あと三日、あと三日を繰り返した不思議な老人は結局二十一泊目で帰宅された。お正月もと御願いされたが、先客の予約が一杯で止得ずお断りをした。自戒を持ったこの様なお客様であれば何時までもお泊り願いたい。立つ鳥跡を残さず・・・退も立派であった。今年も色々な人と回り逢った。この不思議な老人も印象的な御仁だ、イギリス人のANさん、タイのティラホーンさん、ドイツのKさん、岐阜歯科大のS教授と多く良人に回り逢えた。特に啓天無心を掲げ、釈迦の八大聖地と日本全国の霊山を五十年間、真剣に巡礼し、菩薩行に没頭された不動明王そのもののI様には近づき難い畏敬の念に打たれた。日本仮面歴史館には奇異な御仁が多く、不思議な出会いに驚かされる。鬼が笑うかも知れませんが・・・、来年も、凡夫の身に多逢勝因のお導きを・・・