当家の向かいの家に、数十メートルの欅がある。
道路から5メートル程入った所に、立派な門があり。
欅は、門と道路の間にある。
最盛期には、落葉期に、1回掃くと、大バケツ2杯の量の
落ち葉があった。
南風が吹くと、落ち葉は殆どが、当家に吹き寄せる。
私は毎年(北風ふけ!)と念じて暮らしている。
5年以上前、初めて、クレーン車で剪定をしてくれ。
落ち葉の量は、4分の1になった。
そして今年、徹底した剪定をしてくれ、
今年の落ち葉は全盛期の、10分の1になるだろうと
にやにやしている。
大木にカラスが巣を作り、通行人を襲う。
私は昨年、頭をつつかれた。
因って、私個人は、長年、この欅を見ても、落ち葉とカラスしか
考えないのだった。
そこへ。
半月前、70代の男性が欅に近づいたと思ったら。
片手を木に当て、じっと、瞑目していた。驚いて見ていたら。
その男性は、道路に出て、欅を振り返り、頭を下げた。
そして、今日、80代の女性が、欅に近づき。
片手を木に当て、何やら呟き、何度も、木に手を当てたのだ。
非常に驚いた。
古木・大木・巨木信仰のようなものだろう。
お地蔵さんをさするのとは、違っていた。
私は、お陰で、この、欅を見直したのだ。
すばらしいと。
大木になると、抱きついて気を感じている人がいますね。山道でもときどきみかけます。
普通、抱きつくと思います。
二人の人が
欅に片手を当て、瞑目していたので。
私は、心を打たれたのだと思います。
不思議な感じのする欅でした。
いつもその欅で遊んでいました。
藤が絡んでいたり、根っこが木のように育って柱のように立っていたり。
懐かしい思い出がいっぱい詰まっていましたが、維持できないからと切り倒されたときはすごく悲しかったです。
その欅を愛していました。
同じく、保護樹林だったのに、二本とも、近隣への落ち葉の迷惑という事で、切り倒された時、大変悲しかったです。