◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/2022年1月11日~20 日

2022-01-11 21:01:10 | Weblog
※当季雑詠3句(冬の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。
代表:高橋正子・管理:高橋信之



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今日の秀句/1月11日~20日

2022-01-11 21:00:31 | Weblog
1月20日(1句)

★風花にリフトを待って乳母車/廣田洋一
風花が舞うのに乳母車に子を載せてリフトを待っている、アウトドアの好きな親子と見受ける。東京の高尾山には、ベンチのような親子で乗れるリフトがあるが、そんなリフトが思い浮かぶ。(髙橋正子)

1月19日(1句)

★凍晴れや児童集まり登校に/桑本栄太郎
凍てつくような朝もよく晴れて、家々から児童が集まって、集まったところで登校する。よく見かける光景だが、凍晴れの空の下の子供たちへのまなざしの優しさがいい。(髙橋正子)

1月18日(2句)

★亀甲の結城紬や春近し/小口泰與
結城紬の温かみのある織、亀甲の目出度い結城紬特有の織柄に、それを身に着けている、おそらく奥さんなのでしょうが、はっと思わせた「春近し」の感じ。しっとりした華やぎがいい。(髙橋正子)

★冬満月低く畑を照らしおり/友田  修
「低く」がいい。冬満月が昇ったばかりのところ。大きな満月が低くから畑を照らす光は、厳しい寒さに研ぎ澄まされている。(髙橋正子)

1月17日(1句)

★くいくいと上向く枝の冬芽かな/桑本栄太郎
よく見れば、冬芽は、懸命に、くいくいと上へと向かう勢いがある。自信満々に見える幼子に重なる冬芽の姿。(髙橋正子)

1月16日(1句)

★凍晴の今朝の山肌縮むかに/桑本栄太郎
「凍晴」は、凍りつくような寒さの中の快晴。凍てつく寒さに、山肌が身を縮めるかのような厳しい姿を見せている。見る者の気持ちが重なっているのはもちろんだろう。(髙橋正子)


1月15日(1句)

★いつもの電車いつもの橋や日脚伸ぶ/廣田 洋一
1月も鏡開きのころになると、日脚がのびて、景色が明るくなってくる。生活も日常にもどり、いつもの電車に乗り、いつもの橋を渡って、仕事や買い物に出かける。日常の落ち着きやのどかさが明るく詠まれている。(髙橋正子)

1月14日(1句)

★葱の香の三和土にみつる山家かな/小口泰與
冬の葱は甘味がまして、特有の葱の匂いが鼻につんと来る。畑から抜いてきた葱を三和土に持ち込むと、夕餉のお菜になるのだろう、三和土は葱の匂いでいっぱいになる。山家の暮らしが見える句。(髙橋正子)

1月13日(1句)

★昼半月桜冬芽の上にあり/多田有花
白い昼の半月。桜はまだ冬芽。この二つは、やがて輝く満月に、満開の桜になる。そんなイメージを秘めて、今も十分美しい。(髙橋正子)

1月12日(1句)

★寒の海きらきらはねる水平線/廣田 洋一
水平線は一線がまっすぐ引かれているのが普通だが、寒の海の水平線は、きらきらひかって、光がはねている。画に描いたような、きらきらと、また、ぴちぴちと跳ねる面白い,生きもののような水平線だ。寒中の光は意外にも強い。(髙橋正子)

1月11日(1句)

★銀世界水仙色を濃くしたり/廣田洋一
一面の雪の世界。水仙の葉の色も濃く、花も凛立っている。雪の中の水仙が清らかでいて、力強い。(髙橋正子)

コメント (9)
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1月11日~20日

2022-01-11 20:57:27 | Weblog
1月20日(4名)

廣田洋一
風花やリフトを待つ乳母車(原句)
風花やリフトを待てる乳母車(正子添削①)
風花にリフトを待って乳母車(正子添削⓶)
風花が舞うのに乳母車に子を載せてリフトを待っている、アウトドアの好きな親子と見受ける。東京の高尾山には、ベンチのような親子で乗れるリフトがあるが、そんなリフトが思い浮かぶ。(髙橋正子)

風花や牡蠣殻積みし小料理屋★★★
日に向かひ背伸びしたるや仏の座★★★

小口泰與
山並みの雪の濃淡上州路★★★
山道に洩れる朝日の枯木かな(原句)
山道に洩れる朝日や枯木立★★★★(正子添削)

大利根の白波擡ぐ虎落笛★★★

多田有花
今朝はどのマフラー巻いて出かけよう★★★
善哉や小さき餅を焼いて入れ★★★
冬陽さす働く人のうしろから★★★

桑本栄太郎
地吹雪の嶺より里へ在所かな★★★
湧き上がるように舞い居り風花す★★★
すずめ等の輪になり翔びぬ今日大寒★★★

1月19日(4名)

