◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/10月11日~10月20日

2024-10-11 22:31:49 | Weblog
※当季雑詠3句(秋の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。

         🌰 🌰 🌰 🌰 🌰 🌰 🌰 🌰
        今日の俳句『現代俳句一日一句鑑賞』(髙橋正子著)より
  名前の右端に🌸の印が付いている句は、(現)または(元)花冠会員の句
     名前の右端に🍁の印が付いている句は、花冠に縁の深い方の句
 
10月20日
★朝霧の中に九段のともし哉        正岡 子規(まさおか しき)
10月19日
★天地ふとさかしまにあり秋を病む     三橋 鷹女(みつはし たかじょ)
10月18日
★大空に舞ひ別れたる鶴もあり       杉田 久女(すぎた ひさじょ)
10月17日
★秋ららあの山この山くっきりと      渡辺 酸美(わたなべ すいみ)🌸
10月16日
★安らいてみのりの秋にとりまかれ     川本 臥風(かわもと がふう)🍁
10月15日
★銀杏ちる深空あをあを澄みまさり     五十崎 故郷(いかざき こきょう)
10月14日
★柿の実の中より光りさすごとし      川本 臥風(かわもと がふう)🍁
10月13日 
★星空へ店より林檎あふれをり       橋本 多佳子(はしもと たかこ)
10月12日
★ある僧の月の待たずに帰りけり      正岡 子規(まさおか しき)
10月11日
  三十八番金剛福寺(高知)
★秋雲つぎつぎ寺の庇より離れ       髙橋 信之(たかはし 信之)🌸
コメント (33)
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今日の秀句/10月11日~10月20日

2024-10-11 22:30:37 | Weblog
10月20日(1句)

★秋水の石の河原や鴨川に/桑本栄太郎
京都四条大橋あたりの鴨川の景色は写真でよく見るが、鴨川には浅瀬に飛び石が置かれて、飛び石伝いに川を渡れるところもある。そのあたりには石が転がって、石の間を秋水が流れている。石と秋水の織り成す景色も鴨川の魅力であろう。(髙橋正子)

10月19日(1句)

★色鳥や日向の匂うかけ布団/小口泰與
色鳥は、秋渡ってくる小鳥類のうちジョウビタキなど羽のきれいな鳥のこと。
天気のいい日、布団を干しているところにやってきたのはジョウビタキであろうか。かけ布団には日向の匂いがして、ふんわりとして温かい。秋のよい気候が暮らしに結びついて句となっている。(髙橋正子)

10月18日(1句)

★新堂の屋根の光れる初時雨/廣田洋一
新しいお堂の屋根が初時雨に濡れて輝いている。お堂は新しく、時雨は今年初めて。これらの新しく、初めてのものの美しい出会いが季節の移り変わりをさらりと表現しているのがいい。(髙橋正子)

10月17日(2句)

★鋏音高く秋園の花を切る/多田有花
秋の園で花を切るとき、鋏の音が空にぬけように、高く響く。秋の静けさと対比され鋏音の鋭さと美しさが同時に感じらる。(髙橋正子)

★新藁の青き匂いや日の香とも / 桑本栄太郎:
新しく収穫された藁の青々とした香りは、また、日の香りだと言う。新しい藁の新鮮な香りが、日の光の下で広がる様子が美しく表現されている。(髙橋正子)

10月16日(2句)

★一筋の田の径長し星月夜/小口泰與
星月夜には、田んぼの径が浮き上がって見える。一筋の径がどこまでも続く田径の星月夜の静かな美しさが読み取れる。(髙橋正子)

★桑の葉の少し濡れ居り秋蚕飼う/桑本栄太郎
蚕の餌は桑の葉であるが、桑の葉が乾くと蚕は食べない。そのために新鮮な桑の葉を一日3回、朝昼晩に与えるようである。少し濡れているのは、露や霧で濡れた葉であろうか。深まる秋に蚕を飼う暮らしがしっとりと伝わる。(髙橋正子)

10月15日(2句)

