◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

自由な投句箱/1月11日~11月20日

2025-01-12 01:05:43 | Weblog
※当季雑詠3句(新年・冬の句)を<コメント欄>にお書き込みください。
※投句は、一日1回3句に限ります。
※登録のない俳号やペンネームでの投句は、削除いたします。(例:唐辛子など)
※★印の基準について。
「心が動いている」句を良い句として、★印を付けています。 
    
     🍊🍊🍊 🍊🍊🍊 🍊🍊🍊 🍊🍊🍊 🍊🍊🍊
      今日の俳句『現代俳句一日一句鑑賞』(髙橋正子著)より
   右端に🌸の印が付いている句は、(現)または(元)花冠会員の句
   名前の右端に🍁の印が付いている句は、花冠に縁の深い方の句

1月20日
★大寒や転びて諸手つく悲しさ     西東 三鬼(さいとう さんき)
1月19日
★火鉢にかざす手の中のわが指の骨   臼田 亜浪(うすだ あろう)🍁
1月18日
★土堤(どて)を外(そ)て枯野の犬となりゆけり 山口 誓子(やまぐち せいし)
1月17日
★風邪の母子抱きあふ形玻璃透る    西垣 脩(にしがき しゅう)🍁
1月16日
★雪山の風来るまでにちかづきぬ    篠原 梵(しのはら ぼん)🍁
1月15日
★群れ来たりまた大空へ寒すずめ    石井 信雄(いしい のぶお)🌸
1月14日
★畝伸びる彼方に雪の剣岳       能作 靖雄(のうさく やすお)🌸
1月13日
★限りなく降る雪何をもたらすや    西東 三鬼(さいとう さんき) 
1月12日
★鴨の中の一つの鴨を見てゐたり    高浜 虚子(たかはま きょし)
1月11日
★ふかぶかと枯野の果ての日の名残り  大山 涼(おおやま りょう)🌸
コメント (36)
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今日の秀句/1月11日~1月20日

2025-01-12 01:04:27 | Weblog
1月20日(2句)

★雪の熔岩黒き煙を吐きにけり/小口泰與
この句は、雪と熔岩という対照的なイメージを結びつけています。熔岩が雪の中で黒い煙を吐く様子は、自然の力強さと神秘を感じさせます。熔岩の熱さと雪の冷たさ、黒い煙と白い雪というコントラストが魅力的です。(AIのコメント/引用責任髙橋正子)

★ 水仙の廻りを掃きて日暮かな/廣田洋一
この句は、水仙の花を取り巻く日常の一コマを切り取ったものです。夕暮れ時に水仙の周りを掃除する様子は、静かな日常の美しさや穏やかな時間の流れを感じさせます。水仙の花がもたらす柔らかな明るさと夕暮れの静けさが、心に響く句です。(AIのコメント/引用責任髙橋正子)

1月19日(1句)

★山茶花の花は夕陽に彩を増し/上島祥子
山茶花の花は昼間は賑やかな印象で咲いているが、夕陽が差すころになると、一つ一つの花が葉むらから浮き上がって、陰影深く見える。夕陽に照らされ彩を増す。その細やかな変化をよく捉えている。(髙橋正子)

1月18日(1句)

★竹筒の灯かりに祈る阪神忌/桑本栄太郎
阪神・淡路大震災で亡くなった人々への、素直で素朴な祈りの姿が、あたたかく伝わってくる。(髙橋正子)

1月17日(1句)

★鐘鳴らししのぶ未明や阪神忌/桑本栄太郎
 阪神・淡路大震災から30年経った。1995年 (平成 7年) 1月17日 (火曜日)5時46分52秒に発生した 。その朝は私は信之先生と松山に居て揺れで目を覚まし、次第に死者が増えるニュースに釘付けだった。近所の娘さんも遺体となって帰ってきた。寒中の未明の地震にさまざまな記憶が蘇り、追悼の気持ちが深くなる。(髙橋正子)

1月16日’(1句)

★松納静かな雨が屋根濡らす/多田有花
地方によって違うが、現在では松の内は1月7日までとされている。正月の飾りを取り払うのが松納。その時期には寒に入り、冷たい雨が降ることもある。「屋根を濡らす」静かな雨になることもある。松納の静かな寂しさがしっとりと伝わる。(髙橋正子)

1月15日(1句)

★少しずつ膨らみきたり冬芽かな/廣田洋一
「少しずつ」に作者のやさしい気持ちがよく現れている。少しずつ膨らんでいる
冬芽への期待が感じられる明るい句。(髙橋正子)

1月14日(1句)

★日を浴びて葉牡丹の渦広がりぬ/廣田洋一
正月には葉牡丹の中心はしっかり巻いていた。日々、日を浴びて葉牡丹の渦はゆるみ広がってきた。葉牡丹の渦の弛みに、日が過ぎて行くことが思われる。(髙橋正子)

