ちわきの俳句の部屋

メカ音痴おばさんの一念発起のブログです。
人生の後半を俳句にどっぷりと浸かって、…今がある。

〝菜種梅雨〟じゃなく〝藤の雨〟かしら?

2022年04月24日 | 俳句

 今日も広島カープが10回延長戦のすえ逆転サヨナラで勝ちました。これでDeNAに負けなしの6連勝です。でも巨人には…弱いんですよね。クヤシイ!

 昨日から広島へ行って、今日の夕方帰ってきました。エッ…野球を観に行ったのかって…違いますよ。実は義弟の四十九日の法要はお寺にだけお願いしたので、その代りに百か日法要と納骨を一緒にするため皆で広島へ来たのです。日帰りでは疲れるし、京都の義弟一家は昨日のカープの試合を観てからというので、ちょっと変則的に会食を前日にして、今日の午前中に寺へ行き法要と納骨を済ませたんです。

 お婆ちゃんを初めとして一族郎党がカープフアンなんですから、そりゃあ皆が集まればその話で持ちきり。お婆ちゃんまで義弟の話はそっちのけなんですから…(笑) まあ、皆が愉しそうにしているので義弟もきっと許してくれるでしょう。法要と納骨をした午前中は小雨でしたから…これはもしかしたら〝涙雨〟かも?なら誰の?なんて思ったのは私だけみたい。だってみんな今日の午後の試合の方が心配だったようですから…(笑) まさに〝去る者は日日に疎し〟ですね。それにしても…まだ100日ですよ!ちょっと早すぎませんか。何だか寂しいことですが、これも義弟には家族がいなかったからかしら…

 ところで、雨というので思い出したのですが、俳句では花と雨がくっついて季語になっているものがありますよね。春だったら桜の頃に降るのを〝花の雨〟とか。ところが、菜の花の咲く頃のは〝菜の花雨〟や〝花菜雨〟とは言わずに、〝菜種梅雨〟だと言うんですね。なぜなのかしら?

 歳時記にもこれは、〝三月から四月頃菜の花が咲く頃降り続く長雨〟のことと解説しています。ということは、単なる雨ではなく〝長雨〟ということから〝梅雨〟のようなという意味で使われ出したのでしょう。

  幻に建つ都府楼や菜種梅雨    野村喜舟

 日本では冬の間高気圧に覆われるため晴れの日が続きますが、春になるとその高気圧が北上し、南側では前線が停滞しやすくなって、くもりや雨の続く日が多くなります。

 NHK放送文化研究所の説明にも次のようなのがありましたよ。

3月中ごろから4月にかけて高気圧が北に片寄ると、日本の南岸沿いに前線が停滞して、関東以西では梅雨どきのような雨が降り続きます。菜の花の咲くころにあたるため、「菜種梅雨(なたねづゆ)」と言われています。「春の長雨」「春霖(しゅんりん)」のほか、「催花雨(さいかう)」という言い方もあります。「催花雨」は、桜をはじめいろいろな花を催す(咲かせる)雨という意味です。「催花」が同音の「菜花」に通ずることから、「菜花雨」「菜種梅雨」になったという説もあります。「春雨(はるさめ)」も、このころの雨を指して言う場合が多く、月形半平太の名せりふ「春雨じゃ、濡(ぬ)れてゆこう」も、草木の芽を張らせ花を咲かせる柔らかい春の雨だからこそ、粋(いき)に聞こえます。

なお、放送で「菜種梅雨」を言うときには、「菜の花の咲くころに降る・・・」などと必ず説明を付けるようにしています〟と。

 しかし、もう桜も菜の花も終って10日余りで夏ですよ。じゃあ今時の雨は何と言ったらいいんでしょう。広島の街は今躑躅(つつじ)が見事に咲いていましたが、だからといって〝躑躅雨〟とかは言わないですよね。でも、高速道を走っているとそこここに藤の花が見えましたし、公園などの藤棚も満開でしたから、〝藤の雨〟と…ああ、これは言いますね。私も使って詠んだことがあります。写真は、撮ってなかったのでお借りしました。ゴメンナサイ!

藤(フジ)の花の育て方|種や苗の鉢植え、剪定の時期と方法は ...