★見上げれば桜紅葉に触れる雲/多田有花
桜紅葉が白い雲に触れていて、ふたつの触れ合う色彩が美しい。のびやかな句。(髙橋正子)

★黄落となりし舗道やかつらの樹/桑本栄太郎
黄落期を迎えた桂の鋪道。桂は丸みのある、美しい形の葉をしており、黄葉も美しい。銀杏とはまた違った味わいのある黄葉である。(髙橋正子)

10月14日(2句)

★秋深むひと日ひと日の句作かな/小口泰與
秋が深まる中で一日一日を俳句作りに費やす静かな充実感が感じられます。季節の移ろいと日々の創作が結びつき、詩的な生活の一瞬を美しく表現しています。
(生成AIのコメントを髙橋正子の責任で貼り付けました。)

★あおぞらの村の梢や鵙の声/桑本栄太郎
青空の下に広がる村の景色と、梢に止まる鵙の声が描かれています。自然の中で響く鵙の声が、村の静けさと調和し、美しい風景を詠み込んでいます。青空と梢、そして鵙の声が一体となり、清々しい自然の一コマが目に浮かびます。
(生成AIのコメントを髙橋正子の責任で貼り付けました。)

10月13日(1句)

★晴れし朝残る燕の舞いにけり/多田有花
晴れた朝の清々しさに、残る燕が舞う姿が、強く印象に残る。「舞いけり」の詠嘆が句に味わいを持たせている。(髙橋正子)

10月12日(1句)

★鈴の音のひときわ高き秋の猫/小口泰與
猫に首に鈴をつけている。動くと地リンチ鳴る。秋になると、猫の鈴の音もよく響いているような感じがしている。金の鈴でもつけているのではないかと。猫が可愛らしくなっている。(髙橋正子)

10月11日(1句)

★流れ星ひとつ未明の南天に/多田有花
シンプルな表現ながら、未明の南天にすっと流れる一つの星が神秘的な雰囲気を醸している。(髙橋正子)
コメント (13)
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10月11日~10月20日

2024-10-11 22:29:12 | Weblog
1月20日(3名)

小口泰與
水澄むや日にけに浅間変わりける★★★★
笹薮に隠れし鷺や鯉の鰭★★★
蜻蛉の急に消えけり今朝の沼★★★

多田有花
あけびひとつ蔓よりもいで食べにけり★★★
雨あがり強風となる夜寒かな★★★
強風のなかに響くや鹿の声★★★

桑本栄太郎
<京都四条大橋より>
見晴るかす遥か比叡や秋気澄む★★★
秋水の石の河原や鴨川に★★★★
外つ人の橋を行き交う秋日かな ★★★

1月19日(3名)
小口泰與
落ち来たる甘柿ひとつ駐車場★★★
独り居てひとり飲む酒温め酒★★★
色鳥や日向くさしのかけ布団(原句)
色鳥や日向の匂うかけ布団(正子添削)

多田有花
金木犀香りのベールを町にかけ★★★
月に暈ありお天気は下り坂★★★
晩秋の雨の週末ゆっくりと★★★ 

桑本栄太郎
樋落つる滴に目覚む秋の雨★★★
早々と終いとなりぬ運動会★★★
雨降れど柿の色づく在所かな★★★

1月18日(4名)

多田有花
秋天を真一文字の飛行機雲★★★
薄雲が満月淡く覆いけり★★★
すがる虫夜の散歩の道すがら★★★

小口泰與
草野球秋はひときわ打球音★★★
雨降りてひとえに冷える濁り酒★★★
団らんのひともし頃の秋の宿★★★

廣田洋一
ふと匂う薬局前の金木犀★★★
爽やかな音たて湧きし法の池★★★
新堂の屋根の光れる初時雨★★★★

桑本栄太郎
パリパリと新藁青く乾きけり★★★
ひよどりの赤き実零す奇声かな★★★
お茶漬けの昼餉終りぬ秋湿り★★★

10月17日(4名)

