◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/1月1日~1月10日/2025年

2025-01-01 18:34:01 | Weblog
※当季雑詠3句(新年・冬の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。 
    
     🍊🍊🍊 🍊🍊🍊 🍊🍊🍊 🍊🍊🍊 🍊🍊🍊
      今日の俳句『現代俳句一日一句鑑賞』(髙橋正子著)より
 右端に🌸の印が付いている句は、(現)または(元)花冠会員の句
     名前の右端に🍁の印が付いている句は、花冠に縁の深い方の句

1月10日
★乗鞍の雪嶺青くオリオン座       堀  幹夫(ほり みきお)
1月9日
★雪明かり牛まっくろに立ち止まる    志賀 たいじ(しが たいじ)
1月8日
★歌かるた読みつぎてゆく減らしゆく   橋本 多佳子(はしもと たかこ)
1月7日
★雪すべて降らせて戻る空の青      戸原 琴(とはら こと)🌸
1月6日
★林泉(しま)明るくところどころに石抱く雪 川本 征矢(かわもと せいし)🌸
1月5日
★獅子舞や蜑(あま)が門辺に笛吹ける   水原 秋櫻子(みずはら しゅうおうし)
1月4日
★ねんごろな伝言とどき初句会     中村 汀女(なかむら ていじょ)
1月3日
★誕生日正月三日の眉月に       髙橋 正子(たかはし まさこ)🌸
1月2日
★初明かりしたまひて慈母観音像    川本 臥風(かわもと がふう) 🍁
1月1日
★去年今年貫く棒の如きもの      高浜 虚子(たかはま きょし)

コメント (43)
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今日の秀句/1月1日~1月10日/2025年

2025-01-01 18:32:53 | Weblog
1月10日

※該当句無し

1月9日(2句)

★行きゆきて深雪の山の鳥にあう/小口泰與
雪の山を奥深く進んでゆくと、雪の中の鳥に出会った。雪の中の別世界の鳥に出会った感嘆の気持ち読み取れる。(髙橋正子)

★白菜に刃が入る音のさっぱりと/川名ますみ
白菜のもつ清冽な印象が、さっぱりした音として捉えられている。冬野菜の代表の一つの白菜が野菜としてだけでなく、冬と言う季節のもつ清潔感ともつながっている。(髙橋正子)

1月8日(2句)
★投函の賀状に添いぬ雪の粉/弓削和人
牡丹雪でなくさらさらした粉雪も雪国の雪を想像させる。賀状を投函しようとすると、その間も粉雪が降り込んでくる。投函の様子が生き生きと伝わる。(髙橋正子)

★雪模様紅茶旨しと声になる/上島祥子
雪がいまにも降りそうな寒々とした天気。熱い紅茶を淹れると自分で淹れて自分で思わず「おいしい」と声に出してしまった。寒い時の紅茶のうまさがリアルに伝わってくる。(髙橋正子)

1月7日(1句)

★初日さし湖の昏さを破りけり/弓削和人
初日が射すまでの湖の昏さは、それが北の国であればあるほど、その対比が明らかだと思える。湖の昏さを明るさに変える初日の力強さが「破りけり」に読み取れる。(髙橋正子)

1月6日(1句)

★すずめ等のふつくら並び寒に入る/桑本栄太郎
すずめ等も寒いのだろう。丸く羽を膨らませ、身を寄せ合って並んでいる。寒中にもかかわらず、かわいらしい姿を見せてくれる。(髙橋正子)

1月5日(1句)

★初春の雪の山見ゆ滑走路/多田有花
滑走路は3000mから4000mの距離が必要とされる。そのため広大な土地に設置されているので、見通しはよい。雪山も新年ならば、すがすがしい「初春」の趣である。(髙橋正子)


1月4日(1句)

★水鳥や夕日沈みし山の端へ/小口泰與
この俳句は非常に美しい情景を描いています。夕日が沈みつつある山の端へと、水鳥が飛んでいく様子を詠んでいます。ここで、夕日と山の間に広がる静寂な自然の風景が目に浮かびます。水鳥は自由に飛び回り、その一方で夕日の沈む様子は一日の終わりを象徴しています。詩的で静かな美しさが感じられる作品ですね。(生成AIによるコメント/記事引用髙橋正子)

1月3日(1句)

★何となくきのうと違う初山河/桑本栄太郎
新年が明けてみれば、山河が昨日と違って見える。晴れやかに横たわる山河に、「きのうと違う」ものを感じた。それも言葉で言えない「何となく」なのだ。(髙橋正子)

1月2日(2句)

