◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/1月21日~31日

2022-01-21 17:27:11 | Weblog
※当季雑詠3句(冬の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※好きな句の選とコメントを<コメント欄>にお書き込みください。
※お礼などの伝言も<コメント欄>にお書きください。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。
代表:高橋正子・管理:高橋信之
コメント (44)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日の秀句/1月21日~31日

2022-01-21 17:26:34 | Weblog
1月31日(1句)

★大寒の声透き通るコンサート/廣田洋一
大寒の空気はより緊張して、音をよく響かせる感じがする。コンサートの歌声も、透き通り、聞く人の心に沁みとおってくる。(髙橋正子)

1月30日(2句)

★ほの暗き竹林の奥笹子鳴く/廣田 洋一
笹子の鳴く声が聞こえる。どこからかと思えば、ほの暗い竹林の奥のほうから。竹林のほの暗さに、隠れ鳴くような笹子の声に春が待たれる。(高橋正子)

★寒梅や柾目はっきり長廊下/小口泰與
庭に寒梅が咲き、家に柾目の長廊下が一本通っている。日差しが注いで、廊下の板の柾目がはっきりと見える。家の南面の景色が冬日に暖かそうだ。(髙橋正子)


1月29日(1句)

★蝋梅のうすく透けたる青き空/桑本栄太郎
蝋梅はまず花が咲いてのちに葉が出る。蝋のように透けた花と、青空の取り合せが、ややマンネリ感はあるものの、きれいな景色を作っている。(髙橋正子)

1月28日(1句)

★川の鯉大きく動き春近し/廣田 洋一
日脚が伸び、川面があかるくなると、川を覗いてみたくなる。寒い日には動きも鈍かった鯉が大きく動いている。鯉の大きな動きを見るにつけ、春が近いことを思う。春はそこまで来ている。(髙橋正子)

1月27日(1句)

★谷あいのつぼみ固きや梅探る/桑本栄太郎
探梅と言えば、思いつくのは谷あいからだ。出かけてみれば、まだ蕾は固い。
蕾の固さを確かめて、次の探梅の日が楽しみになる。普通の生活にある楽しみだ。(髙橋正子)

1月26日(1句)

★土くれの白き田面や日脚伸ぶ/桑本栄太郎
掘り起こされた後の土塊か、乾いて白くなっているが、陽光が明るくなり、日脚が伸びると、春を待つ気持ちが逸る。(髙橋正子)

1月25日(1句)

★笹鳴や起重機車両通過せる/小口泰與
起重機などの工事車両が通る道は、造成工事の道であったり、傍に藪があることが多いが、そんな場所であろう。笹鳴が聞こえる。現場の様子が目に浮かぶ。(髙橋正子)

1月24日(1句)

★ワクチンの接種終えたり冬入日/桑本栄太郎
ワクチンを接種して安心を得たい。接種した安堵感と、けれどやはり、一抹の不安も。その気持ちを冬の入日が物語っている。(髙橋正子)

1月23日(1句)

★ジーパンの洗い晒しや春近し/小口泰與
真冬ならジーパンをはくときの冷たさを思い切り感じるが、洗い晒しの、ちょっときつめのジーパンがほどよく心地よい。楽しい春が近いことを思う。(髙橋正子)


1月22日(1句)

★白菜を収穫している遠き畑/多田有花
白菜畑が続くのだろう。遠目にも白菜を収穫している所作がわかる。農家は今白菜の収穫の真っ最中。(髙橋正子)

1月21日(1句)

★何もなき畑うるほす仏の座/廣田 洋一
畑に作物が育っているのはうれしいものだが、何もない畑に今仏の座が元気よく育っている。畑の力、地の力が仏の座を育て、潤いのある畑の姿なのだ。(髙橋正子)
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1月21日~31日

2022-01-21 17:25:51 | Weblog
1月31日(4名)

小口泰與
春近し芝の醜草始末せり★★★
頬杖を解くや眼間寒鴉★★★
雪浅間吠ゆや田畑の砂煙★★★

廣田洋一
大寒の声透き通るコンサート★★★★
大寒の空気はより緊張して、音をよく響かせる感じがする。コンサートの歌声も、透き通り、聞く人の心に沁みとおってくる。(髙橋正子)

大寒や唄と踊りのコンサート★★★
明星の輝く空に冬三日月★★★

多田有花
一月尽く飛び去る月日を追いかけぬ★★★
寒晴れや光の波がわが家にも★★★
ボイスレコーダー使ってみたり春隣★★★

桑本栄太郎
巣ごもりの妻の勘気や底冷えす★★★
日脚伸ぶベンツに乗りて菜園に★★★
我が故郷(さと)に天日卵とや寒卵★★★

1月30日(4名)

廣田 洋一
ほの暗き竹林の奥笹子鳴く★★★★
笹子の鳴く声が聞こえる。どこからかと思えば、ほの暗い竹林の奥のほうから。竹林のほの暗さに、隠れ鳴くような笹子の声に春が待たれる。(高橋正子)