多田有花
柿の実に今朝は目白が来ているよ★★★
うろこ雲流れてここに幾星霜★★★
鋏音高く秋園の花を切る★★★★

廣田洋一
デザートの葡萄一粒かみしめて★★★
高々と鉄柱吊り上げ秋の空★★★★
神職の白衣映えたる秋社★★★

桑本栄太郎
天辺の早やももみづる桜かな★★★
嶺の端のうすく棚引く秋かすみ★★★
新藁の青き匂いや日の香とも★★★★

弓削和人
池面(いけおも)に蓮の実垂れて動かざる★★★
烏瓜朱し/実のこして/蔓昇る
この切れかたでいいですか。(髙橋正子)

秋の山障子をうつす廊下かな
「秋の山」「障子をうつす廊下」が切れすぎています。この関係は付かず、離れず。

10月16日(3名)

小口泰與
一筋の田の径長し星月夜★★★★  
星月夜空の深さよ偉大さよ★★★  
釣りあがる秋鮎同じ大きさぞ★★★   

多田有花
ぶらんこに座り見上げる後の月★★★  
雲多き空となりたり栗名月★★★  
十三夜明けて静かな雨となる★★★   
 
桑本栄太郎
おとといの月は無月に後の月★★★  
吟行の御所の庭なり十三夜★★★  
桑の葉の少し濡れ居り秋蚕飼う★★★★  

10月15日(2名)

多田有花
よく晴れて今日は一家で藷掘りを★★★ 
アベマキの木の実ゆっくり育ちけり★★★ 
見上げれば桜紅葉に触れる雲★★★★  

桑本栄太郎
降りそうで降らぬ朝や秋曇★★★ 
もみじ葉の真紅ひときわアメリカ楓★★★ 
黄落となりし舗道やかつらの葉(原句)
黄落となりし舗道やかつらの樹(正子添削)

10月14日(3名)

小口泰與
秋深むひと日ひと日の句作かな★★★★
大利根の水のひとひら秋日かな★★★
濁り酒ひとえに句作つかれかな★★★ 

多田有花
コスモスや風の動きに忠実に★★★
長き夜にボールペンを使い切る★★★
きんもくせい香る街路を歩く夜★★★ 

桑本栄太郎
秋水の渇れて清らか沈下橋★★★
あおぞらの村の梢や鵙の声★★★★
丹波なる実の大きさや栗ご飯★★★ 


10月13日(4名)

多田有花
晴れし朝残る燕の舞いにけり★★★
秋うららかぼちゃの種が芽を伸ばす★★★
鶏頭が見ゆ馬車道の修築碑★★★

小口泰與
舟波の穂へほんろうの黄鶺鴒★★★
樋からの一すじ溢る秋の雨★★★
利酒や立ち振る舞いの為人★★★

廣田洋一
スーパーの売場空きおり今年米★★★
我町の今年米炊く夕餉かな★★★
七五三の子に手を振る外国人★★★

弓削和人
やや寒く網戸に寄せる小虫かな★★★
湖の紅葉ちらほら紺一望★★★
引越の荷をほどかざる冬仕度★★★

10月12日(2名)

多田有花
祭太鼓の練習続く夜長★★★
半月にバッティングセンターの音響く★★★
長き夜を走り去り行く終列車★★★

小口泰與
鈴の音のひときは高き秋の猫★★★★
秋薔薇の終えて狭庭の静かなり(原句)
「秋薔薇」の(が)「終えて」は文法的につながりが不自然です。(髙橋正子)
秋薔薇の咲き終え狭庭静かなり(正子添削)

落し水夕餉の酒の二三杯★★★

10月11日(3名)

小口泰與
蜻蛉のつんつん水面翔けにけり★★★
ひだるしの園児の競技秋の空★★★
人波のよれる如きや紅葉谷★★★

多田有花
流れ星ひとつ未明の南天に★★★★
秋夕焼鴉続々ねぐらへと★★★
えのころや売りますとあり家の窓★★★

桑本栄太郎
あさがおの紫紺の色に君想う★★★
迫り出して垣根明るき泡立草★★★
枝ごとに遅速ありたり初紅葉★★★


コメント (1)
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