宮応かつゆきの日本改革ブログ

●日本共産党
総選挙で市民と野党の共闘で政権交代を、共産党の躍進をめざします。

”気候危機と若者たちの行動” ― 人類と地球の未来への取り組みに共感

2020年01月27日 | 環境

【終末時計 残り100秒】

「米科学誌『ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンテェスツ』」の「終末時計」の今年の発表(1月23日)に関心が集まっています。この発表を報じた「しんぶん赤旗」25日付、記事を紹介します。

「世界滅亡を表示する午前0時まで『残り100秒』に設定しました。1947年の設定依頼、史上最短。科学者や政治家らが会見で、核兵器と地球温暖化がもたらす脅威で、世界が未踏の危険領域に入ったと強い警鐘を鳴らしました」

「同誌は、時計の針を進める要因について、各国の温暖化対策の不十分さに加え、崩壊に近づくイラン核合意、米ロの中距離核戦力全廃条約の失効により、核軍拡の懸念が高まっている点をあげました」

 以下、「核危機」については、後述させていただきます。

 同誌は、「『2050年までに温室効果ガス排出の実質ゼロを達成する明確な目標・約束をもって、今年こそ各国は国連会議に来なければならないならない』と呼び掛けたと述べています」

 1月24日までスイスのダボスで世界経済フォーラム年次総会が開かれました。ダボス会議には、昨年に続きスェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんが講演しました。もともと世界の政財界トップらの会合として開催されてきました。グレタさんの登場は、気候危機打開を求める国際世論の反映ではないでしょうか。

 ダボス会議に参加した5人の若い活動家が記者会見した記事が、「しんぶん赤旗=ベルリンー伊藤寿康記者」名で掲載されました。

【私たちの要求は無視された】

「会議に参加した若い気候活動家ら5人が記者会見しました。口々に『私たちの要求は無視された』『化石燃料からの離脱へ直ちに行動を起こすべきだ』と訴えました」

 5人の若者の声を紹介します

グレタさんー危機を危機として扱わない限り、事実と科学を無視し続ける限り、私たちはこの危機を解決できない。私たちの要求は完全に無視された」

「ルィーザ・ノイバウアーさん(ドイツ)ー世界で最も豊かな会社、投資ファンド、個人が集まっているが、彼らの金がこの危機を加速させている」

「バネッサ・ナカテさん(ウガンダ)-あなた方は(気候災害による)さまざまな人々の苦しみを見ながら、無視し、何を報道するかを選んできた。(とマスコミの報道姿勢に厳しい目を向けました)」

ルキナ・ティーユさん(スイス)-(フォーラムは)楽観性のバブルに閉じこもっている。私たちはそのバブルをはじけさせないといけない」

「イザベル・アクセルソンさん(スウェーデン)-(フォーラムの)焦点は気候危機の克服より、技術開発だった。私たちは存在していない技術には頼れない」

 そして、記者の質問に答えて、グレタさんは、次のように述べました。

米国の(地球温暖化対策の国際条約)パリ協定からの離脱は、許せないことで、みんなが心配している。しかし、パリ協定の約束をみなが破ろうとしているという事実を、権力の座にある人々はまったく気にしていないようだ」

 安倍首相は、日本共産党の山下芳生副委員長(参議院本会議)の24日の代表質問に次のように答弁しました。

「山下議員ー総理、国連の要請にこたえ、2050までに『実質ゼロ』をめざす、その実現のために2030年削減目標を引き上げるーこうした『ゼロ』戦略の立案に直ちに取り組むべきではありませんか」

「安倍首相ー昨年6月に今世紀後半のできるだけ早期に脱炭素社会の実現を目指すとした長期戦略を策定し、国連に提出した。

 人類と地球の未来を守るための若者たちの力強い行動が妨害、不条理を乗り越えて広がり始めています。


台風19号と地球温暖化ー政治の役割の発揮が強く求められている

2019年10月14日 | 環境

 台風19号で亡くなられた方に心からお悔やみを、被害にあわれた方々にお見舞い申し上げます。

 「神奈川新聞」14日付「論説 特報」欄に次のような記事が掲載されました。

 「19号はたまたま発達した特殊な台風だったのか。 温暖化との関係はー。 国立環境研究所地球環境研究センターの江守正多副センター長は、直接的な関係は分からないとしつつも『一般に温暖化で海水温が高くなると台風が発達する傾向にある。 温暖化が止まらなければ今後、強い台風や豪雨の確率が増える」と警告し、温室効果ガスの排出を減らす必要性を訴えた」

