祖父は傘寿を迎えたのち
祖母は米寿の一年前
父は米寿の一年前
母と
義母は卒寿を迎えたのち
みまかった
死の不安をもらす者はいなかった
(明美のときだけ
妊娠中雪の坂道でころんだ
と母はいい
それがこの出来だが
なんとか古希を迎えた
夫の古希には外食したが
コロナ禍
宅配を頼むことにした
ケーキは娘の担当
娘が花籠を差し出した
「店員さんが
かわいい方ですか
げんきな方ですか
おとなしい方ですかと聞くので
かわいくはないなと思った
げんきな方なら黄色系にというので
元気すぎるので
これからおとなしくなるようなイメージで
と応えたら
わかりました
と大笑いされた」
次々と花が咲きだす
あたたかな日がつゞく
一歩
一歩
空へと近づいていく
わたしは 春に生まれた
R3.3.26
ありがとうございました。
この花籠は、「これからおとなしくなるようなイメージで」なんですね。じっくり観察しました。