鎌倉のそぞろ歩きや笹子鳴く★★★
葉牡丹の渦のばらけて咲きにけり★★★

小口泰與
寒梅や柾目はっきり長廊下★★★★
庭に寒梅が咲き、家に柾目の長廊下が一本通っている。日差しが注いで、廊下の板の柾目がはっきりと見える。家の南面の景色が冬日に暖かそうだ。(髙橋正子)

浜っ子の下仁田葱を褒め称ふ★★★
群雀枯木賑わすほしいまま★★★

桑本栄太郎
寒風の頬に額に田道行く★★★
さざ波のたぷたぷ岸に寒の風★★★★
寒晴れや何処か遠くにヘリの音★★★

多田有花
甘くない小豆のレシピ試す寒★★★
運転によきは短きジャケットよ★★★
亡き人の旅の土産のペルシャ絨毯★★★★

1月29日(4名)

廣田 洋一
植物図鑑ページ繰りつつ春を待つ★★★★
ベランダに蒲団干されて日の恵み★★★
よし行くぞ一声かけて蒲団出づ★★★

小口泰與
寒風や峠の邑の何でも屋★★★
消防車埃に噎ぶ畷径★★★
里山や手に掬びたる寒の水★★★★

多田有花
寒厨オリーブオイルの固まりぬ★★★
人参をゆっくり炒めて出る甘さ★★★
平飼いのものを求めし寒卵★★★

桑本栄太郎
早梅や白壁民家の里の庭★★★
蝋梅のうすく透けたる青き空★★★★
蝋梅はまず花が咲いてのちに葉が出る。蝋のように透けた花と、青空の取り合せが、ややマンネリ感はあるものの、きれいな景色を作っている。(髙橋正子)

枯草の岸辺を被う瀬音かな★★★

1月28日(3名) 

小口泰與
悴むや納戸に据える酒の樽★★★
窓に風花人通り途絶えける(原句)
人通り途絶えて窓に風花す★★★★(正子添削)
山風の真只中に麦を撒く★★★

廣田 洋一
静まりし小路を散歩春近し★★★
春近し机の抽斗整理して★★★
川の鯉大きく動き春近し★★★★
日脚が伸び、川面があかるくなると、川を覗いてみたくなる。寒い日には動きも鈍かった鯉が大きく動いている。鯉の大きな動きを見るにつけ、春が近いことを思う。春はそこまで来ている。(髙橋正子)

桑本栄太郎
雲途切れ天使のはしご日脚伸ぶ★★★
日脚伸ぶベンツ停まりぬ菜園に★★★
さざ波へ番の水脈や春隣★★★★

1月27日(4名)

小口泰與
やま吠えて忽と風花吹き出しぬ★★★
黒猫の眦あぐや寒鴉★★★
五つ六つ砂浴びの穴寒雀★★★★

廣田洋一
日溜りに身体寄せ合ふ寒雀★★★
ひょいと来てさつと飛び立つ寒雀★★★★
新しき庭の片隅寒薔薇★★★

多田有花
窓を拭く人のありけり春近し★★★★
一日に一つの日課冬林檎★★★
人参も牛蒡も千切りきんぴらに★★★

桑本栄太郎
谷あいのつぼみ固きや梅探る★★★★
探梅と言えば、思いつくのは谷あいからだ。出かけてみれば、まだ蕾は固い。
蕾の固さを確かめて、次の探梅の日が楽しみになる。普通の生活にある楽しみだ。(髙橋正子)

群れ下りて野菜ついばむ冬の鵯★★★
蝋梅の日を溜め開く軒端かな★★★

1月26日(4名)

小口泰與
手水舎へ波紋広ぐや寒椿(原句)
「手水舎へ波紋を広げる」のは「椿」と読めますがそういうことでしょうか。
(髙橋正子)

手水舎の水の波紋や寒椿★★★★(正子添削)

春近し浅間へ没日近寄らぬ★★★
一列に登校の子ら冬の雁★★★

廣田 洋一
白菜の横たへられし畑かな★★★
白菜の尻を揃へて売られけり★★★★
底冷えや京の座敷を思ひ出し★★★

多田有花
風呂上り喉を潤す寒の水★★★
起き抜けに飲むもまたよし寒の水★★★
冬深しヘッドホンの音深し★★★★

桑本栄太郎
土くれの白き田面や日脚伸ぶ★★★★
掘り起こされた後の土塊か、乾いて白くなっているが、陽光が明るくなり、日脚が伸びると、春を待つ気持ちが逸る。(髙橋正子)

日脚伸ぶ田面を辿る路線バス★★★
看板の南茶屋とや冬うらら★★★


1月25日(4名)

小口泰與
寒鯉に太棹の鈴鳴りにけり★★★
笹鳴や起重機車両通過せる★★★★
起重機などの工事車両が通る道は、造成工事の道であったり、傍に藪があることが多いが、そんな場所であろう。笹鳴が聞こえる。現場の様子が目に浮かぶ。(髙橋正子)