小口泰與
寒鯉や峠越ゆると佐久平(原句)
寒鯉の情景がわからないので、添削しました。(髙橋正子)
寒鯉釣り峠越ゆると佐久平★★★★(正子添削)

また一人寒鯉釣りに加わりぬ★★★
あけぼのの霜の玻璃戸のがりがりと★★★

廣田 洋一
明星と向き合ひ上る冬満月★★★
冬の月白く照らせる舗道かな★★★
庭先の風にうごめく冬木の芽★★★★

多田有花)
陽を受けて輝く雪の遠き嶺★★★
寒月の夜明けを待たず沈みけり★★★
万年筆の青き筆跡日脚伸ぶ★★★

桑本栄太郎
凍晴れや児童集まり登校に★★★★
凍てつくような朝もよく晴れて、家々から児童が集まって、集まったところで登校する。よく見かける光景だが、凍晴れの空の下の子供たちへのまなざしの優しさがいい。(髙橋正子)

天晴れて夢のようなり風花す★★★
いつまでも子等遊びを居り日脚伸ぶ★★★

1月18日(5名)

小口泰與
雀らに見はられ居りぬ霰餅★★★★
亀甲の結城紬や春近し★★★★
結城紬の温かみのある織、亀甲の目出度い結城紬特有の織柄に、それを身に着けている、おそらく奥さんなのでしょうが、はっと思わせた「春近し」の感じ。しっとりした華やぎがいい。(髙橋正子)

隠り沼の霊気や風の霜柱★★★

廣田 洋一
冬の月尖れる夜の更けゆきぬ★★★
長年の仕事終わりて冬の月★★★
お疲れさまでした。(髙橋正子)
麦の芽に大山の風吹き渡り★★★★

多田有花
古ジャケットの袖はレッグウォーマーに★★★
金銀のピアス冷たき耳にして★★★★
寒暁や決意新たに床を出る★★★

桑本栄太郎
目覚めても途切れやらずよ冬の夢★★★
嶺の端の白くけぶりぬ雪しまく★★★★
雪しまきふるさと遠く想いけり★★★

友田修
冬満月低く畑を照らしおり★★★★
「低く」がいい。冬満月が昇ったばかりのところ。大きな満月が低くから畑を照らす光は、厳しい寒さに研ぎ澄まされている。(髙橋正子)

冬の月黒々と畑を照らす(原句)
冬の月畑(はた)を黒々照らしける★★★★(正子添削)
下五は、「照らしけり」としてよいのですが、「照らしける」と連体形で止めて、余韻をもたせました。(髙橋正子)

寒晴れに空の高さを仰ぎ見る★★★

1月17日(4名)

小口泰與
近道の路地や朝日の霜柱★★★
探梅や二両車両の無人駅★★★★
蝋梅や川沿いにある古戦場★★★

廣田洋一
風花や牡蠣殻積みし五重塔★★★

風花や舞行く先の白き波(原句)
風花や白き波へと舞い行けり★★★★(正子添削)
原句は、風花と白き波のイメージが強いので、動きが止まった印象です。風花の動きが出るように添削しました。(髙橋正子)

湘南の麦の芽育つ伊勢ケ原★★★

多田有花
講義しておれば窓の外に雪★★★
大根と柚子を醤油で浅漬けに★★★
寒荒にクリームこまめに塗りにけり★★★

桑本栄太郎
くいくいと上向く枝の冬芽かな★★★★
よく見れば、冬芽は、懸命に、くいくいと上へと向かう勢いがある。自信満々に見える幼子に重なる冬芽の姿。(髙橋正子)

鬼夜叉のやうな貌なり枯芙蓉★★★
うつすらとピンク乗りたる冬木の芽★★★

1月16日(5名)

小口泰與
村道の雪の轍の古びけり★★★
喚きたる二羽の鴉や日向ぼこ★★★
夕映えのいっときの色浮寝鳥★★★★

友田修
年賀状きたねといってスマホ見る★★★
雪天に枝広げたる欅かな★★★
淡々と雪に消えゆく景色かな★★★★

多田有花
初えびす熊手抱えて戻る人★★★★
北の山終日雪の雲の下★★★
ベランダの蛇口にタオル巻く寒夜★★★

廣田 洋一
寒晴れや白富士の峯神々し(原句)
「白富士の峰」を上五に置いて、印象を強くしました。
白富士の峰神々し寒の晴★★★★(正子添削)

雪の富士マグマを秘めてすまし顔★★★
並木道ぽつぽつ紅き冬芽かな★★★

桑本栄太郎
凍晴の今朝の山肌縮むかに★★★★
「凍晴」は、凍りつくような寒さの中の快晴。凍てつく寒さに、山肌が身を縮めるかのような厳しい姿を見せている。見る者の気持ちが重なっているのはもちろんだろう。(髙橋正子)