★降る雪が包む鳴子の年の夜/多田有花
年末から正月にかけて鳴子温泉に宿泊されたようだ。おりしも年の夜、降る雪にすっぽりと包まれた鳴子の情緒が偲ばれる。(髙橋正子)

  地元大原野神社
★神苑の高き木立や淑気満つ/桑本栄太郎
神苑の木立の高さには緊張感があり、それが淑気と感じられる。新年の清々しい気持ちがよく伝わる。(髙橋正子)

1月1日(1句)

★連弾の聞こゆる路地や年はじめ/小口泰與
年のはじめに路地に、連弾のピアノの音が聞こえる。仲むつまじい連弾の音色に心温まる新年となった。(髙橋正子)
コメント (9)
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1月1日~1月10日/2025年

2025-01-01 18:30:26 | Weblog
1月10日(2名)

小口泰與
雪もよい洗濯物は三山あり★★★
行く方は常に同じや冬木の芽★★★
ゆくりなく森であいたる二羽の鴛鴦★★★

小口泰與
夕影の欄間へ伸びる冬日かな★★★
夕星や榛名に鳥の帰りける★★★
冬の沼夕映え長く映しける★★★

桑本栄太郎
冬晴れの水色天の被いけり(原句)
「天の」の「の」は「天が」となる主格の「の」です。天が何を被うのか、ということになります。(髙橋正子)
冬晴れの水色天被いけり(正子添削)

降り居れど日差し明るく雪催い★★★
落葉松の枯木となりて青空に★★★

1月9日(5名)

小口泰與
大雪をやり過ごしたる峠かな★★★
冬の虹行き交う子等の顔硬き★★★
行きゆきて深雪の山の鳥にあう★★★★

桑本栄太郎
寒晴れや鉄塔三基嶺の端に★★★
寒風の嶺の端白くなりにけり★★★
あおぞらに伸びる梢の冬芽かな★★★★

廣田洋一
眠らざる黒熊出でし北の町★★★ 
晴れやかに笑顔を見せし初句会★★★
松過ぎのコーヒー喫す朝かな ★★★

川名ますみ
年越や棚の奥まで拭きあげる★★★
猫亡くて猫のくすしの賀状来ぬ★★★
白菜に刃が入る音のさっぱりと★★★★

弓削和人
賀客来てまだ来ぬ明日の話題かな★★★
食積や湖の碧さも詰めたなら★★★
たましいを潤し浸かる初湯かな★★★★

1月8日(6名)
小口泰與
冬の日の沼に差したる光かな★★★
オルガンの寒林の中より聞こゆ★★★
餌求め冬翡翠の行くやらん★★★

多田有花
銀杏落葉鼠小僧の墓に降る★★★
冬の夕あんかけ焼きそばを食す★★★
冬空に聳える櫓太鼓かな★★★

廣田洋一
結びたる俳縁深め去年今年★★★
寿ぎの気分を残し鳥総松★★★
寒餅や罅に覆われ水の中★★★

弓削和人
こぞの息吐ききり今年は新たなり★★★
淑気いま過ぎ去るなかれ朝の湖★★★
投函の賀状に添えし雪の粉(原句)
投函の賀状に添いぬ雪の粉(正子添削)

桑本栄太郎
寒風に骨の錆つき軋み居り★★★
落葉松の枯木となりて青き空★★★
寒晴れや鉄塔三基嶺の端に★★★

上島祥子
傘の花爪先冷えし初仕事
「傘の花」と「爪先冷えし初仕事」の関係がよくわかりません。

雪模様紅茶旨しと声になる★★★★
朱塗り椀箱に収めし四日の朝 ★★★

1月7日(6名)

小口泰與
らんらんと光る三國の雪の嶺★★★
降る雪に身を包まれし山の寺★★★
雪浅間のぞみて祈る朝かな★★★

土橋みよ
坂道を登りし先に大中寺(原句)
季語を入れるほうが、句に広がりがでますので、例えば「新年」の季語をいれました。(髙橋正子)
新年の坂を登れば大中寺(正子添削)

ツキ直しし餅ありがたや大中寺★★★
蝋梅の香に目をつむる大中寺★★★

廣田洋一
凍てし道きらきら光る朝かな★★★
新鮮な野菜を揃え七草粥★★★
ちりちりと破魔矢の鈴とすれ違い(原句)
「ちりちりと」は「すれ違い」に係って(修飾して)いますので、意味として不自然になっています。(髙橋正子)
ちりちり鳴る破魔矢の鈴とすれ違い(正子添削)