風花の舞いくる里の分教場★★★

廣田 洋一
凍蝶にひよいと出くはす畔の道★★★★
子ら遊ぶ園の片隅冬菫★★★
朝一つ二人で分ける寒卵★★★

多田有花
寒の雨あがれば少し風の出て★★★
どんな夢も目覚めれば布団の中★★★
ひとり弾く電子ピアノや冬の夜★★★★

桑本栄太郎
日脚伸ぶ白き銀杏の梢かな★★★
屈みこむ畦の中なり犬ふぐり★★★
日脚伸ぶ虚像あかるきカーブミラー★★★★
 
1月24日(4名)

小口泰與
蝋梅の虜となるや里の風★★★
砂浴びの穴の五六個寒雀★★★
ひと筋の没日に映ゆや小白鳥★★★★

廣田洋一
松過ぎの松の小枝の青々と★★★★
松過ぎて鎌倉殿の十三人★★★
日溜りにゆったりとまる冬の蝶★★★

多田有花
いつとなく降り出しており寒の雨★★★★
テーブルの下を拭き上げ寒土用★★★
出勤する人の足音寒暁に★★★

桑本栄太郎
コロナ菌のような形や花八手★★★
寒木瓜の雨に滴やうすき紅★★★
ワクチンの接種終えたり冬入日★★★★
ワクチンを接種して安心を得たい。接種した安堵感と、けれどやはり、一抹の不安も。その気持ちを冬の入日が物語っている。(髙橋正子)

1月23日(4名)

小口泰與
山からの風の狼藉寒牡丹★★★
正面の白き浅間や寒紅梅★★★
ジーパンの洗い晒しや春近し★★★★
真冬ならジーパンをはくときの冷たさを思い切り感じるが、洗い晒しの、ちょっときつめのジーパンがほどよく心地よい。楽しい春が近いことを思う。(髙橋正子)

廣田 洋一
枯畑の一画青く小麦の芽★★★★
減反に逆らひ伸びる小麦の芽★★★
悴みし手にて包みし紙コップ★★★

多田有花
寒ゆるみ掃除機の音にぎやかに★★★★
日脚伸ぶ路地に響きし子らの声★★★
冬深し夜明けの少し早くなる★★★

桑本栄太郎
<ふるさと追憶二句>
海鳴りの風を聞き居り干大根★★★
藁屋根の軒の深さや懸大根★★★
時雨るるや歩み行くほど本降りに★★★★

1月22日(5名)

廣田 洋一
万両の実の連なれり通学路★★★
日溜りや万両の実のつやつやと★★★
一枝に一枚残る枯葉かな★★★

小口泰與
日脚伸ぶ雀の集う水たまり★★★
寒犬や砂塵舞いあぐ畷道★★★
探梅や降りたつ駅は無人駅★★★★

多田有花
あらうれし飛び跳ね吠えて雪の犬★★★
白菜を収穫している遠き畑★★★★
白菜畑が続くのだろう。遠目にも白菜を収穫している所作がわかる。農家は今白菜の収穫の真っ最中。(髙橋正子)

日差し受け稜線の木々春を待つ★★★

桑本栄太郎
凍晴れの石に躓く田道かな★★★
寒晴れの田面を辿る路線バス★★★
どの家も斎藤姓や寒晴るる★★★

友田修
道々の大寒を見る散歩かな★★★
「道々の大寒」のところは、抽象的なので、俳句では、ここを具体的に物で表して述べることが推奨されます。具体的には何が印象にのこったのでしょうか。(髙橋正子)

大寒の朝に鋭くカラス飛ぶ★★★

水仙と雨音を聞く冬座敷(原句)
「水仙」は、冬の季語で、「冬座敷」も冬の季語ですので、季語は原則、一句に一つにします。(髙橋正子)
活けられし水仙と聞く雨の音★★★★(正子添削①)
水仙の香に雨音を聞く座敷★★★★(正子添削②)

1月21日(4名)

小口泰與
仲今の老の活力冬の虹★★★
寒梅や山風土間に居座りし★★★
青青と松の貫禄瀬戸火鉢★★★

廣田 洋一
何もなき畑うるほす仏の座★★★★
畑に作物が育っているのはうれしいものだが、何もない畑に今仏の座が元気よく育っている。畑の力、地の力が仏の座を育て、潤いのある姿なのだ。(髙橋正子)

夜明け前冴ゆる星空広がりぬ★★★
大寒の月を仰げる夜明け前★★★

多田有花
驚くや大寒の陽の明るさに★★★
ぬるま湯でフロントガラスの凍てをとる★★★
雪はらはらやがて朝日の差し来るを★★★

桑本栄太郎
降る雪の頻りに落つや消えゆきぬ★★★
晴れいても又も降りだす今朝の雪★★★
ちょんちょんと胸毛ふくれて寒すずめ★★★

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする