随分と御無沙汰しています。なかなか更新できなくて・・・
さて、今年のメイン・イベントのひとつ、”ボブ・ディランのLiveハウス・コンサート”の最終記事です。
昨年の12月頃にチケットを友達に取得してもらい、それから、始まった、”ディラン巡礼の道”みたいな特集!結局、菅野ヘッケルさんのLiveレポートが大いに参考になり、セット・リストから曲を何度も聴いて予習して臨んだ訳です。
自宅を車で13時30分頃に出発し、大阪のナンバに到着したのが16時30分でした、その足で通天閣まで行き、”串揚げだのたこ焼きだの”食べたいところでしたが、17時から整理番号順に並ぶとのことになっていたので、近くの店で、本場の”たこ焼き”を食べました。(400円でドリンク付き)
Zepp Nambaは、体育館のような大きさで約2000人の収容規模です。時間が近づくにつれ、たくさんの観客が集まってきます。やはり、年季が入った方が多く、若者が少ない感じで、外国の方がちらほら居ました。
1階はオール・スタンディングなので、左側の2柵目を確保し、ディランが弾くであろうグランド・ピアノまでの距離が10mもない絶好のポジションで観賞しました。
ボブ・ディラン”我が道を行く”
7時開演に迫り、観客はまだ入りきれていない、なかになかに詰めるようにとのアナウンス!
そんなことはおかまいなしに、7時きっかりにチャイムがなり、左袖からギターの人が音を鳴らしながらステージに上がってくる。今度は、右手からバンドメンバーが上がり、最後に、隠れるように、御大”ボブ・ディラン”がセンターマイクにところに登場する!(ここで、観衆のどよめきが起きる)
ディランは、黒いスーツでパンツの黄色のストライプがある米国の騎兵隊の感じの服をきている!髪は、パーマがかかりくりくりであった!
1曲目「シングス・ハヴ・チェンジド」を歌いだす!が・・・・これまで何度も聴いていたのに、全然、違う曲に聴こえる?でも、かっこいい演奏にからんだディランの歌が素晴らしい!
2曲目「シー・ビロング・トゥ・ミー」これも何十回と聴いているがなんの曲かわからなかった!”ドント・ルック・バック”と言う単語すらわからない。ディランの声は、ダミ声ながら、いろんな声を使い分け、こんなヴォーカリストは世界に一人!
3曲目「ビヨンド・ヒア・ライズ・ナッシン」は、ピアノに座り、伴奏をポロリ、テンポをはかり、豪華に演奏が始まる。今回は、スタンドマイクでディランはギターを持たない?!ふつう、ディランと言えば、フォーク・ギター1本でステージ立ち歌いだす強烈なイメージがある!その姿をたのしみに来ている年配のファンもたくさんいるとおもいますが、フォークもエレキもない!ただ、ピアノを連打してリフを楽しんでいるような・・・
4曲目「ワーキングマンズ・ブルース#2」は、今回のLiveでのサプライズな演奏曲!全公演で外は名古屋で1日だけ。予習していたので、まったく初めて聴く曲ながら、ボブのヴォーカルが素晴らしい。
この公演の前日に、”ルービン・カーターさん(ハリケーンのモデルの人)”が亡くなったのニュースがあったので、もしかして「ハリケーン」が聴けると期待していましたが・・・
5曲目「ウェイティング・フォー・ユー」カントリーの曲です。なんかバンド編成がカントリー風のような感じでペダルステールギターやフィルドなどの楽器がフューチャーされている。ディランも時にカントリー歌手のような歌い方をする。
6曲目「デユケーン・ホイッスル」はピアノに移り軽快なリズムで曲が進行する。ウッドベースのノリが実にいい。
7曲目「ペイ・イン・ブラック」は、今回の聴いたなかで1・2番に感動した曲であった。サビのところのアレンジが本当に良かった。
8曲目「ブルーにこんがらがって」やっと歌える曲が出てきたと思ったら、歌詞も違う、節も違う、一緒に歌えてのは”ブルー”のみだった。でも、御大のハーモニカが聴けて満足でした。
9曲目「ラブ・シック」これも比較的わかり易い曲だったので良かった!ジャジャーンのギターフレーズも最高だった。
これで1部が終わり、ボブは『ありかとう』と日本語をしゃべった!
途中、20分の休憩である!(サッカーでも15分ぜよ・・・)
2部のチャイムが鳴る
10曲目「ハイ・ウォータ」デルタ・ブルースのような濃いナンバーであった。バンジョーもいい感じで演奏され、ボブのヴォーカルが冴えわたる!(いつのまにか”美空ひばり”とダブって見えた)
11曲目「運命のひとひねり」この曲も大好きな曲だが、歌わせてくれない?いったいボブの運命ってどうだったのかなと思いながら歌と演奏を聴くが、ここではハーモニカが素晴らしかった!
12曲目「アーリー・ローマン・キング」このブルース演奏もわかりやすく良かった。ときより、ボブは笑ったり、”ドヤ顔”を見せる!(大阪で”ドヤ顔”しても・・・・)
13曲目「フォーゲットフル・ハート」ボブのヴォーカルも我が道を突き進み!ハーモニカは歌うように演奏される!
14曲目「スプリット・オン・ウオーター」ピアノでの演奏がだんだん調子を出してきて、「ドレミファソラシド」のリフを楽しく連打する。
15曲目「スカーレット・タウン」のバラードが始まる!わたしのなかでは今回のハイライトであった。ボブはハンドマイクで歌いかけ観衆はそれに答え歓声をあげる!異様な盛り上がりを体験した。
16目「スーン・アフター・ミッドナイト」は、アルバム『テンペスト』からの比較的ポップな曲だ。
17曲目「ロング・アンド・ウェイステッド・イヤーズ」では照明が明るくなる。いままで暗闇にちかいステージだった。ここでも最後は”ドヤ顔”で決める!(ここは大阪である・・・)
2部が終了しで、ボブをはじめメンバーが整列してお辞儀をする。
アンコールは、18曲目「見張り塔からずっと」ボブの弾けるピアノのイントロからフォークギターのカッティングが流れてくる!でも、決して一緒に歌えない?間奏のジャムセッションはテンションがあがりまくり興奮状態になる。
ラストは19曲目「風に吹かれて」この超有名曲が流れてきたが、テンポもアレンジも原曲とは鳴門海峡の差ほどあるような違いがある。歌おうにも歌えない!これがディランである。
結局、最後まで、
ボブ・ディランはボブ・ディランであった!
まだまだ、”レジェンド”なんて言わせねえぜぇ!って感じで
頑固おやじが、ステージから何も言うことなく去っていった!
(追伸:せめて”たこ焼き”ぐらい食べて帰ってやぁ!)