◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/5月11日~20日

2017-05-12 11:26:01 | Weblog

※当季雑詠3句(夏の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
主宰:高橋正子・管理:高橋信之

◆俳句添削教室◆
http://www.21style.jp/bbs/kakan02
◆俳句日記/高橋正子◆
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今日の秀句/5月11日~20日

2017-05-12 11:25:46 | Weblog

5月20日(2句)

★窓越しに雷聞きて床に臥す/廣田洋一
雷が轟いて、これは、安静にしているのがよいかと、床に臥したのであろう。雷鳴と床に臥すことに強い因果関係はないが、でも、無きにしも非ず。微妙な人間心理。(高橋正子)

★白波のはるか沖なり麦の秋/桑本栄太郎
麦の秋と言えば、瀬戸内で育った私は、麦秋の空と瀬戸の沖合の強い光を強く思ってしまう。栄太郎さんは、日本海の「白波のはるか沖」が麦秋の景色なのだ。(高橋正子)

5月19日(2句)

★昼ごはん青葉若葉を正面に/多田有花
いい風景だ。「昼ごはん」という野外の風景が懐かしい。私の幼少頃からの、家族の野外への散策があった。小学生二年になったばかりの五月に父を亡くしたが、父と連れ立ってよく出掛けた。兄が病弱でしたので、父は、勤めの休みの日に、私を魚釣りのお供に連れて行ってくれた。私は、釣りの餌の「ごかい〈沙蚕〉」を買いにやらされ、それを持って父に付いていった。「昼ごはん」という野外の風景が懐かしい。父との二人の時間が懐かしい。(高橋信之)

★点滴の管外されて涼しけり/廣田洋一
「点滴」の思い出は、私にも何度かある。父を亡くし、引揚者でもあった私の大学受験生活には、無理があった。戦後はやりの結核にかかり、父の母校の京大を望んでの受験生活は、挫折した。一日に洗面器五杯を喀血した思い出がある。 私の遠い思い出にも「涼しけり」がある。(高橋信之)

5月18日(1句)

★大山の頂き見上げ山法師/桑本栄太郎
大山は中国地方の代表的な山。ふもとには様々な生活がある。頂を見上げると山法師の白い花が一目瞭然として目に入る。いよいよ夏へと向かう清々しさがある。(高橋正子)

5月17日(1句)

★噴煙の流るる国原麦の秋/小口泰與
国原は広く平らなところ。浅間山の噴煙が流れる平野に噴煙が風に流れる麦の秋。麦の秋と噴煙に、昔懐かしさを覚える。(高橋正子)

5月16日(1句)

★川べりの畑見下ろし風薫る/廣田洋一
「川べりの畑」として見える景色は、見ていて面白そうだ。川土手に夏草が青々と、畑に野菜がぐんぐんと育ち、ところどころに収穫のあとがあったり。吹く風が緑の香りを運んでくる。(高橋正子)

5月15日(2句)

★母の日や鍵盤叩く幼き手/谷口博望 (満天星)
母の日に小さな子どもが、母にピアノを弾いてあげているのだろう。例えモーツアルトの曲でも、幼い子供の手が引けばピアノの音色は愛らしい。愛おしく見守る作者。(高橋正子)

★衣更一列に行くランドセル/小口泰與
小学生の登校の列だろう。衣替えて軽くなった服装で、列を乱さず登校する子供たちに、さわやかで、すなおな子どもを見てとった。(高橋正子)

5月14日(2句)

★駅出れば祭囃子に雨の音/廣田洋一
駅を出ればすぐに聞こえる祭囃子。祭囃子に気持ちが高まるが、高まる気持ちを抑えるように雨の音。神田祭りだろうか、いい情緒だ。(高橋正子)

★おおらかに騒ぎて若竹林かな/河野啓一
竹林では筍が一夜にして丈をのばしている。若竹となって葉を広げ、「おおらかに」風に騒いでいる。
若竹の緑の騒ぎが目を和ませる。(高橋正子)

5月13日(2句)

★椎の花山の輝き日々増せり/多田有花
椎の花がむせかえるような匂いをあげる。若葉も盛んに増えて、つまり、山の輝きが日々に増してくるのだ。(高橋正子)

★風湿り更に色濃きあやめかな/桑本栄太郎
あやめが咲きだすころ、高く曇る空に湿気を含んだ風が吹く。あやめの紫色が目に濃さを増してくるのもこんな初夏の日だ。(高橋正子)

5月12日(2句)

★高々とゆりの木の花人知れず/谷口望(満天星)
チューリップの形をしたゆりの木の花。高い木でもあるし、葉っぱに隠れているように咲くので気を付けていないと見えない。人知れず咲く。私も好きな花の一つ。(高橋正子)

★夏草の刈られし後の香を歩く/多田有花
夏草が刈られて一帯はさっぱりとなった。まだ夏草のあおあおとした香が残っている。そこを歩くと気持ちが元気になる。(高橋正子)

5月11日(3句)

★若楓天蓋となりわが頭上/多田有花
若楓の天蓋の下をくぐるとき、緑に染まった自身を思い、快い気持ちになる。若楓のみどりは特に美しい。
(高橋正子)

★八方より鳥語さかんや初夏の朝/小口泰與
5月10日から5月16日までは愛鳥週間。目覚めれば、四方八方より鳥の声が聞こえる。鳥たちの交わす弾んだ鳴き声は、話し声に思える。「ききみみずきん」を被って、聞いてみたいものだ。(高橋正子)

★配達のバイク去り行き明易し/桑本栄太郎
新聞配達のバイクであろうか。配達の後、軽快なバイク音を響かせて去って行った。「明け易し」ころの早朝が快い。(高橋正子)
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