  藤の雨墓に向かひてあたたかし  吉田鴻司

 結局、躑躅は雨が似合わないけど、藤は似合うと…そういう美的感覚から俳句に詠まれたり、多用されて一般的にも言われるようになったんでしょうか。ちなみに、12月上旬の山茶花が咲く季節になると、移動性高気圧が北へかたより前線が本州の南の海上に停滞して、この時期の梅雨のような天候が〝山茶花梅雨〟なんだそうです。〝菜種梅雨〟とは反対ですね。でもこれはまだ季語としては採用されていません。今後は分りませんが…。

 これらはみんな日本に四季の移り変わりがあるからで、古来そこから日本人の〝うたごころ〟も培われてきたんです。しかし、その日本の特色の詩情が、昨今の地球温暖化によって大きく乱れてきているということ。それに、私たちはもっと危機感を持たねばいけませんね。未来の子どもたちに美しい〝日本の四季〟を残してあげるためにも、もっともっと大人達は頑張らなくっちゃ!そのためにも…さあ、みなさん俳句を詠みましょう。ハイ、五七五…ですよ。(笑)

 写真は、我家の躑躅と先日のきらら浜自然観察公園での三つ葉躑躅。

 


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6 コメント

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長き作文すらすら・・・・・・と (縄文人)
2022-04-25 07:19:32
長いながらも、読みやすくスラスラト
  凡人には・・・とてもとても、只感心するばかり。
  納骨・・大変でした・・ネ。

  昨日は、とても参考になりました。「季語は主役、季語を説明するようなことはダブり・・・・」
   なるほどと思い、プリントしました。

 今日は良き天気、心も快晴!!
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Unknown (ちわき)
2022-04-25 08:55:35
縄文人さん、お早うございます。
度々のコメントありがとうございます。
いつもいろいろとお勉強されているようで…また、家庭菜園や生け花などもと、そのエネルギーにはこちらの方が感心しますよ。
俳句は季語が主役…その通りで、生かすも殺すも季語です。だからその本意をしっかり理解して適材適所に使ってこそ俳句と言えるでしょうか。
助言がお役に立ってこちらも嬉しいです。
これからも頑張って下さいね。
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こんばんは (ころころ)
2022-04-25 18:26:33
ちわきさん、こんばんは久しぶりに
書込みさせて頂きます
今日の一句
藤の雨墓に向かひてあたたかし  吉田鴻司

吉田鴻司さんのお名前に懐かしく書かせて頂きました
私が20代の終わりの頃千葉県松戸市の市民俳句大会(文化の日の催し)で選者として八木絵馬さんと来ておられました
その時のまぐれで鴻司さんの特選になり
色紙と励ましのお言葉を頂戴しそれがその後の継続の力となっています

こういう事も俳句の愉しさですよね
ちょっとの自慢ですが絵馬さにも特選では無く採って頂きました
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Unknown (ちわき)
2022-04-26 11:17:26
ころころさん、お久しぶりですね。
コメントありがとうございます。
それにしてもスゴイ!ころころさんの20代ってどんなだったんでしょう。きっと俳句に燃えていたのでしょう?いくら市民俳句大会といえど、選者の特選というのはなかなか貰えるものではないですよ。
以前先生から言われたことがあります。俳句大会…それも大きくなればなるほど、入選するのは宝籤に当るようなものだから、残念がる必要はないよと。当る方が不思議なんだからとも。でも、八木絵馬さんにも採ってもらっていたというのは…余程いい句だったのでしょう。一体どんな句なのか知りたいです。是非教えて下さい。
その時の色紙と励ましの言葉が未だに継続の力となっているなんて…。私は鴻司さんはお名前しか知りません。
地方にいると殆どの有名俳人には会う機会がありません。せいぜい県の大会に選者として来られた方ぐらいです。
そういう点では東京は恵まれていますね。羨ましい!
でももう鎬を削って作句するのはシンドイから、田舎でのんびりが私には向いているかも…
これからも頑張って下さいね。
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Unknown (ミルク)
2022-04-26 15:53:36
こんにちは。
いつも遅くなってしまい<(_ _)>
一言に雨といっても、いろいろな雨があるのですね。
歳時記の5版は、買いましたが文字が小さくて
あまり見る気になれません(;^_^A
かかなくても常々見ていれば、いろいろな季語も
理解できるでしょうが…持ち腐れ状態です💦 

ころころさんは、すごい方なんですね@@
20代から~ 素晴らしいです。

70代半ばから俳句を始めても
覚えられるとは、思えませんので、たま~~に
ちわきさんに触発されて、つぶやく程度に。
プレバトと、NHK日曜俳句は見ています。みるだけネ。
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Unknown (ちわき)
2022-04-28 10:19:06
ミルクさん、コメントありがとうございます。
返事が遅くなって…ゴメンナサイ!(m_m)
雨に限らず風なども…気候の季語というのは山ほどありますよ。
私も俳句を始めていろんな言い方があると言うことを知りました。そして、それには土地の人々やある職業の人たちに関わるものであったりと、それぞれに謂われがあることを知りました。
そういうことを知るだけでも愉しくなります。俳句は詠めるときに詠めば良いんですよ。…でも、ね。
ミルクさんも川柳を投句されているので分ると思いますが、投句には締切りがあります。だから詠むでしょう。
俳句も同じで皆さん、私もですが、その投句のために詠んでいるのです。年がら年中いつも俳句のことばかり考えてはいませんからね。
だから投句するようになれば誰でも本気になって考えるようになります。
そうすると季語なども身につきますから…ね。ものは試しにやってみませんか?(^_^)
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