青々と畝のつづくよ葱畑★★★
金柑の空にかざすや塀の中★★★

1月15日(4名)

廣田 洋一
亡き妻に善哉供ふ小正月★★★
小正月外出控へる友ばかり★★★

いつもの電車いつもの橋や日脚伸ぶ★★★★
1月も鏡開きのころになると、日脚がのびて、景色が明るくなってくる。生活も日常にもどり、いつもの電車に乗り、いつもの橋を渡って、仕事や買い物に出かける。日常の落ち着きやのどかさが明るく詠まれている。(髙橋正子)

小口泰與
霜柱踏む子犬の果てな顔★★★
ひと筋の紅蓮の没日冬の沼★★★
竹林や雪の間渉る風の音★★★★

多田有花
寒風やゆっくり珈琲を入れる★★★
窓を打つ寒波今宵はひとり鍋★★★
マフラーに首を埋めて出勤す★★★

桑本栄太郎
凍晴れや山膚白くそのままに★★★
スキップの子等の田道や寒晴るる★★★★
妻ひとり神社へ参る女正月★★★

1月14日(4名)

小口泰與
餅雪や石碑の文字古戦場★★★
滝氷柱怒髪の岩の不動なる★★★
葱の香の三和土にみつる山家かな★★★★
冬の葱は甘味がまして、特有の葱の匂いが鼻につんと来る。畑から抜いてきた葱を三和土に持ち込むと、夕餉のお菜になるのだろう、三和土は葱の匂いでいっぱいになる。山家の暮らしが見える句。(髙橋正子)

多田有花
正月の弘天詣智慧を受く★★★
置物の干支飾りおり松の内★★★
寒風に吹かれて鳩の舞い上がる★★★★

桑本栄太郎
カーテンを開けて結露や雪化粧★★★
音もなく眼下に降りぬ雪景色★★★
天よりの欠片のように雪が降る★★★★

廣田 洋一
公園の一画灯す水仙花★★★★
白水仙雌蕊は凛と黄金色(原句)
白水仙雌蕊の凛と黄金色★★★★(正子添削)
水仙の咲けども止まぬ丈くらべ★★★

1月13日(4名)

廣田 洋一
白々と煌めく海や寒日和★★★
鳰一羽餌を漁りたる寒の川★★★
寒稽古終へるを待ちて汁粉鍋★★★

小口泰與
自転車の補助輪外す吾子の冬★★★★
霜柱墨絵の如き妙義山★★★
上州の虎落笛こそ浴びに来よ★★★

多田有花
厄神に詣でて後の水仙花★★★
昼半月桜冬芽の上にあり★★★★
白い昼の半月。桜はまだ冬芽。この二つは、やがて輝く満月に、満開の桜になる。そんなイメージを秘めて、今も十分美しい。(髙橋正子)

坂を下れば正月の海見えてくる★★★★

桑本栄太郎
寒風の頬へ耳へといたぶりぬ★★★
水禽の番い水脈曳く何処までも★★★★
池の辺や風を見送る枯尾花★★★

1月12日(4名)

小口泰與
枯蔓引くや鳥声高き山上湖★★★
あけぼのの鋭声の鳥や木守柿★★★
冬草や畑に置き去るねこ車★★★

多田有花
滑り来て鴨は水輪の中心に★★★★
寒中の空を浮かべる山の池★★★
厄神に初詣して厄落し★★★

桑本栄太郎
カーテンを開けて結露や雪の朝★★★
晴れ居ても天より舞いぬ雪見かな★★★
シャンソンのアダモ聴き居り雪が降る★★★

廣田 洋一
足元より冷気上り来寒の朝★★★
寒の海きらきらはねる水平線★★★★
水平線は一線がまっすぐ引かれているのが普通だが、寒の海の水平線は、きらきらひかって、光がはねている。画に描いたような、きらきらと、また、ぴちぴちと跳ねる面白い、生きもののような水平線だ。寒中の光は意外にも強い。(髙橋正子)

仰ぎ見る寒の白富士凛として★★★

1月11日(4名)

小口泰與
渓流の流れ嫋嫋息白し★★★
枯桑や無人駅より小学生★★★★
山の井の寂寂として寒鴉★★★

廣田洋一
水仙や並木の根方取り囲み★★★
銀世界水仙色を濃くしたり★★★★
一面の雪の世界。水仙の葉の色も濃く、花も凛立っている。雪の中の水仙が清らかでいて、力強い。(髙橋正子)

寒晴や白き機影の煌めきぬ★★★

多田有花
浮かび来しアイデアメモしている寒夜★★★
非常灯寒夜の足元を照らす★★★
街角に晴着輝く新成人★★★★

桑本栄太郎
幾度も戸外眺むる寒の雨★★★
包丁を押しあて開く鏡割★★★
雨あがり冬の茜や嶺の空★★★
コメント (7)
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