見えにくい網の罠に五匹の干からびたミツバチの亡骸、過去に何匹、犠牲があったのか、タップリと膨らんだ腹の様子から犠牲蜂は相当な数。巣門の周辺に巧みに網をめぐらす女郎蜘蛛は、この季節、大スズメ蜂の次の大敵だ。ムカデ、蟷螂、と他にも自然界の厳しい掟が待っている。決死の門出なのか・・・無心の思いか・・・働き蜂はけなげにも、飛び立ってゆく。
巣門をかじり砕いて進入する、大スズメ蜂の恐怖を日本蜜蜂の身になって思うと、どうしても応援したくなる。黄色スズメ蜂のような単体攻撃であれば、集団熱殺戦法で応戦可能だが、15~20倍も大きい殺しの集団で襲い掛かられては、三十八計の逃げの一手しか、しかし、蜜源の少ない晩秋のこの季節、当て先のない行く末は厳しい。せめて、進入防止のガードでもと・・・ささやかな応援を