制連行を直接示す記述はなかった』とする第1次安倍政権時代の政府答弁書は事実と違うことは、すでに、『志位見解』で詳しく述べている通りです」
全文を是非、多くの方々にお読みいただきたいと思います。
なを、「しんぶん赤旗」が、1992~93年にかけて吉田清治氏の「証言」を報道したことについて、「『吉田証言』は信ぴょう性がなく、本紙はこれらの記事を掲載したことについて、お詫びし、取り消します」と赤旗編集局のコメントを発表しています。