 「科学者らでつくる国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、温暖化がもたらす熱は海に大量に取り込まれ、海水温の上昇が今後も長期間続くと指摘する」

 「気象庁によると、日本近海の過去約100年間の上昇幅は、世界平均や北太平洋全体より大きい」

 「しんぶん赤旗」12日「主張」は、吉野彰氏ら3名のノーベル化学賞の受賞を歓迎し、次のような見解を明らかにしています。

 「地球温暖化を食い止めるためには、技術だけでなく、それを生かす政策が必要です。 温室効果ガスの削減目標を引き上げようとせず、石炭火力発電への依存を続けていては、脱炭素社会への扉を開いた科学者の成果を全面的に生かせません。 高い目標をかかげ、再生可能エネルギーの飛躍的普及を進めるなど、具体的な対策を強化することを、日本をはじめ各国政府に強くもとめます」

 昨年の西日本豪雨、千葉県を襲った台風15号などを上回る台風19号の猛威を体験した日本政府が、台風19号被害の救命・救援に全力をあげることを政治の最優先課題として取り組むことを強く求めます。 その際、与野党の枠を超えた協力体制をつくることが極めて重要だと思います。

 そして、抜本的で具体的な温暖化対策を合わせて推進することを求めたいと思います。


”地球生命体の「維持装置」が破壊されている” 原因は「永遠の経済成長」-グレタさん

2019年09月26日 | 環境

 9月23日、ニューヨークの国連本部で開催された「気候行動サミット」で、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンべりさん(16)が声を震わせながら訴えました。 グレタさんの訴えは、昨日付の新聞等で大きく報道されました。 「しんぶん赤旗」も1面トップで報道しました。

 私も、グレタさんの訴えを新聞、ネット等で読みました。 国際連合での本格的討議が、22年前の1997年の京都会議。 それから18年たって2015年に、「地球温暖化」防止の目標を義務付けた「パリ協定」が締結されました。 グレタさんの訴えはこうした事実を踏まえた上での厳しいものでした。

 グレタさんは、「人々は苦しみ、死にかけ、生態系全体が崩壊しかけている。 私たちは絶滅に差し掛かっているのに、あなたたちが話すのは金のことと、永遠の経済成長というおとぎ話だけ、何ということだ」と告発し、世界の政治指導者を糾弾しました。

 日本共産党は、綱領のなかでも地球環境問題を重視し、次のよううに規定しています。(現綱領は2004年1月採択)

 「-多国籍企業の無責任な活動を規制し、地球環境を保護するとともに、一部の大国の覇権主義をおさえ、すべての国の経済主権の尊重および平等・公平を基礎とする民主的な国際経済秩序の確立をめざす」(「第4章 民主主義革命と民主連合政府ー第12節)

 不破さんは、今年3月発刊した「『資本論』のなかの未来社会論」のなかで、次のように述べています。(同書 52、54頁)

 「私は、4億年ものあいだ、地上での生命体の進化をささえ、人類の誕生と進化を守ってきた地球大気を『生命維持装置』と呼んでいます。 この『生命維持装置』に1860年頃を転機として、変化が起き、大気中の二酸化炭素の増大という危険が始まったのです」

 「なにが、この危険な転機をひきおこしたのか。 答えは明らかでした。 最大限の利潤を求めて、時には、『大量生産、大量消費、大量廃棄』をスローガンに、ひたすら生産の拡大を追求してきた資本主義の産業活動が、地球史が4億年もの時間をかけてつくりあげてきた『生命維持装置』を破壊し始めたのです」

 「『地球温暖化』は、まさに資本主義そのものがひきおこした人類社会の危機です。 この危機を解決する力を発揮できるかどうか、それは、資本主義社会が21世紀に生き残る資格があるかどうかが問われる問題だということを、声を大にして言わなければなりません」