私には
三人の祖母がいた
山育ちの祖母は
七十で
「オレは」というしゃべり言葉を
まるごと変えてしまい
気短な癖に
仏の様に暮らそうともくろんだ
九十七まで生きた祖母は
ベッドに体を横たえながら
訪ねていくと
ベッドに凭れ正座して
きっぱりと補聴器を厭い
聞こえぬ
会話に加わった
私のすきだった祖母は
「躾に古いも新しいもないっ」と叫び
三人の男孫を育て
死ぬ前日まで
歩いて通院をしとおした
あおい空を
みあげ 涙ぐむ時
こんな私で相済まぬが
こんこんと
みゃくみゃくと
血よ流れよ
血よながれよ
とまじないを唱える。
H5.8.25
k.o.へ
今月に入って、近しい人の死や、姪の結婚、また新しい生命の誕生と いろいろ有りました。命は 受け継がれていく事を感じます。
永い時の流れの中の、一つのバトンである自分も・・・。
だからこそ、いきいきと 自分らしく、後悔なく生き切らねばと思っています。そして できることなら 最後は感謝の気持ちで終わりたいと・・・。わたしも 空をみあげます。
頑張りましょう。