多田有花
吉良邸の跡に山茶花咲きにけり★★★
裸木の桜や海舟生誕地★★★
冬晴に粋な墓石回向院★★★

桑本栄太郎
人の日の待合込みて席もなし★★★
みずいろの空どこ迄も寒晴るる★★★
木枯や寄る辺なき世の厳しさに★★★

弓削和人
眠りから醒めてまどろむ去年今年★★★
元日に厚き手袋はめりけり★★★
初日さし湖の昏さを破りけり★★★★

1月6日(3名)

廣田洋一
小吉の籤をひきたる四日かな★★★
甥子らの畏まりたる御慶かな★★★
汚れたる台所拭く六日かな★★★

桑本栄太郎
すすき枯れ中洲占め居り桂川★★★
戸を開けてうそぶくように冬の雨★★★
すずめ等のふつくら並び寒に入る★★★★

多田有花
上空より新春の富士を寿ぎぬ★★★
初富士に続き眼下に南アルプス★★★
迎春の旅路を思う萩の月 ★★★

1月5日(4名)

小口泰與
鴛鴦の二羽にて発つや沼の夕★★★
寒菊へ耐へよと風の当たりけり★★★
雪催いまこと赤城は雲の中★★★

廣田洋一
友来たりこれ幸いと年酒酌む★★★
読初めや一日一句を開きたる★★★
小寒の日はうすうすと散歩道★★★★

多田有花
夜の風に少し傾いで注連飾り★★★★
元日の雪の鳴子を後にする★★★
初春の雪の山見ゆ滑走路★★★★

桑本栄太郎
<京都四条大橋界隈>
鴨川の河畔明るき淑気かな★★★
見渡せば遥か北山冬かすみ★★★
せせらぎに沿いて冬芽や高瀬川★★★★

1月4日(4名)

小口泰與
枝枝へ雪の帽子や朝まだき★★★
山風に落葉連れられ消え去りし★★★
水鳥や夕日沈みし山の端へ★★★★

多田有花
ロビーにもレストランにも鏡餅★★★
栗きんとん黒豆伊達巻ずんだ餅★★★
紅白のテーブルで供す節料理★★★

廣田洋一
年酒酌む母はお燗に大忙し★★★
初夢や大金運ぶ白き蛇★★★
オリオンを見上げる家路凍てつきぬ★★★

桑本栄太郎
駅伝と映画に過ぎる三が日★★★
あはあはと鴉の笑ふ御慶かな★★★
四日はやエンジン噴かす駐車場★★★
 
1月3日(4名)

小口泰與
風も無き群馬の山河三日かな★★★
三日はや孫は上京致しける★★★
上州の地より見ゆるぞ初富士よ★★★

多田有花
去年今年ともに湯にあり健やかに★★★
新年のあいさつ鳴子こけしにも★★★
朝の雪やみて初日がさしにけり★★★

桑本栄太郎
何となくきのうと違う初山河★★★★
ボール蹴る子等公園に初御空★★★
バス降りて家族そろいぬ正月会★★★

弓削和人
大雪は農村一過覆いけり★★★
菜園の灯籠雪におぼろかな★★★
見送りて雪の刹那に暮れにけり★★★

1月2日(4名)
多田有花
年の夜の料理を目にも楽しみぬ★★★
かき揚げを載せて鳴子の年越蕎麦★★★
降る雪が包む鳴子の年の夜★★★★

桑本栄太郎
<地元大原野神社へ初詣>
朱の鳥居拝礼したる初詣★★★
神獣の鹿と云うとや初参★★★
神苑の高き木立や淑気満つ★★★★

上島祥子
シリウスの光は確か去年今年★★★★
定年の挨拶手書きで年男★★★
謹賀新年深夜に送るスマートフォン★★★

弓削和人
すき焼きや箸を短くしてつつき★★★
霜やけや風呂をあたため血は巡り★★★

1月1日(3名)

小口泰與
年かわる時やひと風呂阿鼻にける★★★
連弾の聞こゆる露地や年はじめ★★★★
「露地」は茶庭、あるいは露地栽培と言う場合に使います。「路地」は庭の通路、家と家の狭い路に使います。句意は「路地」に読み取れますが、どちらでしょうか。(髙橋正子)
早きかなああお正月お正月★★★

廣田洋一
ビルの窓燦と光りて初日の出★★★★
白き富士凛然として淑気満つ★★★
老いたれば一つで良しと雑煮餅★★★

多田有花
大晦日北の国への列車に乗る★★★
大歳の駅に降り立てば硫黄の香★★★
除夜に降る雪眺めつつ露天の湯★★★★
コメント (3)
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