1月13日(1句)

★蘇るや雪の浅間へ朝日差し/小口泰與(正子添削)
蘇る雪の浅間へ朝日かな/小口泰與(原句)
「蘇る」のは、雪の浅間山が朝日を受けたからそのように感じたのではないだろうか。そこをはっきりさせるために添削した。雪の浅間が朝日をうけて神々しいまでに「蘇った」のがうれしいのだ。(髙橋正子)

1月12日(1句)

★寒餅や軒に吊るせし昭和の日/廣田洋一
正月の餅が寒中まで残ることは多い。黴ないようにいろいろ工夫されるが、寒い地方では藁でしばり軒に吊るしておく。私の育った瀬戸内は水に入れて保存する水餅にする人が多かった。水は毎日取り換えなければいけないが、こうすると柔らかさを保て、黴が防げた。それも昭和の日のこととなった。洋一さんは昭和の日、どこにお住まいだったのだろう。懐かしい光景。(髙橋正子)

1月11日(1句)

★一木のくぬぎ枯葉を纏うまま/桑本栄太郎
くぬぎは、落葉広葉樹。落葉といいながらも、紅葉後に完全な枯葉になっても、離層が形成されないため枝からなかなか落ちず、「枯葉を纏うまま」の状態になる。もしゃもしゃと枯葉が枝についているのをよく見かける。この句は当たり前の様子を述べただけで、欲のない表現がいい。(髙橋正子)
コメント (10)
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1月11日~1月20日

2025-01-12 01:02:08 | Weblog
1月20日(4名)

小口泰與
ラガー等の雨の中なる顔の艶★★★
短日の狼藉物の鴉なり★★★
雪の熔岩黒き煙を吐きにけり★★★★

廣田洋一
水仙の廻りを掃きて日暮かな★★★★
人気無く水仙だけが並びおり★★★
蠟梅や小雨を浴びて香を放つ★★★

多田有花
大寒や布団に残る身の形★★★
大寒の雀膨れるだけ膨れ★★★★
身の内もどこか伸びやか日脚伸ぶ★★★

桑本栄太郎
大寒といえど眩しき日差しかな★★★
降り止みて路面光りぬ朝しぐれ★★★
まんさくの枯葉を纏い備え居り ★★★


1月19日(名)

小口泰與
よろず枯る中に青竹冬空へ(原句)
「よろず枯る」があるので「冬空」の「冬」がない方が「枯れ」のイメージが強くなります。(髙橋正子)
よろず枯るる中の青竹空へ伸び(正子添削)

あけぼのの鷹の治めし美空かな★★★
凩や如何に世渡る孫二人★★★

多田有花
気が付けばいつも後半一月は★★★
寒の昼Web会議で同窓会★★★
日脚伸ぶともに若き日を語る★★★

廣田洋一
陽の当たる小枝に群れて寒雀★★★★
門前にすっくと立ちて冬薔薇★★★

いつも通る道に沿いたる寒椿(原句)
いつも通る道に沿い咲く寒椿(正子添削)
「沿いたる寒椿」(ただ沿っている寒椿)では、すこしイメージが弱いように思います。鮮やかに咲く花を強調すると句がいきいきするのではないでしょうか。(髙橋正子)

桑本栄太郎
あおぞらに喜びいさむ冬木の芽★★★
日差し浴び歩み伸び居り春隣★★★
くいくいと桜冬芽のあおぞらへ★★★

上島祥子
冬晴れに重ねる声やサッカー子(原句)
冬晴れにサッカーの子ら声重ね(正子添削)

山茶花の花は夕陽に彩を増し★★★★

川を越え山茶花満ちる家の前 
「川を越え」と「家の前」があるので、山茶花がどこにあるのか、位置がわかりにくいです。(髙橋正子)

1月18日(6名)

小口泰與
藁仕事戸の隙間より川の風★★★
枝垂れ木の枝に数多の寒雀★★★
一羽発ち続けて数羽冬木より★★★

弓削和人
雪だるまわが家を見ている小石の目★★★

レースよりわずか雪晴ありがたし
「レース」は、カーテンのレースなのですか。(髙橋正子)

血の通う朝の目覚めに霜の声
「霜の声」は霜の降りた夜の、冷たくさえてしんしんと更けゆく様子を言います。(髙橋正子)

土橋みよ
人来ねど庭は清めて大中寺(原句)
庭清し人来ぬ寒の大中寺(正子添削)
季語がないので、季語を入れました。(髙橋正子)

孫遠しピーナツ包む寒の朝(原句)
遠き孫へピーナツ包む寒の朝(正子添削)
「ピーナツ包む」がなんのために包むのかよくわかりませんので、添削しました。(髙橋正子)

廣田洋一
蠟梅の香り確かめ法の庭(原句)
蠟梅の香り確かに法の庭(正子添削)

左義長や火を掲げたる禰宜来たる★★★★
どんど焼き団子分け合う親子かな★★★

多田有花
湯上りの喉に麗し寒の水★★★
極楽や湯たんぽの待つ布団に入る★★★
歯をクリーニングして待春の夕べ★★★

桑本栄太郎
竹筒の灯かりに祈る阪神忌★★★★
風のなく日差しまぶしく春近し★★★
遠峰のうすく連なる冬かすみ★★★

1月17日(3名)

小口泰與
山風の強き朝や太氷柱★★★
ほうとうを賜わる宿や枯木山★★★
売出しの目玉は鮪十日市★★★

多田有花
松過の日ごと明るくなる光★★★
寒波来る外の蛇口にタオルを巻く★★★
寒波ゆるむほっと一息つく心地★★★★

桑本栄太郎
鐘鳴らししのぶ未明や阪神忌★★★★
山膚を雲影走り春近し★★★
みぞれ止み遥か遠嶺の白きかな★★★

1月16日(4名)

小口泰與
山風の強き朝や太氷柱★★★

ほうとうの賜わる宿や枯木山(原句)
「ほうとうの賜る」の「の」の使い方について。長く俳句を作っていると「の」をつい使ってしまう方が結構おられます。気を付けて使ってください。この句の場合は意味がとれません。(髙橋正子)
ほうとうを賜わる宿や枯木山(正子添削)

売出しの目玉は鮪十日市★★★

多田有花
松納静かな雨が屋根濡らす★★★★
北の山は雲に隠れて寒波急★★★
湯たんぽのぬくもりに触れ眠りおり★★★★

桑本栄太郎
あおぞらの驚くばかり寒晴るる★★★★
雲の間の日差しまぶしく春隣る★★★
黄をきわめ狭庭明るき柚子橙★★★

上島祥子
夜を越して無事を喜ぶ雪だるま★★★★
互選終え大きく息吐く初句会★★★
寒水に浸して榊生き生きと★★★★

1月15日(3名)

小口泰與
早朝の冬山雀の声高き★★★
赤赤と冬日すなおや利根川原★★★★
雪催い赤城ははやも雲の中★★★

廣田洋一
少しずつ膨らみきたり冬芽かな★★★★
桜冬芽赤み増したり並木道★★★
星一つ上に控えて寒の月★★★★

桑本栄太郎
太陽の明るく滲み時雨止む★★★★
いそいそと妻の出掛けやどんど焼き★★★
しぐれ止む遠嶺の白くあらわるる(原句)
俳句の基本としては「切れ」は一か所にします。(髙橋正子)
しぐれ止み遠嶺の白くあらわるる(正子添削①)
しぐれ止む遠嶺の白くあらわれて(正子添削②)

1月14日(3名)

小口泰與
電線に並ぶ雀や冬ざるる★★★
木を叩くコゲラの嘴や森の朝★★★

風花の舞うや鳥声短きや(原句)
風花の舞うや短き鳥の声(正子添削)

廣田洋一
日を浴びて葉牡丹の渦広がりぬ★★★★
日を浴びて白々光る枯野かな★★★
大枯野ランナーたちの駆け抜けて★★★

桑本栄太郎
風なくば日差し明るく冬ぬくし★★★
葉牡丹の渦のむらさき更に濃く★★★
山茶花の紅白混じる垣根かな★★★

1月13日(3名)

小口泰與
しとしとと寒の雨かや朝まだき★★★

蘇る雪の浅間へ朝日かな(原句)
蘇るや雪の浅間へ朝日差し(正子添削)

上州は四方山充つ空っ風 ★★★

廣田洋一
松過ぎて庭の草々刈取りぬ★★★
初夢や巳年の主は現れず★★★
成人の日ミッキーマウスも祝いけり★★★

桑本栄太郎
連休の静寂なりぬ成人日★★★
季(とき)を待つ桜冬芽の並木かな★★★★
風花やみずいろ空の雲の間に★★★

1月12日(1名)

廣田洋一
人日の赤き実たわわ古き家★★★
通行人松の名問いて鳥総松★★★
寒餅や軒に吊るせし昭和の日★★★★

1月11日(3名)

小口泰與
赤城より風騒ぎたつ冬の雷★★★
湖へ竿出す老や冬の凪★★★ 
揺ぎ無き母と居りけり受験の子★★★★

桑本栄太郎
雲の間のみずいろ空や寒晴るる★★★
一木のくぬぎ枯葉を纏うまま★★★★
寒菊のうす紫の小菊かな★★★

弓削和人
白鳥の今年も降りぬ年新た★★★
足跡のうえを踏むなり雪の原★★★
夕暮や氷柱を降りて買い出しに
「氷柱を降りて」の情景がわかりにくいです。(髙橋正子)
コメント (7)
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